今日も、生涯の一日なり

自分軸で生きると決め早期退職した50代独女のつぶやき

Eテレ「オイコノミア〜分かって得する!原因と結果の経済学〜」を観て。

こんにちわ、SUMIKICHIです。
レギュラー視聴しているEテレ「オイコノミア」。今回のテーマは〜分かって得する!原因と結果の経済学〜。テレビを見ると学力が下がるってホント?もっともらしい通説に惑わされると時間もお金も損しちゃう!原因と結果を正しく見極める、とっておきの方法を経済学が伝授!指南役は、慶応義塾大学準教授の中里牧子さん。ざっくり備忘録しときましょ。


「テレビを見ると学力は下がる」って正しい?
アメリカで行われたある研究だと、‘幼少期にテレビを見た子の方が成績が高い’という研究がある。もっともらしい通説ほど疑って疑ってかからないといけない。そこで今回のキーワードは・・

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この“原因と結果(この原因があるからこの結果になる)”の関係を明らかにすることを“因果推論”と呼ぶ。アメリカの大学では、大学生の時にちゃんと勉強するが、日本ではなかなか行われておらず、あいまいなまま通説が語られる傾向にある。そこで、通説に惑わされて損することがないように・・

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因果関係って、どうやってわかる?

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調査によると確かにそうなっているが、経済学者は、見せかけの相関と呼んでいる。まったくの偶然。

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次に

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体力がありさえすれば全く勉強しなくても学力が上がるか?体力と学力の間には直接的な因果関係はなく、間に第3の要因がある可能性がある。

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この場合考えられる第3の要因の例として‘親の熱心さ’がある。

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幼い頃からスポーツ教室や塾に通わせたり、子どもも体力があればこなせる。この第3の要因を見落としてしまうので錯覚する。

 

続いて

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経済学者スティーブン・レビットの研究で、警察官の数を増やすと犯罪件数は減少するという結果がある。

因果関係のチェックポイントをまとめてみると 

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ひとつでもあてはまると因果関係ではない。


他にも、親とかに言われて信じてきたこともある。「早く寝ないとおばけが出るよ」など。となみに、このように恐怖を与えてしつける教育法を“スケアード・ストレート”というが、アメリカの研究で逆効果という結果が出ている。原因と結果を検証しない教育法は期待した効果が得られない可能性がある。

 

なぜ人は因果関係があると思い込むのか?
ポイントが2つある。一つは・・

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つい自分の周囲、半径5mという狭い範囲で起こった出来事に非常に影響をうけてしまうことがある。事例として、今政府で議論されている“受動喫煙防止法案”。厚生労働省健康被害を生む“受動喫煙”をなくすため、飲食店の屋内を原則禁煙とする対策を考えた。しかし、猛反対しているのが、自民党たばこ議員連盟(主に愛煙家が加盟)の方々。なぜ?

日本での喫煙率は、一般の方でみると19.3%(2016JT調べ)、国民の80%は吸わない。ところが、自民党議員の7割弱がたばこ議員連盟に所属。このたばこに関する規制は日本では緩くて、政治家には喫煙家が多いので、日本全体ではなく自分の周囲だけで判断してしまってる。

 

二つめ・・

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さくらんぼを摘むとき、熟した実だけを選ぶことから名付けられた。

 

2016年、国立がんセンターがある成果を発表。

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一方で、受動喫煙防止法を施行すると、‘外食産業 8,401億円減収?’といった内容の記事が報道。どちらが重要なことを言ってる?自分の立場によって、どちらを信じたいかが決まってくるが、この二つの研究は決定的に違っていることがある。

国立がんセンターの方は、複数の研究を統合し、受動喫煙と肺がんの因果関係をあきらかにしようとしたもので、その結果、肺がんのリスクは確実と結論が示された。

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一方、減収見込みの記事については、飲食店に売上予想を聞いたということで、受動喫煙と売上の間に因果関係があるとは結論付けることは出来ない研究。

 

実は、海外で行われた様々な因果関係を調べた研究によると、喫煙規制で飲食店の売上は減らない、もしくは増加という結果が多くなっている。たばこを吸わない人が圧倒的に多いから。法律は、今年の通常国会には提出されなかった。飲食店への影響が危惧される声が自民党内で上がっている。そのことによって、国際的な標準や健康被害を冷静に判断することができなくなってしまって法整備が送れているのではないかと専門家はみている。

 

もっともらしい通説と同じくらい私たちが影響されるのが、成功した人の経験談。息子をいい大学に入れたとか。これって因果関係ある?

指南役とも仲の良い、元陸上競技選手・為末大さん曰く「ウサイン・ボルトのまねをしても ウサイン・ボルトにはなれない」。含蓄のあるお言葉。

個人の経験談は再現性が低いので一般化するのが難しい。経済学者がどうしているかというと、大量に集めた個人データから因果関係を統計的に検証している。

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 原因と結果を正しく見極める“因果推論”。なぜ経済学が注目するのか?
これは健康に良いといわれて因果関係を調べず食べ続けたらお金と時間が無駄になつてしまう、知っていれば限られた時間とお金が有効に使える、と考える。

ゲストのハライチ・岩井さんはギャンブルが好きで、原因と結果ばかりを気にせず、自分の楽しいことにお金を使おうと思っても、そのお金の使い方は楽しい!に結びつくのか?ってことですね、と言うと、指南役は、その場合、楽しい!が結果なのでそれはそれでいいんだと思うけど、儲かる!に設定するともつと他に良い投資先があるってことでしょうか、と答える。

 

どうしたら原因と結果の関係を知ることが出来る?因果関係を考える時に大切にしている考え方がある。

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例えば、テレビを見ることと学力を確かめるためには、ある子どもが見た場合と、反事実の見ない場合で過ごしたときの学力を比較すればいい。実際には難しいが、因果関係というのは結局のところ、事実と反事実の比較。

じゃあ、検証出来ないということ?
だから、“因果推論”を提唱した。ハーバード大学統計学者、ドナルド・ルービンは、この反事実の考え方を因果推論の根本問題と言って、どこまで行っても私たちは反事実というものをあきらかにすることは出来ない。

ならば、テレビを見るのと学力の因果関係はどうしたらいい?
別の子どもで比較するのは意味がない、理想は同じ子どものコピーを作って比べること、どうすれば近づけるか?そこで、経済学者は、たくさんの人を集めて、似たような集団を作り、片方ほ反事実の状態にして比べることを思いついた。

指南役の大学で、期末試験前に生協で販売される‘単位パン’を食べると単位が取れる?検証実験をしてみた。クラスを学生番号の下一桁が偶数か奇数かでランダムに二つのグループに分け、片方だけ単位パンを食べて貰う。このランダムというのは、でたらめという意味ではなく、無作為、数が多ければ多いほど調整されるらしく、この二つのグループは専門用語で比較可能とのこと。結果は、

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残念ながら差はなかった。売店からクレームがきませんか?と又吉さんと岩井さんは心配する。

 

しかし、この方法でいつでもなんでも出来るわけではない。肺がんとたばこの因果関係を知りたいからといって、たばこ吸ってとは言えない。だから、実験が倫理的に不可能な場合、自然実験という方法を使うことがある。わざわざランダム化比較しようとしたわけではなく、たまたま実験が行われてるかのような状況を利用して統計的に捉える方法。

テレビの例でいうと、ある時アメリカでテレビ局の免許がストップしてテレビが見れない地域と見れる地域が出て、学力を比較した結果・・

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これは、テレビと学力向上の間には因果関係があったと判断できる研究ということになる。(そうなの?)

 

他にも自然実験的に進んでいる研究がいくつかあるが、今、“育児休業の延長問題”が政府から出ている。

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育児休業が一年半経った時点で保育園などに入れない場合、さらに半年延長できる。

女性が復職しやすくなる?
海外では育児休業を延ばすとお母さんたちの復職率が高まるかどうか、自然実験的に調べた研究がある。オーストリアでは、1990年7月1日から育児休業期間を1年から2年に延長。研究者は、ほとんど同じ時期に出産したのに育児期間が違う両者に注目。
    6月出産  育休1年の母親
    7月出産  育休2年の母親
それぞれの復職率を比較。その結果、育休2年の母親の復職率は10%以下。

育休が延びると下がってしまう、なぜ?
自分のスキル、人間関係というのはほとんど減耗してしまう、だんだん職場にもどり辛くなるのではないかと言われている。

指南役は、この事例が重要だと思うのは、因果関係をちゃんと検証しないと、よかれと思った政策が期待しない結果をもたらして大きな損失を招くかもしれないからだと話す。オーストリアでは結果は反映されたが、日本では未だ議論されている。最近、経済学者は、科学的根拠に基づく政策をすべきと思っている。

 

自分達のところに届く情報は、因果関係があきらかになっているものだと信じているが、もう少し疑ってみた方がいい、反事実を想像するトレーニングを日頃からしておこうとのこと。テレビを見ていて学力の低いうちの子が、テレビを見なかったらたちまち学力上がるとはいえないな、くらいは想像できるよねとも。

最後に、又吉さんの経済ポエム・・因果関係がない、と、60年後に知る   (完)

 

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『原因と結果』関連の著書やお話はよく見聞きします。そして、“テレビを見ると学力が下がる”みたいなことは、私も子供の頃よく言われてましたねぇ、その時は“テレビばかり”の“ばかり”という表現でしたでしょうか。まぁ、今思えば、見てばかりでいると自分で考えなくなるよ、ということだったのかなと勝手に解釈してます。

各事象が正しいのかそうでないのかは、今の私には必要なくて、私の知らない世界の人たち、いわば、世の中に影響を及ぼす能力のある人たちかな、その人たちが、何をどういう風に、何を基準に研究してらっしゃるのかを教えて貰えるのはとても興味深いです。毎回番組を観る時間は、私は学生時代に何を学んでいたのかな、バイトばかりして無駄な時間を過ごしたのかな、いえ、過ごしたんだと猛省の時間でもあります。

今ある自分の境遇も『原因と結果』(因果関係)に基づいてるんでしょうね。って、あまり深堀りすまい。そうそう、育休期間延長すればするほど復帰率は下がると、個人的には思います。マラソン走ってて、一旦足を止めたら走り出すのはきつい。そこを乗り越えたらまた走り続けられるとは思いますが。ふと、逆に、復帰率が下がった方が喜ぶ企業もあるのかなと疑心暗鬼になったりして。まだまだ日本社会は保守的だから、若手を入社させた方がいろんな意味でメリットあると考えてたりして。いけませんねぇ、長く生きてるとこんなひねくれ者になってしまいます。にしても、諸刃の剣、ですね。 

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日々感謝です。

 

 

Eテレ「100分de名著 高慢と偏見 第1回〜偏見はこうして生まれた〜」を観て。スキーマかぁ。

こんにちわ、SUMIKICHIです。
すっかりレギュラー視聴するようになったEテレ「100分de名著」。今月は、ジェイン・オースティンの「高慢と偏見」。「永続的かつ普遍的な魅力があり、英文学の最も偉大な作家の1人と認められる」と絶賛され、2017年から英国の新10ポンド札に肖像が印刷されると発表された、作家ジェイン・オースティン。彼女の最高傑作とされる「高慢と偏見」は、人気映画「ブリジット・ジョーンズの日記」の元ネタになるなど今も世界中の人に愛されている小説だが、単なる「恋愛小説」ではなく、人間の本質を見事にとらえた洞察を読み取ることができる作品。

番組では「人間は虚栄心や偏見をどうやったら乗り越えられるか」という現代人にも通じる普遍的な問題を読み解いてくれるらしい。第一回は、この認知療法の概念を借りて、主人公たちの置かれた状況を浮き彫りにすることで、オースティンの鋭い「人間観」に迫っていく、というもの。

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若い頃、映画「ブリジット・ジョーンズの日記」を観たものの、本「自負と偏見」は買ったまま。つまり、詳しくございませんので、ざっくり備忘録しときましょ。

 

まず、基本情報から。

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ひと言でいえば“ハッピーエンドの恋愛小説”? いろいろあるけれども女主人公が恋愛を経て結婚する物語っていうのがオースティンの約束事で、その過程で人間関係がすごく大きく関わっていく特色がある。‘日常の中のドラマ’がポイントで、非日常的なことは起こらない。恋愛小説に興味のない伊集院さんは、イギリス版「渡る世間は鬼ばかり」ですね、と例える。

 

では、物語の冒頭から・・

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ロングボーン村に住むベネット家には、5人の娘がいる。気立ての優しい美人の長女・ジェイン、はつらつとした知性の持ち主の次女・エリザベス、器量の悪い堅物の三女・メアリー、おませでハスっぱな四女のキャサリンと五女・リディア。母親の目下の最大の関心事は、この娘たちになんとか良縁を得ること。

そんなある日、資産家の青年・ピングリー氏が近所のメザフィールド屋敷に引っ越して来た、とのニュースが飛び込んできた。

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ベネット夫人はこの好機を逃すまいと、ビングリー氏に挨拶に行ってほしいと夫に頼むが、夫は乗り気ではない。

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スタジオでは・・
英文学って美しい風景の描写とかで始まるイメージがあるけど、独身男性見たらいきなり結婚相手に、みたいな、とても俗っぽいですね、と伊集院さんたちは言う。

 

登場人物のおさらい。

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父親は知性があるけど皮肉屋、夫人は感情的で娘たちのために婚活に必死。冒頭の会話だけで一家の状況がみえてくる。父親はエリザベスを評価しているが、母親はそうではない、お互いの価値観が全然違う。あれだけの会話でわかるのは凄いとのこと。

伊集院さんは、黒澤映画の冒頭もこんな感じですよね、自然な会話なんだけど今の村の現状がわかるような、と言う。

夏目漱石も文学論で、この冒頭の部分を引用して“オースティンは写実の泰斗なり”と写実力を絶賛している。

 

ここで物語を読み解く上で大切なキーワードを紹介。

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当時イギリスで定められていた制度。富と地位の基盤は‘土地’にあった。それを子孫に伝えるのが重要なことだった。その土地や財産を分散しないで一人の人間に相続する、その相続権は長男に与えられた。しかし、ベネット家の子どもは娘たちなので、相続権がなかった、物語はそういう設定。

 

では、続きを・・

やがて、町でビングリーの歓迎舞踏会が開かれることになった。ビングリーは友人のダーシーを伴いやって来た。スラリとした長身で美男子のダーシーは、どうやらビングリーをはるかに超える大富豪らしく、瞬く間に人々の関心の的になるが、無口で人と交わろうとせずお高くとまった態度に、一転みんなから不評を買う。一方、ピングリーはベネット夫人の思惑通り、美人の長女・ジェインに一目ぼれ、そして、ダーシーにもジェインの妹・エリザベスと踊るようにすすめるが、ダーシーはこう言い放つ。

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しかし、実は、プライドを深く傷つけられたエリザベスは、ダーシーの高慢さに強い怒りを覚えていた。

スタジオの解説では・・
エリザベスは相当根に持ったはず、姉のようにそれほどの美人ではないと自身でもわかっているエリザベスにとって、まあまあ、というのは痛いところを突かれた、それ言ったダーシーというのが身分も財産も備えた本物の紳士で、その紳士からそれほどでもないとある意味、本当のことを言われたわけだ。だからこそ、彼女のプライドが傷ついた、そこでダーシーへの‘偏見’が生まれた。

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えっ?ちょっと待って!‘偏見’だとすると、ダーシーは結果的にはそんな嫌な奴じゃないってこと?と伊集院さんは戸惑う。

ダーシーは、あまり、初対面の人といきなり親しくするのが苦手、ビングリーのように友好的な人間ではないと指南役は言う。

すると、人見知りなだけで嫌みを言うつもりはない、けれど、エリザベス自身の中にある、ちょっとしたコンプレックスがいろんなものと相まって、あの人は自分のことを見下してるに決まってる、みたいな感覚?と伊集院さんは分析。プライドが高いからこそ起きた‘偏見’。

 

さらに続き・・

ある日、ベネット家に牧師のコリンズという男が訪ねてくる。コリンズはベネット氏の甥で、遺産を相続することになっている人物。コリンズは期待通りの滑稽を絵に描いたような人物だったと皮肉たっぷりに表現している。

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どうやら、コリンズの目的は、ベネット家の娘のひとりを妻にしようというもの。

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そして、次女・エリザベスに狙いを定めると早速求婚する。

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伊集院さんは、ここの場面は、僕の思うイギリスらしさですね、皮肉とかちょっと笑うような残酷な台詞とか、と言う。さらに、こいつ、懲りないですよね、言い返したりして、僕この役やりたい!とヘンなことも。

 

コリンズも変わってるが、エリザベスもここまで嫌わなくてもいいのでは?
それを解き明かすためには、エリザベスがどういう人間形成されているのかということをみてみる。

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エリザベスは母親に気に入られていない、求婚を断った時に、こんな親不孝者とはもう口を利きたくないと怒られる。そういう、自分を評価してくれない母親を持つことは、一般的にその人の人格形成に影響を及ぼすことがある。安心感が欠如していて、あるがままではいけないと危機感を持っている。

一方で、父親は評価しているけど、父はせっかく知性があっても、それを人を笑い者にすることにしか使っていない、無駄遣いしているという無力な部分もある、つまり誇らしい人ではあるけど、同時に失望させる父。そういうところから、自分は父と同じところで終わってはならないという野心が生まれてきたと考えられる。

人の成長につれて形成される物事の根本的な捉え方(‘クセ’)を、認知療法という精神医学の世界では“スキーマ”という。

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人は無自覚のうちに自動的にそう思ってしまう、その背景に“スキーマ”がある。例えば、‘私は嫌われ者’というスキーマがあったとすると、挨拶しても相手から返事がないと無視されたんだと自動的に思ってしまう。エリザベスのスキーマは‘自分は成り上がるんだ’という認識。

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スキーマによる自動的思考によって、不合理な考え方とか否定的な偏った考え方に捉われることを‘認知のゆがみ’といい、それが“偏見”を生む。

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コリンズも結局成り上がり。尊大でかつ卑屈な態度というのは、成り上がりの一種の表れ。だから、頭のいいエリザベスにとってコリンズは、対象外の男性だけど、自分と同じ成り上がり意識を共有しているというところが彼女のプライドを傷つけるんじゃないか、とのこと。

意外と、すごく嫌いな相手というのは、自分で自分が嫌だと思っているところと共通しているものがあって、それを目の当たりに見てしまうから、人間の底の方にはそんなものがあるのかも。

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この“偏見”がどう正当な評価になっていくのか楽しみですね、と伊集院さんが言うと、指南役は、“偏見”から目が覚めるとも限らない、オースティンはなかなか意地悪な作家ですから、と意味深な発言。えっ?えっ?“偏見”から目が覚めないままのハッピーエンドなんて・・謎を残したまま次回へ。    (完)

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映画は観ましたがほぼ記憶が遠い・・そして、買ったままの「自負と偏見」。ずっとこのままなんだろうなーと思って・・いえ、あることすら忘れてました、はい。今月の課題本が「高慢と偏見」と知り、ん?どこかで・・ああ、あの本の作家さんなのね、今は恋愛小説、しかも海外文学、には興味がないのですが、これも何かの縁と、観てみることにいたしました。この番組で面白ろ可笑しく読み解いて下さるので、苦手な海外ものもわかりやすくて、興味深く拝見できますね。奥深いですし。エリザベスの人格形成の解説あたりは、よくわかります。自分がそうだというわけではありませんが、多少なりとも重なるところがございます。なぜある種のプライドが高くなるのか、親を反面教師に成り上がるんだ、しかし、その気持ちが逆に、やがて自分をがんじがらめにして苦しめることになる、エトセラトラ。恋愛や結婚部分には興味がありませんが、それに付随する避けては通れない人間の本質をえぐるストーリーにちょっぴり関心ありです。

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蛇足です。舞踏会で踊る際の男性が女性を選んで誘う場面、私はなにやら苦手です。そういう形式・文化だということは置いておき、選ばれるのを大人しく待っているなんて、なにやら苦手です。私はフェミニストではございませんし、だいたいいつも売れ残るタイプだからやっかんでるんでしょ、でもございません。なにやら苦手、なのでございます。

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日々感謝です。

仕立て直しに挑戦中の観葉植物たちの約5週間後。

こんにちわ、SUMIKICHIです。

本日、こちら西日本では、朝から強い雨が降ったりやんだりの不安定なお天気でございます。少し離れた地域では大雨警告や避難勧告が出されています。

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現在、お昼、さっきまで雷がちょっと遠くで鳴っている感じでしたのに、小雨は降ってますが晴れてきたではありませんか。

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昨日までは、本日午後から映画鑑賞に出かけるつもりでしたが、やはりじっと籠っていようと決めたのに・・。

まっ、ブログ更新したかった、“乱暴な仕立て直しから約5週間、剪定から約2週間位?後の観葉植物たちの様子”を載せときましょ。あっという間に成長しております。映画は更新後考えましょ。 

umikichi52.hatenablog.com

 

モンステラ】 

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             ↓ 本日7/5

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   葉っぱもなく幹ともともとの根だけで、ここまでになるとは!

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       根元からも新芽が続々と生まれてる!

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マドカズラ 

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                    ↓

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                 ↓ 数日前には葉っぱらしきものが

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           ↓ 本日7/5

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           穴あきの模様はなさそう

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↓ただの幹だけでしたが、ひとつ穴模様の葉が開いてます。

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こちらも新芽が出てました。

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 【プミラ】

剪定後のプミラ。

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         ↓ 本日7/5

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水挿ししていたものを6/27に挿し直したのですがまだ変化はないようです。当然か。

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根が出てなかった水挿しのプミラ。この4本は出そうにないですねぇ。  

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【アイビー】

これも、プミラ同様、水挿ししていたものを6/27に挿し直したのですがまだ変化はないようです。当然ですよねぇ。が、日の当たる方向に動いている気がするんですよね。

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      ↓ 本日7/5

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根が出ていなかった水挿しアイビー。一本から出てます。

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【アルテシマ】

何だか縮んだ?みたいなのは撮影角度の問題ですね。

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成長してる感じでございますね。しかし、葉っぱとその茎の部分が徒長気味なのが気になります。明るめの日陰に置いているので、日照不足なのでしょうか。もう少し成長したら、切ったりして整えながら管理すべきなのかも。って、よくわかってないのに。

 

少し前に剪定して切った枝を水挿ししてましたら、もう根っこが生えております。

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【ウンベラータ】

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なんとなく、葉っぱとかはすこーし大きくなってるような気がします。

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こんなにたくさん育ててどうするのか。って毎回同じ事書いてますが、今月我が家に来てくれる後輩女子Uさんが少し引き取ってくれるらしいので綺麗にしておきましょう。何を?どうやって?

問題がひとつ。室内で育ててますと小さな虫が発生しますよね、気になります。それに、土臭いといいますか、なんといいますか。いかんいかん、癒しに勝るものはない。

日々感謝です。

 

 

 

 

NHK「ドキュメント72時間〜ゆらゆら くらげに誘われて〜」を観て。思わず地元水族館へ・・。

こんにちわ、SUMIKICHIです。

最近よく観る「ドキュメント72時間」。今回は、〜ゆらゆら くらげに誘われて〜。思わず私も見たくなり、地元の水族館に行ってしまいました。番組で印象に残った人たちをざっくり備忘録しつつ、私の水族館日記も綴っておきましょ。ちなみにクラゲ写真は番組の水族館ではなく、地元水族館のものです。ボケてます。

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山形県日本海沿いに、世界有数のクラゲの展示数で知られる水族館がある。中でも人気なのが5千匹のミズクラゲが漂う直径5mの大水槽。脳も心臓もなく漂うだけのクラゲ、宇宙に浮かぶ星のようなクラゲを見ながら、人々はどんな思いを寄せるのか?

 

◆東京から来た女子3人組
フワフワと自由な感じ、生まれ変わってクラゲだったら良さそうだなと思う

◆新潟から来た4人家族
高校三年生のお兄ちゃんが受験勉強に突入する前に、3時間かけて家族で見に来た。疲れると来たくなる、ずっと見ていたい。お兄ちゃんの夢はロケットのエンジニア。果てしない空の向うを想像するのが好き、クラゲも同じかもしれないけど、星空って無心になって見ていられる、見てると落ち着いて宇宙が好きになった感じ。日本のロケットってまだ有人飛行をしてなくて、それを実現したいなと。

◆しきりにシャッターを切る女性・主婦
行きつけの調剤薬局に飾ってもらうために撮ってる、夏の写真としてね、みんなに喜んで貰えるのが嬉しくて。

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動物プランクトンを食べて生きるクラゲたち。体の95%は水分。数億年の昔から地球を漂ってきた。


◆特殊な水道関係の仕事をしている男性、30分以上見つめてる
何も考えずゆっくり見ていると、もう圧倒されるものがあって、寛容になれるような気がする。

◆大学時代の研究室仲間という熟年世代の男性たち
クラゲを見て一句、‘よく回る クラゲの海を 見ておりぬ’。生き物だから必死に生きてるんですよ、人間も一緒ですけど。自分の明日のことを考えてるんじゃないですかね、クラゲも。脳はないからどこで考えてんのか知らないけど。クラゲを見て想うのは、懸命に生きてきたこれまでの日々。

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◆かつて福島の水族館で働いていた男性
昔は水族館を見るのも、飼育するもの好きでクラゲもした。福島の水族館では正社員の道はなく、将来のことを考えて転職。自分がやってるときは難しかったけど、ここは綺麗にされていて凄いなと思う。

◆障害者相談員の女性
なかなかゆっくり自分のための時間がもてないのでたまにはいいですね。私たちもそうですけど、人のいいところを見つけるっていうのは難しい、ちょっと何か事件があったり、きっかけがあって、あっ、この人こういういいところがあるんだって、わかるときがある。クラゲたちも、光を当ててもらうことによって、自分でも綺麗な光りを出すんだろうなって感じ。綺麗に見えるけど、自分で光を放ってないんでよねーってわかって言いながら、そんなことを考えてた。 

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スタッフが外の海辺でクラゲ採り。展示されているものの多くは側の海で採れたもの。新しい親を見つけて次世代につないでいかないと、だんだん衰退していくらしい。

 

グループホームに入所している母親を訪ねている女性
4年前から入所している母親に会いに来て、昨日顔を見たら表情がなかった。認知症が進んでいる母を見て嘆き悲しんでいても仕方がないと、ここに来た。クラゲの動画を撮ったので、明日母に見せてなんらかの反応があり、対話出来れば娘としては嬉しい。

 

クラゲに願いごとをすると叶うというジンクスがあるらしい・・・(完)  

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水族館で初めてクラゲの団体を見て、うわぁー凄く綺麗!と思ったのは、何年前だったでしょうか。たしか、20数年前です。それからは2年前位にリニューアル直後の宮島水族館で少し見た程度かな。番組を観て、最初に観た感動を再度味わいたく、放送後しばらく経ってですが、すぐ行ける宮島水族館に行ってみました。

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午前中は満潮で水面に浮かぶ鳥居と神殿。舟まで出てる、初めて見ました。

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この時期の平日は、人が少なく静かでございました。コンパクトですが、綺麗な水族館です。

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上の青い魚はピクリともせず・・オブジェじゃないですよね。

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美しい。

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お客様慣れしているのか、カメラに向かってポーズをとってくれます。

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魚たちと一緒に海中写真が撮れます。動くからなかなか難しいみたい。 

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くどいですが、またクラゲです。番組の水槽ほど大きくはないです。しかも、赤や黄の色合いが、個人的にはちょっときついかな?と思ってしまいました。すみません。

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私は、なぜクラゲを見たいと思ったのか?実際に来て何を想ったのか?

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正直、小難しいことは何も考えてなかったかも・・ただ、綺麗・・としか。あっ、癒しというより、儚さ、かなぁ。脳がなく、楽しい、とか、つらいとかなくて、DNAに従ってただふわふわ動いて漂っている・・それが余計儚さを連想してしまいました。

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しかし、カメラを向けるたびに、ふわっとすばやく逃げていく気がしたんです。なぜ?本能?しばし眺めておりました。答えはみつかりませんでした。

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ちょうどお食事タイム。

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f:id:sumikichi52:20170704100021j:plain ちょっと休憩。

 

最後に、独りですが、15分のアシカショーを観て、癒されました。以前は何の気なしに観てたのですが、この日は、アシカちゃんたちもえらいけど、飼育員さんたちの裏での努力を想うと拍手に力が入りましたね。どうでもいいことですけど、飼育員さんたち、若くて元気で明るくて、アニメの声優さんたち顔負けの喋りで、それもまた楽しい。

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この日は、蒸し暑くて汗たらたらでしたが、楽しい一日でございました。

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干潮で、多くの人が歩いておりまして、中には水遊び的に膝下から海に浸かってる若者たちも。午後7時頃まで大丈夫なのかな。

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フェリーで戻り、せっかくですので、有名なあなごめしを一つお持ち帰り。1,980円ですって、高っ!

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ふと、思いつきで友人に写真葉書を作成。喜んでもらえるでしょうか。

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日々感謝です。

 

 

 

Eテレ「オイコノミア〜“デリバティブ”超・超入門〜」を観て。どうしても損する気がして・・。

こんにちわ、SUMIKICHIです。

レギュラー視聴しているEテレ「オイコノミア」。今回のテーマは〜“デリバティブ”超・超入門〜。ゲストは、ギャンブル好きで確率マニアの平成ノブシコブシ徳井健太さん。ざっくり備忘録しときましょ。

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そもそもデリバティブってなに?

世界で初めて組織的なデリバティブが行われた国は日本。江戸時代、大阪で農家と商人の間で米の取引をする時。当時米の値段は10月に決まって、取引成立していた。けれど、農家の立場としては5月の時点でいくらで売れるかわらないから不安。そこで収入を安定させたい農家では、5月にあらかじめ米の値段を決めて、10月にその値段で売る約束をする。商人が代金を支払うのは10月、5月の時点では証拠金を農家に払って取引の約束をする。これは、米の代金とは別で約束のためのお金。この証拠金で約束を売買する取引がデリバティブ。米そのものではなく、米から派生した約束の売買。

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農家にとっては、10月の収益を5月に確定できるという意味で、リスクを回避できる行動“リスクヘッジ”のためにこういう取引が生まれた。“先物取引”という。商人の立場で考えると、5月に先物価格では5両、商人は7両に上がると予想しているとき、証拠金5両を払って、10月に米の価格が7両になったら、その価格で転売したら2両の利益になる。一種の投機。差額だけをやりとり。

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株式市場とデリバティブに派生した市場を比べると、近年の取引総額はデリバティブ市場の方が株式市場の約2倍にものぼる。

さらに、米の先物取引についてみてみる。初日の価格は5両、翌日収穫減って値段が上がりそう、とか、情報によって刻々と変化する。その変化を予測できる?あるゲームで考えてみる。

酔っぱらっている人間が千鳥足で歩いて帰ろうとしているが、次の一歩が右に行くのか、左に行くのかわからない、どっちに行くかは半々なので、オセロを投げてどちらに行くか決める。確率は半々、黒ー右に行く、白ー左に行く、10回投げて、10歩進んだ時に、どこにいるかを調べる。

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結果は真ん中、白と黒が同じ回数出た。では、何回も繰り返したらどうなるか?1回ずつは面倒なので、10個のオセロを一度に振って調べていく。1個を10回投げる代わりに10個を1度に。例えば、黒4+白6

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辿り着く位置に赤印をつけていく。30回繰り返す。

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白5+黒5になる確率が一番高くて、その近くにちょっとイレギュラーのものがある。確率が半々なのに、どこに行きそうかはほぼ確定的。

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ある企業の株価が上がるか下がるかを考えると、上がると思う人は買うし、下がると思う人は売る、今ある価格は世の中の人が一生懸命調べた結果が全部織り込まれたもの、明日上がるか下がるかは、明日になって新しい情報が入ってこない限りわからない、結局酔っ払いゲームと同じで次の一歩が右が左かわからない、確率は半々。それをランダムウォーク理論”と言う。

しかし、どのくらいの確率でどこにいるかというのはわかる。

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株価がどのように変化していくか確立の分布がわかれば、あとは数学を使うことで将来株を取り引きする権利の価格が計算できる。こうした計算によって生まれたのが金融商品デリバティブ。1972年、アメリカ・シカゴで世界初の取引開始。

なぜ、そういう取引が出来るようになったかというと・・・
1960年代にアポロ計画実施、1969年アポロ11号で人類が月に到達したが、その後計画は中止。ロケット工学の専門家たちは職を失う、そして流れ込んだのが金融の世界。数学や物理学を応用した金融工学を使ってデリバティブを発展させたとのこと。このデリバティブの専門家を“クオンツといい、日本にもいる。高度な数学的思考を用いて金融商品などを分析する専門家。

日本のある企業には100人近いクオンツが所属、物理学専門の人は、‘一つの粒子を分析するとき確立論が関係する、金融工学の世界ではその対象が株価に変わるだけで、分析が可能になるというところに関心があって入った’と言い、地球物理学出身の人は‘気象学研究をしていてデータ分析の経験を活かそうとこの業界に入った’と話す。

又吉さんは、いろんな会社に取材に行くと、もし自分がここで働いたらどうなるんだろうとよく想像するけど、ここでは自分に出来ることは何もなくて一日も働けないとポツリ。(同感)

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  次に、デリバティブは大きく3つに分けられる。“オプション” “先物取引” “スワップ”。では、“オプション”について。

わかりやすい例をあげて見る・・
徳井さんが小説を出版するとする。印税を受け取る権利を又吉さんに売る、いくらなら取り引きするか?この契約をするために又吉さんが払う契約金がいくらになるかを考える。

その前に徳井さんの印税を予想。仮に1万部、印税100万円とする。

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100万円で徳井さんが又吉さんに印税を売るとする、もし、1万部以上売ることが出来たら、追加で売れた分は又吉さんの印税利益になる。1万部まで届かなかったら又吉さんは損をする。基準となるのは1万部。1万部以上なら売れた分だけ利益、届かなければ損失。

 では、ここから印税の売買、オプション取引を考える。
『100万円で印税権を買い取る権利』を売買(オプション)。仮に一年の期日で買ったとする。100万円より売れたら権利を行使して、徳井さんから印税権を買い取ればいいし、売れなかったら買わなければいい、権利だけ売り買いしたのだから買う必要はない。

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期日の1年以内に1万部以上売れた場合、又吉さんは権利を行使して印税を手にして利益を得られる、逆に届かなかったら権利を行使しなくてもいい、すると損失を防げる。

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何だか又吉さんだけが得するみたい?ノーリスクではなく、権利を買うお金(契約金)が必要、つまりこれがオプションの価格。

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問題は、オプションの価格をいくらにしたらいいのか?確立がわかれば価格は決めることが出来る。どうやって?例えば、くじの価格って、実は期待値で決まる、期待値は確率を考慮した平均値。

簡単なゲームで考えると・・オセロの駒を投げて白が出ると当たりで2万円、黒だとはずれの0円、この場合の期待値は、

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1万円がこのゲームの期待値。オプションの話も同じで、徳井さんの小説がいくら売れるか確率がわかれば計算できる。

1万部売れると予想したとすると、確率分布は酔っ払いゲームと同じ正規分布になる。この形がわかれば利益がわかり、式に当てはめれば予想利益がわかる。

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この掛け算を全部やっていくと、この下のグラフになる。オプションの価値は緑部分の小さな山の面積。実際の金額を出すには、大量のデータと複雑な計算が必要なのでここまで。

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又吉さんたちは、売れれば売れるほどオプションを行使できるので、買った人は一生懸命宣伝しますよね、だったら契約して印税渡した方がいいかも、なんてことを言う。

 

実際、デリバティブ効果を利用している企業もある。自分の会社の株をあらかじめ決められた金額で買う権利。最近これを報酬として与える会社が出ている。例えば、80万円で株を買う権利を与えられ、80万円以上になったら儲かる、すると自分の会社だから業績を上げるよう頑張る、上がれば株も上がる、80万円に届かなければ買わなくていい。

他にも、“天候デリバティブとか“倒産デリバティブなんてのもあるらしい。この“倒産デリバティブ”というのは、例えば、徳井商事にお金を貸している又吉商事は、万が一、徳井商事が倒産した時に備え、デリバティブを金融機関から買っておき、徳井商事が倒産した場合、補償金を受け取ることができる。保険と違うのは、徳井商事と取り引きのない第三者でもデリバティブを買えること。つまり、徳井商事の全く知らない所で倒産リスクが取り引きされているのだ。

実は、リーマンショックに影響したと言われるのもこのデリバティブ。当時、リーマン・ブラザーズの倒産リスクのデリバティブが大量に売られていた。そして、まさかの倒産。すると、デリバティブを売った保険会社は補償金を払いきれなくなり、保険会社倒産の不安から株価大暴落へとつながった。     

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最後に、お笑いデリバティブは思いついたか?という先生の質問に、又吉さんと徳井さんは、お笑いライブをするとき、何人以上集客できなかったら補償しますよみたいなのはどうか、そうしたら買った人は一生懸命宣伝してくれるかも、と虫のいいことを提案。他に、解散デリバティブとか。

又吉さんは、権利の売買って面白いですね、と言うと、先生は、小説とか漫才ネタにどうですか、そのときはチェックしますよ、とすすめる。又吉さん、しばし考えて、(デリバティブの)説明に行数を結構とりますね、と苦笑い。 (完)    

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デリバティブ”・・簿記1級を勉強した際、出てきましたね。苦手でした、と申しますか、自分の生活圏外のことですので、実感が湧きませんでした。理解出来ないくせに、損するに決まってんじゃん、が先にくるので知識だけ詰め込んだ感じかな。結局合格できませんでした。とほほ。仕事も経理部に所属した時期もあるので、ざっくり概要はわかるのですが、上場会社でもなく、運用もそんなに活発にしておりませんし、本当に知識を使うことがなかったです。今回備忘録を綴っていましても、この人理解して書いてないな、ってバレバレな個所がたくさんあり、信憑性に欠けます。ですから、オイコノミアでこんなことやってんだね程度でお願いします。それにしても、クオンツとか天候デリバティブとか酔っ払いゲームからの正規分布のグラフなど、個人的には興味津々。お恥ずかしい限りですが。そして、今さらですが、リーマンショックの原因にもつながる倒産デリバティブも初めて知った、と思います。これまたお恥ずかしい限り。

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日々感謝です。

我が家の観察記録㉝〜紅色トキワマンサク〜

こんにちわ、SUMIKICHIです。

ここのところ、雨が降ったり用事があったりで、早朝庭ぶらりから遠ざかっておりまして、久々にチェック、夕方ですけど。花後、枯れ枝が多くて気がかりだった紅色トキワマンサクがどうやら持ち直してきたようで嬉しくなりました。4月頃からの変化をざっくり載せときましょ。写真が小さいな。

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f:id:sumikichi52:20170629090508j:plain 葉も生えてきた

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f:id:sumikichi52:20170629090449j:plain 草むしりしたな 

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f:id:sumikichi52:20170629090731j:plain 花咲く頃は美しかったな

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f:id:sumikichi52:20170629090454j:plain 枯れるのかなぁ

f:id:sumikichi52:20170629090456j:plain いや、新葉が所々・・・

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f:id:sumikichi52:20170629090458j:plain 5本の内1本のみ成長し始め・・

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f:id:sumikichi52:20170629090501j:plain おぉーっ、生えてる

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f:id:sumikichi52:20170629090510j:plain ただの棒だったのが

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f:id:sumikichi52:20170629090511j:plain が、枯れてそうな枝がちらほら

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↓ 本日夕方見ましたら

f:id:sumikichi52:20170702192756j:plain しっかりしてきた

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f:id:sumikichi52:20170702192800j:plain やっぱりだめか

この枯れた枝は、今の時期剪定しても良いみたいですので、切ろうかな。トキワマンサクは垣根にも使われるので、本来は丈夫で放置していても良いんですよね。しかし、去年植栽後にもかかわらず、あまりにも放置し過ぎていたので傷んでいるのでしょうか。寒肥は施し、水やりもまあまあしているのでなんとか頑張ってほしいです。 

 

ヤマモミジの花は、種?がまるまるしてます。この先はどうなるんでしょ。

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そうそう、久々にじっくり見た庭では草たちが元気よくわさわさしており、遠目で眺めるとグリーンのふかふかカーペットに見えなくもないんですよねぇー・・近く草むしりが始まります。

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日々感謝です。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゴスペル&良いお話」第3回ライブに参加!そして、早期退職・ブログ開設祝一周年!

こんにちわ、SUMIKICHIです。

昨年6月末付で早期退職して一年が過ぎました。と同時に退職翌日からブログを開始して一年。超三日坊主の私にしましては、よくぞ一年も、毎日更新出来たものだと自画自賛的に驚いております。後日振り返りをするとしまして・・本日、この一周年を祝うかのようにタイミングよく島でのライブをし、あっ、主催はいつもお世話になっているM氏なのですけど、参加させて頂きました。3回目です。

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どうでもいい事ですが、お世話になっているライブハウスのマスターへの手土産を買ったついでに、自分へのご褒美として久々の高価なケーキをひとつ。おまけにうちわを貰いました。欲しかったんですよー。

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お店には七夕ディスプレイがあり、家族(両親他界してますけど)の幸せをお願いしておきました。七夕にお願いなんて、小学生以来です。癒されました。

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sumikichi52.hatenablog.com

さてさて、本題。本日は、お天気が良くなり船も運行となり無事島へ。

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今回は、なんと、知り合い以外のお客様が6名も、といいましても、この無料ライブが目的ではなく、地元ローカル番組で紹介されたこのライブハウスに遊びに来たついでって感じでございましたが、有難いことでございます。

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しかし、お元気なおば様4人組はライブの途中で退散なさいましたけど。 

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クリスチャンであるM氏のトークで印象的でしたのが、“そのままでいいんだよ”というテーマ。人間には4つの生き方がある・・

④マイナスからマイナスの生き方
 今日も駄目、明日も駄目、世の中真っ暗、一度も光を見たことがない
③プラスからマイナスの生き方
 今は幸せだけど将来が不安、日本人に多い引き下げて考える
②マイナスからプラスの生き方(一番多い?) 
 今駄目だから良くなろう、一見良さそうに見えるが、どこまでいっても
 マイナスからスタートして喜びや感動は向こうにあると考える
①プラスからプラスの生き方
 今ある姿をプラスと考える、人生に失敗した人も今ある姿に感謝する考え方

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皆さんはどのタイプでしょうか。私は②番ぽいです。いつも自分にダメ出しして幸福感・達成感・満足感を心底感じることが少ない、いえ、少なかった、かな。

この話の流れで、1984年オリンピック女子マラソンでふらふらになりながらゴールしたアンデルセン選手の姿に感動した、もとエイプリールフールにいて現在、牧師の小坂忠さんが作った「勝利者」の曲へ。リハの際に聴いて、いい曲だな、歌いたいなと思っていましたら、トークを聞いて納得。知る人ぞ知る曲らしいですね。自分にいつもダメ出ししてきた、レースには負けた敗北者だけど、もがき苦しみながら今のありのままで全力を尽くすその姿は勝利者だと。

それと、もうひとつ。ある雑誌に掲載されていた言葉の引用ですが、外界にも過去にも未来にもとらわわれず、‘今に生きる’と意識する、一朝一夕には身につかない、日頃から訓練することが大切、例えば、朝目覚めた時に「今日一日、一生懸命楽しもう」などと毎日考える、子どもの頃‘九九’を覚えたようにこの思考が‘脳につく’ようになる、とのこと。それには、“ご機嫌ワード”を持つこともおすすめ、自分の気持ちが良くなる言葉で‘ラッキー’や‘やったね’とか、他に愛犬や好きな食べ物の名前でもいいみたい。そんな当たり前のことでも改めて聞くと、また意識するようになりますね。

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M氏のトーク&ライブのあと、私、2曲「少年時代」「OH MY LITTLE GIRL」、歌わせて頂きました。有難うございまっす!

ライブの後は、バーベキューとビールでわいわい。

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私はなんと申しましても、浜辺から見る景色が大好物で、同じなのにいつも写真を撮ってしまいます。帰りの船の便の都合で夕日が沈む景色が撮れないのですが、いつか挑戦したいです。

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おじ様たちは男同士で、早期退職してこのライブハウスを建てて運営しているマスターの暮らしを“男の夢だよなぁー”と言いながらまったりなさっておりました。

私の一周年記念日、素敵な一日でございました。

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日々感謝です。