今日も、生涯の一日なり

自分軸で生きると決め早期退職した50代独女のつぶやき

NHK「ドキュメント72時間~男が靴を磨くとき~」を観て。ホント、ピカピカ。

こんにちわ、SUMIKICHIです。

最近よく観る「ドキュメント72時間」。今回は、~男が靴を磨くとき~。
ビジネスマンが行き交う東京・有楽町。ここに、今では珍しい「路上の靴磨き」店がある。熟練の職人たちの手にかかれば、どんなにくたびれた靴もわずか10分でピカピカ。今を生きる男の事情を足元から見つめる3日間。
ざっくり備忘録しときましょ。

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7/26(水)12:00

◆通りすがりの若い男性
もともと知ってて、この靴もう厳しいかなと、どのくらい変わるんだろうと思って。こういう所でやるの初めて。ピカピカですねぇ、まだ履けそう。

 ・・どんな靴でも一回1,100円。二年分の汚れがみるみる落ちていった。
   10分ほどで終了。

 

◆出版関係・編集長 男性70歳
神戸から来た。今から大事な人と会わんといけんので、足元見られたらかなわんなと思って。今夜は大事な会食があるらしい。多分場違いな所へ行くことになるから。作家の先生と企業の社長と、その場に私も出ないといけないんです。もう靴磨きってなくなったでしょ、関西には多分京都駅に一人いるだけ。神戸なんかいないです。

 ・・磨かざる者にはわからない大人の世界。
   時代は変わっても根強い支持はあるみたい。

 

◆道路会社 営業 男性39歳
(少し使い込まれた靴を履いている)。思い入れがある靴なんで。僕が転職する時に母が買ってきてくれたもの。もともとは金融系にいたけど、今は道路会社に。実力がなかったんで、色々悩んでたし、何かしてあげたかったんじゃないですかね、僕に。新しい挑戦を見守ってくれたお母さんからのプレゼント。6年間一緒に営業現場を回ってきた。あんまり母から物を貰うとかなかったんで正直嬉しかったですよね。凄いきれい、やっぱり気分が全然変わりますよね。これから会議があるんで気合い入れていこうかなと思って。

 

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14:16 雨足が強まってきた
いつもなら行列ができる時間らしいけど・・そんな中、なぜかスニーカーを履いたお客さん、袋から取り出したのは新品の革靴

◆インテリア関係 男性48歳
最初に磨いて頂いて、革を馴染ませてもらうんです。自分へのご褒美というか、奮発しました、9万円位です。若い頃から人一倍お金をかけてきた。靴は人となりを映し出す鏡。きちっとしていらっしゃる人はやっぱり、いい靴を綺麗に丁寧に手入れされている方が多いなっていうイメージがありますよね。仕事出来そうに見えますね。今、名古屋から単身赴任中。ゆっくり靴を磨くのが至福の時。奥さんはこの靴のことを知らない、だから放送されると困っちゃう。

靴を磨く職人さんも、いい時計持ってる人とかいい洋服持ってる人はいますけど、靴もちゃんとしてる人は少ないんで、いい手入れをしている人は、ちゃんと身なりもしっかりしている人が多いと思います、と話す。

 ・・足元が語る 男たちの生きざま

 

◆IT講師 男性30歳
人前に立ち始めて意識が変化。もともと靴にお金をかけない人間だったんですけど、上司に、靴はお金をかけた方がいいと言われまして、買ったんですよ。5万円位したんですけど、一番最初は清水寺から飛び降りる覚悟でしたね。普通の靴の10倍の値段だったんで。

◆フランス駐在経験を持つファンドマネージャー 男性
90年代にずっと海外だったので、向こうだとやっぱり、靴を見られるんですよね。瞬間瞬間に評価されている。レストランなんかでも、入った一瞬で値踏みされる、特にアジア人は。しかたない。

・・プライドをかけて闘ってきたベテラン勢も

 

◆もう絶滅危惧種みたいなもんだね。わざわざ靴を光らせるっていう文化が非常に少なくなってきた時に、靴好きの人っていうのは、それが分かってるから、すれ違った瞬間に靴を見るわけですよ、「勝ったな」って。

 

18:46
お店は夜7:00まで。この日最後のお客さん。
◆アパレル関係 男性48歳
いつも朝早いんで眠い。朝7時から働きくたくた。でも、一杯飲みに行く前にわざわざ靴を磨くという。相手から見られた時に、ちょっとステキな感じに見られたいなっていう。ま、僕個人の問題かもしれないですね。昔から靴は好きでしたね。1日一足しか履けないのに、嫁からは、そんなにいっぱい靴買ってどうすんの?っていつも怒られてる。

 ・・眠くても、怒られても妥協しない男性は、夜の街へと繰り出して行った

 

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7/27(木) 8:27
翌朝7つ道具をワゴンに乗せて職人さんたちがやって来た。今日は天気もいいせいか出だしは好調。

◆建築会社 営業 男性33歳
ちょっとおしゃれな感じ。頑張っていい物を買いました。コードバンという馬のお尻の皮を使った、光沢が少し違うんです。10万円以上してという高級な一足。他の皮と比べると粘りが違うらしい。現場だと汚れるから、あまりいい靴を履いていかないんですけど。会社ではちょっと浮いてるかも。普段は建設現場を回る営業マンだけど、あえてイメージを変えようと意識しているそう。建築業界ってこんな格好してる人ってそんなにいない。ちょっとオシャレって思われた方がいい業界かなって思うんですけど。なかなか、他の会社とか見ると、結構みんな地味に、日本人特有のあまり目立たないように、っていうのが多いかな。無理して着飾るのも必要かなみたいな。

 

17:11

◆知床 斜里町
きっちりとスーツを着こなしている男性。上京した時はいつも来る。今日は北海道から出張。だいたいこの時期に国の予算付けをしてもらうための要請活動ですね。今日は霞が関の省庁を回ってきた。1万2千人を代表して。道路や飛行機の整備をお願いしに来た。知床は自然の代名詞。美しい自然、豊かな自然、美味しい自然。生き残るためには地域の隅々まで、血管と同じなんですよ、道路とかそういうのはね。首都圏だけに集中するんじゃなくてね、増えてるのはここだけですからね。あっちからも、こっちからも来るんで、なかなかその主張が届くかわかりませんが、精一杯気持ちを伝えることが大事だと思っていますので。

 ・・1500キロも飛んで来て、靴を磨いて、頭を下げて、
   政治の世界って大変だ 

 

18:48
閉店10分前、一人の男性が駆け込んで来た。

◆今日初めてです。定時であがってダッシュで来ました。初めての人の典型、かなり傷んでいるよう。7年間使い込んだという愛用の革靴。丁度結婚する時に、妻からもらった物。今は一番好きな靴。なかなか量販店でも24.5㎝なんてないんで、本革になると25㎝からになるんで、そんな中で探してくれたんで本当に感謝してる。大事にしてきたつもりだけど、気づけばボロボロに。履けなくなると困るのであわてて飛んで来た。全然別物みたい。貰った当時の鮮やかな色が少しずつもどってくる。奥さんですか?もう、かけがえのない人。ここから履いて、また10年、20年とやっていきたい。

 ・・時が経てばまたすり減る。それでも一緒に歩きたい

 

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7/28(金)10:26
職場の後輩を連れてやってきた男性、飲食店シェフ。自分の一番気に入ったのを履いて来なさいと言ったら、それを履いて来た。自分で磨いてるみたいだけど、磨き方が上手じゃないから。靴を見ればその人の人格ががわかるっていうくらい靴って大事だなと思うので。最近飲食店に転職してきた30代の後輩に教えたいことがあるみたい。

◆飲食店勤務 男性35歳
職人さんに、自分で簡易的なものをかなり使ってたでしょと聞かれ、100均で売ってるクリーナーシートで拭いてから靴墨をつけてたと答える。すると、だからこうなるんですよ、汚れがついてて、これはお客さんがつけたねのですよとご指摘。何事も自己流では上手くいかない。職を転々としたきたけど、今の先輩に出会いようやく気付かされた。特にそこまで言われたことがない。人のために何か動ける方、横で一緒に働く仲間を幸せに出来る方、尊敬してます。自分自身もその背中を追いかけて、いずれそういう人間になりたいなと感じますね。磨き終わった靴を見て先輩は、ピカピカになったな、これで心もきれいになったと言い、彼は、これからの私の仕事次第ですねと答える。

 ・・人から人へ受け継がれてゆく“足元の美学”

 

7/29(土)9:37
最終日は土曜日。開店早々、職人さんが靴を囲んで話し合っていた。お客さんが、色々塗りたくって、それが劣化し、沈着して固まっちゃってるらしい。どうやらかなり重症。

◆その靴を持ち込んだのは、製造業 男性32歳
長い間放置していたよう。転勤で東京に戻ってきて、また背広姿で仕事することになったので。前は岡山の工場勤めだったのであまり革靴を履くことがなかった。5年前、東京の営業から岡山の工場へ異動を命じられ、この靴は東京にいた20代の頃履いていたもの。たしか5万円弱。僕の場合は、当時は見栄だったかな。自分が仕事ができないことを自覚してたので、やっぱり実力以上のものを見せたかったんじゃないですかね。成長も遅い人間だったんで、結構周りにも迷惑かけてた自覚もあった。力を出し切れないまま東京を離れ、悔しい思いもした。でも、5年間、工場で厳しく揉まれながら踏ん張ってきた。先輩が諦めずに僕を育ててくれた。もう一回あの頃を思い出して頑張んなきゃ。来て良かった、全然違う。これだったらまた履きたくなる。今の目標は、自分のような後輩を支えられる存在になること。昔は見栄で履いていたものを、今度は自信を持って履く、そういう風に履けていけたらな。


◆靴磨き中の男たちの足元を見て歩く婦人
私、男性を見る時、顔より足元見ますね。ちゃんとしてるんだなとか、何、この人って思ったりとか。それで判断しちゃいけないんですけど、そう思いますね。 

                               (完)      

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靴・・確かに、足元みますよね。さらに、シャツにアイロンが当ててあるか、スーツのパンツの折がピシっとしているか、衿や袖口の汚れ、エトセトラをチラっとチェックして・・そこから、一瞬でその方のイメージをざっくり決めてしまうこともあったりしますね。では、自分はどうなの?洋服はアイロン当てや汚れを気にしますが、靴は・・お恥ずかしながら、若い頃一時、靴クリームなんぞを買って磨いてましたが、習慣化はしませんでした。とほほ。

番組で登場した靴磨き屋さんには男性客ばかり。しかも、サラリーマン。驚くほどの出来栄えで、画面を通して拝見してもピカピカビームが全方向に放たれてまして眩しい。個人的な好みとしましては、そこまで光らせなくても・・とは思うのですが、それは、本物を知らないからでございましょう。元居た職場で、あんなに光らせていた男性社員、いたかな?それにしても、靴から垣間見れるサラリーマン人生、みなさん、頑張ってらっしゃるなぁと頭が下がりますが、磨いて貰うことにお金をかけれるのは、ある意味、幸せなことなんでしょうね。一食抜いても靴を磨くって方もいらっしゃるのかな。

ふと、居候Kくんの持ち物を盗み見してみましたら、まあまあ良い品物を持っているらしく(どこにそんなお金があったのだ?)、よく布で磨いてる姿を見ます。磨くのは財布が多いかな、今忙しいから靴は・・。東京を引き上げてくる際の断捨離で残った身の回り品の中には、数は少ないけれどちょっぴりお高めの革製の靴と財布、鞄がございました。どうしても処分できなかったよう。まあ、無いと働けない。それらには、気を遣っているのに、身なりはやや不潔。番組でお見かけした男性は身なりも清潔そうでトータル的にバランスよさそうでしたのに、Kくんは、なんだかバランス悪くないですか。不思議でございます。って、我が身を振り返ますと・・やっぱり、姉弟、似たようなものでございます。

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日々感謝です。

 

 

 

Vocal Lesson記録 ~2017/9/29~

 こんにちわ、SUMIKICHIです。

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本日は、久々にLesson記録スタイルで綴っておきましょ。しかし、特筆すべき事がそんなにないのでございます。来月のアコースティックバージョン発表会で歌う曲を決めたくらいかな。中島みゆきさんの「時代」、いきものがかり「風が吹いている」、スガシカオさん「プログレス」の三曲のうち、「プログレス」に決定!歌詞が好きなんですよね。アレンジはだいぶ変わるよ、と先生に言われましたが、歌詞とメロディーがわかれば贅沢は申しません。キーは、1と半音上げました。まだ、聴きこんでませんしあやふやですので、次回から歌いこんでいきましょうね、ということでした。他の生徒さんたちはどんな曲にされたのかしら。ちなみに、スガシカオさんの曲を持ってくる人はほとんどいないそう。そうかも、スガシカオさんが歌うからいい!ってことは重々承知の上。次回から、ずいぶん前に購入したのに未だに使っていないICレコーダーを持って行き、伴奏を入れて練習でございます。使えるかな?

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そうそう、冬支度のため、セーターでも編もうかとまた急に思い立ち、手芸店に立ち寄り、毛糸を購入。なんと、丁度店じまいセールをしており、ウール100%10玉で約2千円!ちゃんと着れるものに仕上げれば、すっごく安上がり。手間暇かかるけど。

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以前編んで、実際に着ているセーターと同じデザインにするつもりです。結構気に入ってるのです。

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さてさて、この冬着ることができるでしょうか。

日々感謝です。

 

 

初・マリンバ演奏会!まるで千手観音。

こんにちわ、SUMIKICHIです。
本日は、風が強く吹くものの、気持の良い晴れの日でございました。

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午前中、外に目をやると少しずつ秋めいてきた雰囲気・・ん?近視の私の目でも、何やら赤くポツポツしたものが見て取れましたので、庭に出てしばし観察。この夏、居候Kくんがやって来てからは早朝の庭巡りを怠っております。草むしりをしたりしましたが、またぼさぼさ庭になって・・。

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ハナミズキの、これは何でございましょう?

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春の花後から出来始めていましたボコボコですが、ここにきて赤い玉に変化しております。

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来年咲いてくれるであろう花芽はちゃんとあるんですよね・・これはこの後どうなる?葉っぱたちはずっと枯れたままで、きっと、やっぱり病気ですよね・・。

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今年の春発見した、勝手に自生してるモミジの赤ちゃんはこんなに生長。庭のあちこち10ヶ所で見られたのですが、着々と大きくなってくれてるのは、2本くらいでございます。

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他の赤ちゃんは、生長が止まっております。どうしましょうか、盆栽風に鉢に植え替えるとずっと綴っているんですが、言うだけ。

 

一ヶ月位前にバッサリ切ったミント。もうこんなに復活。油断すると地面を覆いつくし大変なことになるんですよね。

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                  ↓

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常緑ヤマボウシ、そろそろ赤い実でいっぱいになるんですよね。まずは所々に。去年は、なんじゃこりゃ!と驚きましたが、慣れました。

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それにしても過ごしやすい季節でございます。しかし、この期間はすんごく短いのです。あっという間にひざ掛けや厚手の靴下をクローゼットから取り出さなくてはならなくなります。ああ、本日は家にいたい・・。

 

と思いつつも、午後から、演劇・朗読仲間の先輩女性の舞台を拝見しに出かけました。

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マリンバという楽器は知ってますが、マリンバのみのコンサートって聴いたことがありませんので興味津々でございました。美しく若い女性お二人で演奏され、もう、素敵。「子犬のワルツ」なんて、高音部とベース部分に分かれてお二人の息、ぴったり。よく動く腕、体、そして歌うような動き。また聴きたい!と思いました。そして、先輩の朗読。マリンバの演奏にのせて「おじいさんの小さな庭」という物語を楽しそうに、優しく、切なく語るその世界に引き込まれました。へぇーっ、こんな表現方法もあったんだすねぇ、と勉強になります。やはり、生の舞台を数多く拝見するのは大切。そうそう、お二人が演奏の合間に話す言葉、つまり、MCですね、曲の解説を簡潔に興味深くお話してくれるので、客の私までもその世界に入りやすかったです。これまた勉強になります。心癒されたひとときでございました。


明日は、Vocal Lesson。11月の発表会用の曲を決める日。思い当たる曲、スガシカオさんの「プログレス」といきものがかりさんの「風が吹いている」を追加。これまであれやこれや候補曲を出してきましたが、最終的に「プログレス」「風が吹いている」「時代」の3曲から選ぼうと思います。どうやら、私、ラブソングより生き方とか人生、応援系が好きな傾向かも。自分が元気になりたいから、人前で歌いたいのは、みんなと一緒に元気になりたいから、なのかな。暗いマイナーな曲も大好きなんですけどね。この作業って、自分を知る、見つめ直すのに役立ちますね。たかが選曲ですが、人に話す、例えば先生と話すとか、そうすることによって自分でも気づかなかった新しい発見もあったりして。ひとりっきりでは、なかなか難しい。

あらっ?どうやら庭から連れて来たようです。かなり接近しているのに微動だにしない。結構カワイイ。

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日々感謝です。

 

Eテレ「100分de名著『全体主義の起原』」ハンナ・アーレント第4回~悪は「陳腐」である~」を観て。陳腐、ですかぁ・・。

 こんにちわ、SUMIKICHIです。
すっかりレギュラー視聴するようになったEテレ「100分de名著」。今月はハンナ・アーレントの「全体主義の起原」。
第4回は、「エルサレムアイヒマン」というもう一つの著書も合わせて読み解き、「人間にとって悪とは何か」「悪を避けるには何が必要か」といった根源的なテーマを考えるという内容。

お恥ずかしい話ですが、私、読んでいませんので、ざっくり備忘録しときましょ。本当に理解出来てるの?って感じでございますが。

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全体主義の起源」の三巻でアーレントは、ナチスの世界観がユダヤ人の虐殺を可能にしたという筋で話を展開してきたが、それを実行したドイツ人のその感覚は、どうして生まれてきたのか、絶滅計画の実務責任者アイヒマンの裁判を自分の目で見ていこう、それがユダヤ人の生き残りとしての使命だと感じてその記録を「エルサレムアイヒマン」という本にした。

まず、そのナチス将校アイヒマンとはどのような人物だっのか?

アドルフ・アイヒマンは、アーレントと同じ1906年、ドイツの平凡な中産階級に生まれた。工業専門学校を中退した後、いくつもの職を転々とし、人員整理のために失業。すでにナチスに入党していたことから、これを機に親衛隊内部の情報機関である公安部に志願。ユダヤ人問題に関する仕事をする。そして、ユダヤ人をドイツ国外へ移住させるための交渉に力を振るう。複雑な規則を暗記し、順調に仕事を進めていたアイヒマンは、ユダヤ人移住の専門家として認められ昇進を重ねる。彼は、反ユダヤ主義に感銘を受けていたわけでもなく、ヒトラーの著書も読んだことのないただの役人だった。

1939年第二次世界大戦が始まると、アイヒマンは新設された国家保安本部ユダヤ人課課長となる。そんな中、ナチスユダヤ人問題の最終解決を決定。アイヒマン絶滅収容所で何が行われているかを知りながらも、ユダヤ人移送の責任者としてその職務をまっとうしていく。

1945年、ナチス降伏後、アイヒマンは偽名を使って逃亡。アルゼンチンで家族とともに目立たない生活を送る。しかし、1960年、イスラエル情報部によって正体発覚。密かに拘束されエルサレムに連行される。1961年4月、公判開始。裁判官も検事もイスラエル国民、すなわちユダヤ人という法廷だった。防弾ガラスのケースの中、アイヒマンは自分が何をなしたのかを淡々と証言する。アーレントは裁判を傍聴し、アイヒマンの主張に耳を傾けた。

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スタジオでの解説・・
アーレントの記述はかなり客観的なもので、この裁判が本当の意味で近代法に基づくものではなくて、政治ショーのような色彩を持っていたんじゃないかというところも視野に入れながら記述している。

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客観的に見て、自分は好きにされなくてはならない、政治ショーだとわかっている場で、有能な官僚ぶりを貫いていた。彼が証言しても“悪の権化”的なところが出てこなくて、むしろ、アイヒマンの“陳腐”、どこにでもいそうな人間が帯びている様相しか呈していない。

 

“命令”と“法”は大きく違う?
自分の上官から言われたんだからやったんだと言ってくれたら、こいつは小心者だから仕方なくやったんだなという風にそれなりに納得いく話になるが、本人は別にそう思っていなくて、自分は法を尊重する市民である、誰かに従うのではなく法の根幹になっている基本的な原理に従うのだという。

 

それでは実際にどのような証言を行ったのか?
アイヒマンは取り調べにおいてこう発言している。

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彼は、移送の後のユダヤ人が殺されるかどうかは、自分の管轄外だと繰り返し主張する。

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そして、膨大な資料を使い、自分がいかに経験豊かな移送の実務家で、混乱していた技術的問題を円滑に処理したと熱心に証言した。ユダヤ人の絶滅を決定した1942年ヴァンゼー会議でもアイヒマンは、誰にも気に留められず、テーブルの端に座っていただけだと主張。彼はその後、ユダヤ人を絶滅収容所へ送る多くの書類に分け隔てなくサインしていった。

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アイヒマンは、裁判官に義務感と良心の間に葛藤はなかったのか?と尋ねられ、こう答えている。

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スタジオでの解説・・
伊集院さんは、アイヒマンはどういう動機で、こんなに頑張ってるんだろう、死刑になることはどうしようもないと思ってる?んですよねと不思議がる。
それは間違いないですね、と指南役は答える。法に従うこと、市民としての義務というのを彼は本気で思っている。あなたが移送を円滑に進めたおかげで絶滅収容所でスムーズに殺されたんじゃないかという風にいいたいわけだが、アイヒマンは、自分は法に従って秩序を守り仕事をしただけであって、それ以上のことではないと。アーレントも“法の普遍性”が大事だと考えていて、しかも、“法に従う市民の義務”を大事だと自覚しているから葛藤している。
アーレントが言っている“思想”っていうのは、法のもとにある普遍的道徳、人間はどういう風に振舞うべきなのかってことについて思考が及んでいない、やっていることが物事を機械的に処理している、そういう仕組みでの無思想性のおかげで、結局のところ、全体の方針として決まっていることを大胆に行うことができた。

伊集院さんは、僕もあの時ドイツに生まれていたらこうなるのかって怖さがちょっとあると話す。

 

そして、アイヒマン裁判の判決がどうなったのか。

1961年12月、アイヒマンに判決が下る。人道に対する罪など全ての罪状で有罪、死刑を宣告される。翌年5月絞首刑。死刑制度のないイスラエルで例外的な措置だった。ニューヨークに戻ったアーレントは、アイヒマン裁判に関する自分の考えをまとめ、ニューヨーク機関誌に5回に分けて連載、平凡な市民であるがゆえに、陳腐な悪をなした犯罪者に自分なりの判決を述べる。

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アーレントの連載は一冊の本にまとめられ刊行される。「エルサレムアイヒマン」―悪の陳腐さについての報告―。しかし、アイヒマンをどこにでもいる陳腐な人間と述べたことが、ナチスの罪を庇っていると世間から激しい批判を受ける。さらにアーレントは、ナチスに協力したユダヤ評議会という団体側の責任を指摘したことで裏切り者扱いされ、友人のほとんどを失ってしまう。しかし、彼女の、誰もが悪をなしうるという考えは、その後長く影響を保ち続けることになる。

スタジオでの解説・・
簡単に言うと、一つの人種、ユダヤ人というある属性を持った集団を、この世界から消滅させようとしたこと、それが自分たちとアイヒマンがこの世界を共有できない理由だと。人間には“複数性”が必要だ、嫌ってもいいから最低限でもいいから存在を認めるような世界でないといけない。

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アイヒマンを認めてしまうと“複数性”のある世界を否定することになる。だから、複数性のためにアイヒマンには責任をとってもらわないといけない、そういう発想なのだろう。

伊集院さんは、‘政治は遊び場じゃないんだ’‘服従と支持は同じである’という一方で、‘大量虐殺組織の道具となったことは不運と仮定してみよう’という理解は少しあったりして、そこに揺れを感じると話す。

アーレントは、政治っていうのは、自分の物の見方をぶつけ合う場でもある、お互いの物の見方を変化させていくのが本当の政治の本質なんだと、本質をもう一度問い直して、そして、人間にとって複数性の大事さをもっと本気で考えるべきだと、重点はそっちに移ってるんだと思う、と指南役は語る。

また、伊集院さんは、僕もアイヒマンになる可能性はあるんですと言う。

それに対して指南役は、そんなことは世の中しょっちゅう起こっている、大きな組織の中で仕事していて、自分はこの部分しか知らない、だから全体的にどうなるか知らない、と少し自分の良心をごまかさないと、我々生きていけない、そこは、ぐっと揺さぶられる話、と答える。

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そして、アイヒマンの裁判があった翌年、有名な‘ミルグラム実験’が行われる。
1962年、エール大学でアメリカの心理学者が、別室にいる生徒が問題に正解できなければ、先生は生徒に電気ショックを与えるという実験を行った。生徒はさくらで、実際にには電気は流されてはおらず、嘘の演技で先生を騙す。実験の目的は、人が苦痛を訴え、絶叫し、最後は無反応になっても先生はルール通りに電圧を上げるかということだった。結果、6割の先生が、権威のある人物が冷静に指示を出せば電圧を最高レベルまで上げた。

スタジオでの解説・・
これは平凡な市民が一定の条件のもとでは非常に冷酷で非人道的な行為を行うことを示している実験。この実験で何が明らかになったかというと、人間は、一旦受け入れて納得してしまうと、その権威に合わせることが正しいことなんだとという風に自動的に考えてしまう。おそらくその時は、何が道徳とかは考えてなくて、権威に従うことが無自覚的な道徳として体の中に染みついてるんだろう。

 

そんな中、全体主義に陥らないためにはどうしたらいい?
アーレントがずっと考え続けて課題でもあるが。これに従っていれば全体主義に絶対陥らないというのは転倒した発想で、自分がいかに考えることを普段していないかということを自覚するしかない。我々がよくやりがちな事は、明らかに感情的でバカなことを云っている人を見つけて、その人に絞って批判することで安心しようとする傾向がある事。冷静で論理的な意見、どういう道徳的な原理に基づいての発言かを把握した上で、もう一回自分の意見を考え直す作業をするとだいぶ違うはず。

伊集院さんは、芸能活動してても批判的な意見でも一理あるなっていうのがあり、それは受け止めなきゃなって思う、きついけどそれが一番成長すると思う、と言う。さらに、今回のアーレント、4回である意味、自分の都合の悪いことをサラッと、逃げずに記録した気がすると。

この複数性に耐えるというのは結構きついですから、それに耐えて初めて、人間らしさをある程度保つことが出来るんだと、そういう考え方をし続けてるんだと思う、と指南役は締めくくった。                                      (完)

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 なんと申しますか、私も、伊集院さんと同様、アイヒマンにはならないぞ!とは言い切れない気がいたします。そういえば、30年間組織で働いていた頃は、大なり小なり上司の命令には逆らえずという局面にちょくちょく遭遇していたなぁ。それと、大量虐殺に関わることを同じ土俵で語ってはいけませんね。しかし、‘陳腐’という言葉で表現されていることに少し驚きました・・なぜ、今、この「全体主義の起源」が課題本になったのでしょうね、ホントに。底の浅い私としましては、多くを語らず、にしておきます。 

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日々感謝です。


 

 

 

 

Eテレ「あしたも晴れ!人生レシピ~もう一度 着物にチャレンジ!~」を観て。へぇーっ、二部式帯?セパレート着物?

こんにちわ、SUMIKICHIです。
レギュラー視聴しているEテレ「あしたも晴れ!人生レシピ」、今回のテーマは~もう一度 着物にチャレンジ!~。日本女性を美しく見せる着物。しかし50代以上の約56%が「着物を持っているのに着ない」と答えている。それは、着付けが難しいから。ところが今、簡単に着付けができるアイデアが!着物をもっと自由にカジュアルに着こなすための情報が満載!という内容。ゲストは光浦靖子さん、講師はファッションデザイナーの横森美奈子さん。

私も、着たい気持ちは満々なのに箪笥の肥やしになってる派でございます。気になったところをざっくり備忘録しときましょ。

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着物って、着たいなとは思うけれども、自分で着るには着付けが難しい、格式やルールがわからない、手入れが面倒、などなど難題山積みでついつい疎遠になりますよね。

しかし、横森さんは、最近では着物の世界もがんじがらめではなくなってきていると言う。日常、カジュアル、自然をキーワードにポップな着付けを提案、着物は日本人の叡智の結晶、民族衣装でもあり日本人女性を美しく見せるように出来ている、着ないと損、楽しんじゃえばいいのよ、と。

横森さん自身、50代から着るようになって、ポリエステルの洗える夏着物を、浴衣風に襟をつけずに着こなしたり、リサイクル店で購入した5千円の帯にアクリル絵の具でフランス語の詩を手書きし、ポップにアレンジしたりしている。

さて、難関の帯結び。横森さんが提案するのは、“二部式帯”。結ばなくてよくて、同部分とお太鼓部分が分かれている。

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あらかじめお太鼓を作っておく。出したい柄をきちんとお太鼓に出来るのも簡単。そのお太鼓の中に帯揚げを巻いた帯枕や帯締めを通し、はずれないようにクリップで留めておく。さらに、お太鼓の形が崩れないように左右を留め、このまま胴部分にくっつける。

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しかし、二部式って、プロから見たら、あの人ずるしてるわよって言われない?
いえ、昔からあったもので、昔は皆さん日常着として着物でしたよね、手が回らなくなったりして着にくくなった時なんかに使ってた、と横森さんは言う。賀来さんも、そういえばお芝居の稽古で使ってたと。

ちなみに、横森さん自作の二部式帯の紹介。ネットオークションで安く購入した青地の帯に、気に入った風呂敷を切って両面テープで貼り付けただけのもの。

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横森さんは日常の着こなしとして、バッグや小物は洋装時のものを使う。和もので揃えると日常感がなくなっちゃうから、派手なイラストが描かれたトートバッグなんかも持つ。ヘアメイクも普段通り。

続いて、簡単着物の最新情報。最近は多くの書籍が出版され、着付けを楽にするための便利用品も豊富。例えば、着物の襟がついたTシャツ。

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気分でTシャツを変えれば襟も変えられる。

 

普通は、着物を着る前に肌襦袢裾除け長襦袢という下着にあたるものを重ね着するが、段取りが面倒という人に、それらを一枚にしたものが。

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色々と仕掛けがあり、襟は取り外しが可能、着物に合わせた替え襟を装着できる。さらに、袖もテープで着脱可能、袖だけを替えられるので長襦袢を何枚も買う必要がない。

 

さらに、さらに、最近では簡単に着られる着物を専門に販売しているお店もあり、老舗の呉服屋さんが開発した簡単着物“セパレート着物”は、上下が分かれており、下が巻きスカート、上はブラウス感覚で着れ、仮紐なしを使わずに着ることが出来る。そして、帯も、すでにお太鼓の形に出来上がっていて、胴部分の端についたテープをお太鼓の中に貼り付ければ完成するワンタッチ帯。しかも、襟は、上着部分に直接付けることが出来るため、着物や気分に合わせて替えられるという優れもの。

 

最後に、横森さん流、光浦さんをコーディネート!3パターン。(写真がなくてイメージ出来ないかな)光浦さんといえば、眼鏡。それと、知的な印象。いい意味で個性的で、ちょっと昭和の女流作家のような、なんか只者じゃない感を出してみた。

  ①和風な渋い色合いのボーダー柄の着物に鮮やかなからし色の帯、
   黒の帯締め。モダンなコーディネート。
  ②白地に所々に薄墨色の花柄の着物にグレーの帯、一見モノトーンだが、
   鮮やかなコーラルピンクの帯締めがアクセント。
  ③縦縞の着物に植物柄の帯。対照的な二つの柄の組み合わせで粋な印象に

結果、光浦さんが選んだのは①のコーディネート。耳にはぶら下がりの大きなパールのイヤリング(ピアス?)をつけている。只者ではない雰囲気でとってもお似合い。

カッコいい着物がなかなかなくて、それに、敷居が高かったけれど、これからは洗える着物とか簡単用具を使ってじゃんじゃん着たいと喜びを隠せない光浦さん。横森さんも是非皆さん、カジュアルからお試し下さいと締めくくる。   (完)

 

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久々に着物に注目しましたが、やっぱり素敵ですねぇ、着物って。高価なものでなくてもいいのです、いえ、そうじゃない方がいいかな。横森さんのコーディネートなんぞを眺めていますと、ワクワクいたします。私一人ではどう組み合わせて良いのかさっぱりわからないんですけどね。それと、最近はいろんなものがあるんですねぇ、驚きました。便利だな、それなら着ようと思う気になるかも、とついつい食いついてしまいますが、頭の堅いおばさまの私は、反面、見えない部分の面倒な過程を経てきちっと着るというところにも良さがあるんじゃないかなとチラッと思いつつ・・。

それは良しとまして、上記には記載していませんが、箪笥の肥やしになってる着物を横森さんにコーディネートして貰い、俄然着る気になられた56歳女性の方が、夢だった“着物で美術館へ”を実現なさってるのを拝見し、そうそう、私もそうしたかったのよ、と忘れていた中高年からの目標?楽しみを思い出しました。以前、自分の着物関連のブログ記事を投稿していますが、着たい、着るつもり、と綴っているのに、未だ実行出来ていないですねぇ、ルールとか手入れとかで億劫になってるんでしょう、勿論帯結びも忘れてますしね。私は教室で購入した帯結び用の器具を使ってお太鼓にするのですが、すっかり・・。 sumikichi52.hatenablog.com

 

が、今回番組を拝見し、やっぱり着なきゃ損!美術館、観劇、便利小物も使ったりして着てみよう!と心に誓ったのでございます。知人の音楽会や観劇のチャンスは結構ありますので、人目を気にせず好きなものを好きなように(ってそのレベルに達していない)。まあ、ある程度のルールは守らないと着物を着る意味がない(美しく切るとか俳句と同じで日本文化にのっとったルールで着るとか?)と思いますので、秋冬に夏用の透ける着物はダメ位は気をつけましょ。まずは、収納箱の着物を見直すのと着付けの手順を思い出さねば。あっ、今年は居候Kくん問題にかかりっきりで、虫干ししていないっ!と人のせいにする私。とほほ。

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NHK「クローズアップ現代+ ~50代でも遅くない!中年転職最前線~」を観て。初・お弁当作り!

こんにちわ、SUMIKICHIです。

私個人としましては、今後の人生で“転職”には縁がないだろうな、と思っておりますが、ここ数ヶ月、弟の居候Kくんを眺めていますと、転職とかサラリーマン関連のワードが身近に感じることがございます。ですので、NHK「クローズアップ現代+ ~50代でも遅くない!中年転職最前線~」が目に留まりました。番組HPに詳細が掲載されていますので、個人的に興味深かった箇所を備忘録しときましょ。

と、その前に、Kくんが中途正社員として出勤し始めて無事一週間(ってたった一週間)が過ぎましたが、どうやら超繁忙期入社(だから採用になった?)だったらしく、帰宅が夜10時過ぎ。Kくんは間食しない主義で、昼食にコンビニむすびを食べてから夜まで空腹、帰宅して食事したらすぐ就寝。それは、体に良くないですし、何より太る!ダメダメ、それはダメ、ならば、お昼を少し多めに食べて夜は軽くにしよう、でも、豪華な昼食はお金が無い、ということで、仕方なくお弁当を作ることにいたしました、私。と言いましても、まるまる夕食の残りですけどね。

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で、買いましたよ、お弁当箱、100均でいいかと思いましたが、今後もし自分が使うとしたら・・で、ほどぼとのもので安めのもの。

そして、今朝、ちゃちゃっと昨夜の残りに少し火を通し、ほんの10分かな。ネットで見かける素敵なお弁当とは随分違う・・。

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誰かのためのお弁当作りって人生初?中学生だった私のお弁当を毎朝作ってくれてた母、働きながら毎朝焼いたり煮たりしてくれてた母のことをふと思い出しました。私は、自分のことだけ考えて生きてきたんだなぁと朝からしみじみ。Kくん、決して美味しくはないと思うけど踏ん張って下さいましね。

 

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さてさて本題の備忘録・・

かつて35歳といわれた転職の壁が、今、大きく変わろうとしている。大手外食チェーン店店長43歳男性は、店長どまりの境遇に疑問を覚え、不動産会社に転職。貸会議室の事業を任され売上げをアップ、関西エリアの責任者に抜擢された。前職では当たり前にやっていたことが、この業界では斬新なアイデアに見られたりした。

この先自分に敷かれたレールが見えたと感じた化粧品メーカー課長45歳男性、コンタクトレンズのケア用品メーカーマーケティング部長に転身。主力用品をヒットさせ執行役員に。経営戦略まで担っている。今までは与えられた仕事をやっていて、今はそれ以上に、こういうこともできる、あんなこともしなくてはいけない、と非常にチャレンジング。給料は前の会社より上がった。

2016年総務省労働力調査によると転職者数は増え今年307万人。企業の人手不足の波はマネージメント層にも広がっている。特に遣り甲斐を求めて転職する人、40代以上は、この5年間で1.7倍。

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             案外、
             オッサン達が
             この国の希望かもしれない、
             ずっといた場所から出てみたい、
             そう思ったんです
             まだ、できると思うんです

             オッサンも変わる
             ニッポンも変わる

今年3月、大阪の森下仁丹が行った社員募集の広告。大きな反響を巻き起こした。年齢や専門性不問。10人の定員に2200人が募集。イノベーション人材、同じ業種で慣れ親しんだ人ではなく違う価値観を持つ人を求めた。さぞかし輝かしい経歴や実績を持つスーパーエリートを採用するのかと思うと、採用のポイントは、肩書ではなく“人間性”重視。失敗を経験している人、人の意見を聞きながら自分を変えていける柔軟性のある人、コンセンサスがとれる人・・。結果、40~60歳代の男女、10人。バイオ、製薬、ホテル、IT、食品、健康素材、インテリア、家電と幅広い業種から採用。


森下仁丹のようなミドルエイジの積極的活用をする企業はまだ少ないが、昨今の人手不足状況では、基本的には若手を採用したいのに足りず、消極的なミドル採用をするケースも増えている。

結果的に35歳の壁が40歳の壁になりつつある。

そして、異業種への転職も増えている。背景には、製造業中心からインターネット、IT、サービスへ業種構造が変化しているので人材の流動も異業種へ。ミドルの人材は、500万人位のリストラ予備軍、大企業中心に人余りがある。一方で、ベンチャー、地方の中小企業中心にベテラン人材が不足しているということで、ミドルの適材適所化は進める余地がある。

とは言っても、自分はつぶしがきくのかなって思ってる人が多いんじゃない?
そこでカギを握るのが・・・

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ごく普通のサラリーマンでも、それまでの仕事で培ってきた何らかのスキルがあるはず。例えば、
 

    信販売会社アパレル部門 → 菓子メーカー経営企画課長
     評価されたポータブルスキルは“女性の好みに精通”
    販売戦略を一新して商品の売上アップにつなげた

    生命保険会社営業部長 → 食品メーカーの品質管理部長
   評価されたポータブルスキルは“パートやアルバイトの管理能力”
    地道なルーティーン業務を行う現場スタッフのモチベーションを高めて
    きた経験を工場で働くパートの管理に活かしている

 

3~4年前から、転職人材を発掘しようとしている企業の間に広がり始めているこのポータブルスキル、ざのように見つけるのか女子アナさんが体験。

中高年転職会社のポータブルスキル診断。

STEP① シートに仕事を書き出す
これまでの仕事を見つめ直す。担当した業務やモチベーションの浮き沈みまで記入。担当番組がゼロになって結構落ち込んだというシビアなことも。

STEP②エピソードをヒアリング
困難なことにぶつかった時、どう乗り越えたか、どうコミュニケーションをとったかなどつぶさに聞かれる。海外ロケ先で現地コーディネーターさんが突然いなくなり、その村に日本語を話せる人いませんか、とイチから出直したり、ギリギリの中での判断力を重ねていくとか。4時間で明らかになったポータブルスキルは27個。国際関係の知識、SNS情報力、小さなことを積み重ねる力、人の役に立ちたい力、捨て身力、異文化コミュニケーション力など。

STEP③ポータブルスキルから転職探し
洗い出したスキルを組み合わせて・・新興国担当の営業職!

体験した女子アナさんは、思いもよらなかった職業で、小さなことを積み重ねる力などは転職の評価になるとは思ってなかった、アナウンサーの専門能力や人前で話すことなどが評価の対象になるのかと。むしろ、その周辺の力、自分でも自覚してなかった力が評価されたので正直驚いたと話す。

このポータブルスキルを使って人材を見つけようとする企業は、認知度の低いベンチャー企業、革命期を迎えた老舗企業、そのほか体質を変えたり競争力アップさせたい企業が増えている。

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 ここで、中高年転職の落とし穴に注意。
  ①年収ダウンのリスクが高まる
  ②転職活動が長引きがち
      働きながら活動した方がベスト
  ③不満型転職は新たな負を生む
      他責型(〇〇が悪いみたいな)だと面接でも見破られる

 

最後に、リスクはあるけれど現状を変えたいと思っている人に・・
自分の墓標に何を刻まれたいのか、何を成し遂げた者がここに眠ると。そういうことを想定して、そこから逆算して仕事人生の後半を歩まれることをおすすめしますとのこと。収入やポジションではなく、何を活かしてやれば必要とされるのかも考慮して。

                               (完)

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“ポータブルスキル”。この診断を私も受けてみたいです。30年間一つの会社に勤めて、つぶしきかなかよねと思っていまして(早期退職しましたが)、自分に何が残っているのかな、今後何か活かせることあるのかな、自分ではよくわからないんですよね。いえ、正社員として働く気はないのです。需要もないでしょうし。ただ、私のことを知らない専門家さんに客観的に診断して頂き、仕事として新たな世界に飛び込んでみたいという気は少し残っているようです。今は、それが、エンタメ空間なんですけど、食べてはいけませんから・・。ああ、彷徨い続ける中高年女子。とりあえず、Kくんが独り立ちする予定までの残り三ヶ月間、私のお仕事は生活面でのフォロー役でございます。しかも、私の持ち出し・・ああ、なんて私はケチなのでございましょうか、金計算が脳裏をよぎります。明日もまたお弁当を作るぞ!いえ、残りを詰めるぞ!ですかね。

        f:id:sumikichi52:20170925112121j:plain

日々感謝です。

 

NHK「フェイス~私たち“闘病女子部”です~」を観て。やられっぱなしじゃ気がすまない!

こんにちわ、SUMIKICHIです。

たまに観ているNHK「フェイス」。先日、目に留まりましたテーマは~私たち“闘病女子部”です~。病気と闘う女性100人以上がネットでつながる闘病女子部、かわいい闘病グッズの発信や本音の女子会、メンバーの素顔と思いに迫る!という内容。ざっくり備忘録しときましょ。

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鳥取米子、これはある部活動に熱中する女性たちのお話。部長はななさん24歳。現在闘病中。ベーチェット病(全身の皮膚や眼、血管などに慢性的に炎症を引き起こす原因不明の難病)とスネドン症候群(皮膚や脳の血管に異常を示す進行性の血管症けいれんや意識喪失を起こすこともある)の疑いがあるほか、よく脱臼する。そんなななさんが立ち上げたのは、ネット上の部活動、

その名も“もっと楽しくなれる闘病女子部”。

 「難病っていう大きな括りを外して、闘病。女子会だけじゃなくて
  もうちょっと色んなことができるように女子部、部活みたいな。
  患者会って感じが良くない、大変だねって感じで」

部員は100人以上、全国各地10代~20代を中心に様々な病気で闘病中の女子がネットでつながっている。

  活動①可愛い闘病グッズを共有
    “今日の通院コーデ”というコーナーにみんなが洋服を投稿していたり。
  活動②闘病女子たちが本音で語る場
               病気を抱えてて笑える話とかどのタイミングで病気のことを教えてほしい
               とか、今までつらかったね、私もそうだからわかるよ、とか。

ひとりぼっちじゃない、ちゃんと向き合って闘っている子たちがいるから、心を救ってもらえた温かくて大切な居場所。

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6月、部長ななさんは横浜にいた。年に数回、専門医の診察を受ける。症状が出たのは4年前。服飾デザイナーを目指し専門学校に通っていた。

 「将来海外で働いていると思っていたので・・急転直下でこんなことに
  なって。ショックだったのは、力がなくなってミシンが踏めなくなった
  とき、ああ、私はこんなことも出来なくなったんだって」

 

東京・新宿、ななさんは闘病女子部初のオフ会の準備をしていた。

 「自宅療養の子が多いし、外に出るきっかけや理由を作りたい。
  友達と会うからおしゃれしようとか、とりあえず行ってみたいという
  背中を押すきっかけになればいい」

 

オフ会当日。普段はネットでつながっている部員同士が初めて顔を合わせる。会費は200円。許可をとり、お菓子や飲み物を各自で持ち込み。様々な病気を抱える闘病女子が全国から8人集まった。「私の通ってる病院、建て替えして超きれいになって、一日入院費2万円かかって、2万円ってジャグジーとかついてないとおかしいじゃん、ははは。ビジネスホテルの方が安いよ」などと闘病女子ならではの会話に花が咲く。「親に迷惑かけてばかりで、有難いけど距離が近くて・・どうしようかと」「健康な子に合わせてもらってるのが何だか申し訳なくて」などなど。“普通になれる場所”ここは。

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こちら埼玉。
自宅療養しながら通信制高校に在学中のちろるさん17歳。病名、うつ・線維筋痛症(慢性的に全身に強い痛みが起こる頭痛や倦怠感などを伴うことも多い)で闘病中。闘病女子部に入ってからおしゃれを楽しむようになった。落とさなくていいメーク道具は女子部の人に教えてもらった。

発症したのは高2の夏。吹奏楽部の副部長として活躍中だったが、起き上がれなくなった。これからというときに。高校に通えなくなり通信制高校に転校。前の高校に思い入れが強く、部活も日本一目指しててその舞台に行けなかったという悔しさもあり、嫌で嫌で仕方なかった。

そんな時偶然、ななさんのブログに出会い、“今日の通院コーデ”コーナーでみんなが可愛い洋服やグッズを投稿しているのを見て、闘病しながらも女の子らしくいる、そういうことが出来る人たちがいるんだって驚いた。今では、ちるるさんもおしゃれアイテムを発信するようになった。体の負担にならないゆるめの服をチョイス。もちろん、カワイイも忘れず。早速闘病女子部のSNSに投稿。仲間の反応に元気をもらう。

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りんさん24歳、一人暮らし、線維筋痛症で闘病中。学童保育の指導員として働いていたが、全身の痛みなど症状が悪化し、今年5月に仕事を辞めた。

 「起き上がれなくなって、かかりつけの病院へ行ったら、一旦仕事を休み
  ましょう、精神的なものも関係するからと言われてショックで、心に
  シャッターが下りて、もう病気と向き合うのも辞めるって思った。
  病気なんて嫌だ、薬なんて飲まない、みたいな。電車の中で一人で
  女子部のサイトを久しぶりにあけた。みんな楽しんでるな、“闘病して
  ても女の子なんだ”、病気と向き合って生活してるな、と思って。
  私は病気から逃げようと思って・・だからびっくり、衝撃的だった」

りんさんは、市役所の保育園とか子供と関わるボランティア活動をしたいと考えていた。女子部のメンバーからもらったもの、それは、“病気でできないこと”“病気ででもできること”を伝える勇気。

 「病気があっても自分は自分だし、私なりに頑張れるって胸張って伝えられる
  気がする」

役所のボランティアコーナーの窓口で、正直に健康状態と子供とふれあいたいという気持ちを伝えた。すると、絵本の読み聞かせなど体調に合わせた活動を検討してくれることになった。

 「良かった、新たな世界に行きたい」

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こちら山形。
闘病女子部員が発信した“カワイイ”に女子高生も注目。福祉用具のデザインに取り組む谷地高校家庭部。ネットで見た杖のデコレーションをきっかけに女子部とつながった。女子部メンバーにチャットで可愛く実用的なデコレーションの工夫などを教わる。

女子部きってのデコ職人、ぱぷぷさん18歳。長野に住み、薬剤の副作用とみられる症状で闘病中。100均や通販で買った材料、マスキングテープなどで杖をデコる名人。2年前、高校2年のとき、繊維が切れた感じで、ナイフで刺されてるような全身の痛みに襲われ歩くことが困難になる。そんなぱぷぷさん、季節や気分に合わせて杖を衣替えしている。出来上がった杖をネットに投稿し評判に。

 「デコってても、デコってなくても見られるから。若い子が杖をついてるって
  視点じゃなくて、見てもらえるなら、どうせならカワイイって思ってもらった
  方がいいし。それで私たちの知られていない病気とかが、杖の話から広がって
  もらうのは大切なことだし、楽しんで伝えられたらなあっていうのが一番
  大きいかな。この子(杖)がいなかったら、未だに私は学校にも通えずに
  ずっと家で閉じ籠ってたのかなって思う」

激しい痛みで高校に通えなくなり、1年間休学。4月から杖とともに再び高校に通い始めた。

 「その高校を卒業することが私にとっては、今、夢っていうか、特別なので、
  その特別の道を歩ませてくれる存在っていうか、魔法の杖みたいな感覚。
  見た目も魔法っぽい」

約8時間かけて完成。

 「痛くて嫌で、本当にこの世から消えて無くなりたいと思うことが少なくない
  けど、このまま負けたままで終わりたくない。自分が病気になったままで、
  どん底のまま終わりたくない。きっとみんな少なからず理不尽とは闘って
  生きているんだから。理不尽は嫌で苦しいとか言うけど、その理不尽が
  自分の人生を幸せにしようっていう力にもなってるし、恨んだり悔しがって
  たりするけど、でも、その中で、どうやって幸せに生きるかっていう・・
       自分次第だから」

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闘病女子部にとって病気とは・・・

      双眼鏡かなぁ、新たな発見をさせてくれたというか
      幼馴染かなぁ
      気まぐれな友達?病気があったから今の自分がいるし
      印籠!これです!みたいな、病気です!みたいな。やりたい放題ですよ、
      病気を理由にして。健康だったら出来ないことをどんどんしていかないと!
      やられっ放しじゃ気がすまない!今が一番楽しい、ほんとに。
      仲間と“闘う”からこそ得られることがある!                            (完)

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ネット上での部活動、興味があったりなかったり・・団体行動の苦手な私。そのくせ、年に一度程度の演劇活動、朗読勉強会、お歌のレッスン、エトセトラ、ちょこちょこっとエンタメ活動に参加させて頂いてまして、自己矛盾。時代の流れに乗り遅れているなあと思いながらも、もう50歳過ぎてますし、狭くて地味な世界でものんびり生きていこ!なんて、かなり精神は老けてるのかも。

そんな私ですが、女子部の皆さんのコメントにハッとさせられましたね。私も癌罹患者で、忘れかけていました当時の心境を思い出しました。

  自分が病気になったままで、どん底のまま終わりたくない。きっとみんな
  少なからず理不尽とは闘って生きているんだから。
  その理不尽が自分の人生を幸せにしようっていう力にもなってるし、
  恨んだり悔しがってたりするけど、でも、その中で、どうやって
  幸せに生きるかっていう・・自分次第だから

  印籠!これです!みたいな、病気です!みたいな。やりたい放題ですよ、
  病気を理由にして。健康だったら出来ないことをどんどんしていかないと!
  やられっ放しじゃ気がすまない!

悲しみ、悔しさ以上に、負けてなるものか!このままでは死ねない!、ある意味火事場の馬鹿力といった向かって行く気持ちもベースにあったかなあ。私のモチベーション、ちょっぴりアップ。

最後に、彼女たちの心の奥底までは覗けませんし、頑張って下さいというのも何だか違うような気がしますので、今、この時間を生きられるのなら、同じ生きるのなら自分にとって意味ある時間にしましょうね、その積み重ねですね、とエールを送らせて頂きます。ん?このエールっていうのが“頑張れ”ってことになってしまうのかしら?

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日々感謝です。