今日も、生涯の一日なり

自分軸で生きると決め早期退職した50代独女のつぶやき

演劇&歌うたい活動、地味に進んではおりますが・・。

こんにちわ、SUMIKICHIです。

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私の演劇活動(趣味です)、つまり公演に向けての練習は地味に進んでおります。私以外のメンバーはフルタイムの仕事をしているので、週3〜4日、夕方から3時間程度、これまで8回位集まってるかな。練習場所は地元住民の活動なら減免してもらえる、あちこちの公民館の一室を利用しております。

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私はそんなに大量な台詞ではないのですが、覚えたつもりで相手とかけあいすると、ポンっと台詞が飛んでしまいます。いやはや。全員まだ台本を手放せない状態で、ちょっと焦り気味。

なのに、数人集まるとどうしても雑談に花が咲きまして、いやはやいやはや。

f:id:sumikichi52:20170217102053j:plain 団長が撮った写真

小道具も徐々に集めてますが、それより、台詞覚えましょーよってところですね。

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貧乏劇団(ちなみに、普段は活動してません)ですので、チラシも同級生男子の団長がパソコンで作成したもの。

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そうそう、肝心の演目はと申しますと、地元の街を舞台にしたシリーズ第7作、探偵ゴルゴ17が登場する3作目、オリジナルです。
音信不通となった高校時代の親友を探してほしいと探偵の元に依頼が舞い込み、そのカギは小山のお寺にあるのかも・・そこでまき起こる奇跡!劇中、地元ソプラノ歌手による心癒す曲も披露!といった内容。ざっくり過ぎ。シリーズ最大の傑作!と、団長は自画自賛しております。公演時間は一時間位でしょうか。

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楽しいはずの演劇活動ですが、やっぱり、若い頃、基礎訓練を受けていないので、成長いたしませんね。ヘンなアクセントを直せ、直せと毎回言われるのですが、自分ではわからなくて情けない限りでございます。

でも、先日観たNHK「仕事の流儀 脚本家・倉本聰」の舞台稽古「走る」を見習って、今自分に出来ることを精一杯やるつもりでございます。仲間に迷惑かけないように。番組では、伸びる期間は20歳、30歳、40歳って言ってまして、50代の私はお呼びじゃないんでしょうけど、まぁ、良い。

 

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この演劇活動と並行して、歌うたい活動(これも趣味です)も地味に進んで(ほんま?)おります。来月参加させて貰う島ライブ(ゴスペル&よいお話 無料)で歌う曲も決めました。「なごり雪」と「遠くで汽笛を聞きながら」。まだギター伴奏と合わせてないんですけどね。Vocal lessonの課題曲もなんとか決めたのですが、ちょっと、どうなんかなーって不安、自分で選んでおいて。スーパーフライの「愛を込めて花束を」。咽喉奥をあける練習にはなるかも。いろいろ挑戦してみるつもりです。

 

そして、私は何がしたいのか探るために、いろんなアーティストのCD(ベストですけど)を借りて聴いている最中。今回は、こんな感じをレンタルいたしました。

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女性が歌う男性の歌のカヴァー集など。どうしても、男性アーティストの曲に惹かれるのでございます。

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f:id:sumikichi52:20170217102144j:plain ←これ、カヴァーじゃないけど

音域からいうと、なかなか難しいようですが、好きなものは好きなのでございます。女性が女性を歌う曲より、男性が女性を歌う、または、男性が男性を歌うのを女性が歌う、ん?ごちゃっとしましたね、つまり、ワンクッションはさんでいる方が楽なのかもしれません、ん?乱暴に言いますと、照れ隠し、ってことなのでございましょうか。いやはや、ややこしい自分。

集中力散漫な日々を過ごしているせいでしょうか、昨日から申告開始した確定申告の準備も怠っておりまして、昨日源泉徴収票をもとの職場に発行依頼した次第です。何をどうしたら良いのか・・近々に相談に行きましょ。

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そして、観葉植物たちもこんなことになっている、今日この頃でございます。

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でも、日々感謝です。

NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀〜いつだって、人間は面白い 脚本家・倉本聰〜」を観て②。「走る」・・。

こんにちわ、SUMIKICHIです。

別記事NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀 脚本家・倉本聰」①の続きで、舞台「走る」についての印象に残ったコトを備忘録しときましょ。

 

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去年秋に発表された、最後の舞台演出になるであろう「走る」。90分ひたすら走る。それ以外のしぐさはほぼなく、台詞も走りながら言う。

なぜ人は走るのか、そこから生きることの意味を問う。役者たちが走るマラソンは人生を象徴する。一歩でも他人よりも先に出ようと競うレース。だが、その裏で誰もが想いや葛藤を抱えている。卑怯な思惑、不運が交錯する、それでも走り通さねばならない人生とは何なのか。役者は総勢40名。多くは駆け出しだが、体力には自信があるメンバー。

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まず、自宅に役者たちを招き全員とじっくり語らい考え方を探っていく。40人分の個性を観察し、キャラクターを練り上げる。そして、全員の配役が書き込まれた台本を配り、そこから台詞とキャラクターを作って行く。

  過去を忘れるために走ってるんだったら
  過去を忘れるために台詞を言って。
  “あいつ”の顔を誰か思い浮かべて、君の中で。

  人に聞かせられない話という秘密のニュアンスをもう少し出してごらん。

  君の場合、(舞台に出てきて)楽しくなさそうなんだよ。
  今はね、顔がこわばっちゃってるから。自分で感じない?
  その不安感は払拭した方がいいよ。


メンバーの多くがプロ志望だが、経験豊富とはいえない。脚本の意図、台詞の言い回し、その時の表情などを丁寧に伝えていく。連日5時間を超える指導。神経も体力も消耗する。

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台本の台詞を大幅に変更。2週間前になっても、芝居の精度が上がらない。倉本さんの顔が険しかった。

  君、(台詞の)本当の意味を探ろうとしていない。
  何か練習しているように思えないんだよ、
  朝やって、今やってもめちゃくちゃ落ちてる。
  君らの年は勉強すればぐぅーっと上がっていくんだよ、
  その時期ってのは短いんだよ。
  20歳、30歳、40歳、ここらへんなんだよ、一番伸びるのは。
  その時期を逸しちゃったらね、もう死ぬのを待つだけ。
  本当に今しかできない努力ってのがあるんだよ。
  ここまできてるんだから、いい舞台にしようよ、ね。

数年前から、負担を減らすため、経験ある役者だけを起用してきた。だが、今回若手に一から教える負担も承知で「走る」を選んだ。

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82歳を駆り立てるものとは何か?
「僕自身は、まだ完成していないと思うし、今進歩の途上だし、まだまだこれから。どこか途中で一生を終えちゃうんだと思うけど、完成なんてこの世にはないですよね。ただ新しい感動がそこで生み出せたかってことを毎回考えるっていうことがプロの仕事だし、今の僕にとっての生きる原動力もそこにあるような気がする」

倉本さんは、本番前日まで台本を直し続けた。
1月16日、本番初日、満席。

  俺より前に出たら殴るぞ
  必ずいるンだ
  口実を見つけては人の足を引っ張る
  引っ張って動揺させ リズムを狂わせる心理作戦
  今はそんなこと 考えてる時じゃない
  あせるな あせりは敵だ!
  よし、3番はもう煮詰まってる
  煮詰まってどんどんペースを狂わしてる
  よし!こいつをもつと焦らせてやろう
  一寸頑張ってこいつを追い抜こう

人生という名のマラソンを誰もが懸命に走る
その価値とは何なのか

舞台終了。会場から大きな拍手が湧きあがった。

公演後、疲れた身体、脚を引きずりながら倉本さんは反省会の場所へ。だが、眼差しは鋭かった。

  君、走り出しの台詞が早かったね。台詞、変えます。

倉本さんは、まだ走り続ける・・・終。

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番組HPに、番組で放送されていない記述を見つけました。

倉本は日常から、人がどういう状態でどういう生き方をしているか、つぶさに観察する。「嫌いな人ほどよく観察してみろ、次第に好きになるから」とよく口にする。発信以上に、受信を重視するのだ。それは、想像力をどう発展させるかの訓練でもある。空想力を最大限に働かせれば、4人の人物が、16人の人物像に見えてくるという。そこから多種多様の人物が形成され、強い個性の人物が生み出されていく。倉本の手にかかると、欠点さえも愛すべきチャームポイントになる。倉本の目はいつもギラギラとしていて、おもしろいと思うことをキャッチすると、絶対に手放さない。

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私、若かりし頃、「人はなぜ走るのか」について誰かと語り合った記憶がございます。そこに道があるから、とか、今生きてる実感を味わうたる、見知らぬどこかに行ってみたい、逃げたい、自分を見つめ直すため、エトセトラ・・結局、答えは出ないまま。マラソン中継や箱根駅伝なんぞを観るたびに考えたりもしますが、答えは出ないまま。舞台「走る」の告知を見たとき、すかさずチケットを購入。答えを知りたいわけではなく、「走る」そのものを表現しようとしている舞台があることに心が躍ったのでございます。走りながら台詞を言う、腹の底から発声しないと観客に声は届かない、腹の底から出る言葉は、例え台詞といえども役者の素の部分が混じっているはず、私はそう思います。来月観劇予定ですが、今から楽しみでございます。なんだか、宣伝ブログのようですが、まぁ、良いです。

それと、芝居の練習中の身としましては、番組内で倉本さんが役者へ放つ言葉が胸に突き刺さりました。私は、プロ志望でもなんでもないので、比較するのはおこがましいとは存じますが。演出家の求めるものが、自分の想いと全くかけ離れていても従うのが常識。演者の立場である以上、我は捨てるべきですよね、これが出来ないようでは仲間と一緒にモノ作りする資格なしですよね。私、表面的に合わることは出来ても、内心?と納得できないことがあったりしたら、ちょいちょい顔に出そうになります。未熟者でございます。なんやかやありますが、今、自分にできること、をしておきましょ。

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日々感謝です。

NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀〜いつだって、人間は面白い 脚本家・倉本聰〜」を観て①。根っこ・・。

こんにちわ、SUMIKICHIです。

私は、現在、趣味レベルの演劇活動中でございます。来月の無料公演に向けて週に3〜4日、夕方から練習。丁度、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀 脚本家・倉本聰」が放送され、特に大ファンというわけではないのですが、舞台つながりで録画視聴いたしました。

幼き頃「前略おふくろ様」を観たような、観てないような・・、「北の国から」も数回観たような・・程度ですが、大脚本家という認識はございます。詳細は番組HPに掲載されていますので、自分の印象に残ったコトを中心にざっくり備忘録しときましょ。

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倉本聰さん。現在82歳。
39歳のときに、NHK大河ドラマ勝海舟」の脚本家に抜擢されたが、台詞の言い回しを細かく指示することをめぐり制作スタッフと対立、大ゲンカの末、飛行機に飛び乗り行方をくらませた。結局ドラマは降板。そのまま身寄りもない札幌で暮らし始める。

その当時黙って受け入れてくれた人たちがいた。居酒屋で顔見知りになった男たちに、トラック運転手になりたいと言うと、本気で応援しつてを探してくれた。コインランドリーで知り合ったホステスの女性は、油を売ってないで仕事なさいと洗濯物を代わってくれた。何より心に響いたのは、彼らが語る身の上話だった。仲間のホステスの自殺、叶わない恋愛、華やかな東京とは全く違う暮らしかせそこにあった。

間もなく、脚本の仕事を再開したが、東京には戻らなかった。北海道、それも冬は極寒の地と化す富良野に定住を決めた。自然は容赦なく牙を向き、水道管もインクの瓶も凍らせた。生半可な知識など何の役にも立たない富良野で、自分のひ弱さとここに生きる人たちの逞しさを痛感した。

3年目。ドラマの企画を書く。それが「北の国から」。企画書には「自然の片隅に、都会で育った者を放り込んだら、彼らは一体どうするだろうか」と記されていた。そこにはか弱い倉本さんの姿がそのまま投影されていた。

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大雑把な経歴ですが、そんな倉本さんの取材は、去年夏から始まり、その頃、今年春から放送開始の全130話に及ぶ連続ドラマ「やすらぎの郷」に挑んでいた。舞台は、往年の名俳優などデレビ業界人ばかりが集まる老人ホーム。意地と見栄がぶつかり合う。昨今のドラマの在り方に一石を投じたいと、倉本さん自らテレビ局に売り込んだ野心作。

「やっぱり、ドラマって、僕は人の心を洗うべきものだと思ってるんですよね。(今のドラマは)面白いかもしれないけど、感動するものがなくなったという気がしますね。ただ面白く、おかしく笑わしたりということに一生懸命になってる」という。

  

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倉本さんの脚本執筆スタイル。
今回の取材には条件があり、執筆中は絶対に倉本さんの視界に入らないこと。これまで本当の創作現場をカメラにさらしたことはない。カメラは家の外から、書斎の窓越しに映る倉本さんを映す。

この日書き始めたのは朝五時。3時間ほどぶっ続けで書いては休憩や仮眠をとり、また机に向かう。それを一日何度も繰り返す。執筆は、極度の集中を要する。だが、倉本さんは年間365日欠かさず机に向かうことを課している。

「ダンサーやボクサーが一週間、一ヶ月休んだら、どれだけ体力が落ちるか、次に戦う ことができるか。僕が一週間書かないと、次に書く時大変。だから毎日、何かしら書いてないとね。何か書いて筆先が考えるようになって、自分を仕向けて常に保っていかないと衰えてきますからね」

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「自分の能力が超えたものが書けちゃうときがあるんですよ。そういう時は後で吐いちゃう、肩も凝って。ある人に相談したら、当たり前だ、おまえが書いてるんじゃなくて、おまえの後ろに いる何か、サムシンググレートが書かせているんだからって言われた。吐き気については、お香をたけって言われた」

「僕が何かにのられて、自分の力ではなく書けるようになって初めてプロだという風に思ってるけどね」

「技を磨くっていうのは大前提なんだよね。(何かに)おりてこられる条件としては、人間がピュアにならないとおりてこない気がするんだ。そのビュアさは自分で備えないといけない。それがプロだっていう気が僕はしてるのね」

書くことに真摯にピュアであれ・・・それが倉本さんの信念。

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倉本さんの書斎に必ずあるものが『登場人物の履歴書』。登場人物ひとりひとりの人生を掘り下げる作業に執筆前の半年を費やす。例えば、石坂浩二(シナリオライター)の役が、何を書いたか、その作品に誰が出演していたかなど全部わかるようにしている、ドラマには描かれないことまで全て。女性でいえば、いつ処女を失ったかということなども、人生後半に大きく影響すると。ドラマの深さは、ひとりひとりの履歴をどこまで練ったかで決まると言う。倉本さんの生命線でもある。

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「ドラマって、一本の木とすると・・。根っこがしっかりしていないと木は育たないんですね。根っこって何かというと、登場人物たち。みんな、葉っぱの茂り方をどうしようとか、実や花をどうつけようかとか、地面の上のことばかり考えるけど実際にその木が寄って立っている根っこを考えてない、だから僕は半年〜一年かけて最初の根っこを作るところに時間をかける」

ちなみに、「北の国から」で、息子のじゅんが女性を妊娠させ、五郎が相手の両親に謝罪に行った際、たくさんのかぼちゃを渡すシーンがあるが、これも五郎の履歴書がもとになっているらしい。ドラマでは明かされていないが、履歴書には五郎も学生時代に女性を妊娠させたことがあり、そのとき父親がなけなしのかぼちゃを渡して、頭を下げてくれた記憶が五郎の行動につながっているそう。

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倉本さんの脚本家としての仕事。

「へいちゃん(石坂浩二)ね、言葉がリングになってないから、面白味が出てこないんでよね。「バカ、バカ」じゃなくて「バカバカ」なんだよね。また、一言一句って言われそうだけど」

「『ねぇ』って、八千草さんの口癖なんですよね、あれをそのまま出してくれればいいですから」

倉本さんは語尾の上げ下げから、一言一言の間に至るまで役者に意図を伝える。

「完璧主義者っていうことはないけど、自分が書いたことに対して責任負ってるし、その代わりそれを押し付ける義務があるんじゃないか、こういう意図で書いているんだからこういうふうにやって欲しいっていう」

 

去年秋、最後の舞台演出になるであろう「走る」の制作発表をした。90分ひたすら走る。それ以外のしぐさはほぼなく、台詞も走りながら言う。
なぜ人は走るのか、そこから生きることの意味を問う。役者たちが走るマラソンは人生を象徴する。一歩でも他人よりも先に出ようと競うレース。だが、その裏で誰もが想いや葛藤を抱えている。卑怯な思惑、不運が交錯する、それでも走り通さねばならない人生とは何なのか。役者は総勢40名。多くは駆け出しだが、体力には自信があるメンバー。

この「走る」の稽古風景等々は別記事にしましょ。

 

sumikichi52.hatenablog.com

 

すでに公演はスタートしている。なのに、台本はその都度書きかえられているよう。

最後に、倉本さんにとって“プロフェッショナル”とは!

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私は、現在自分が芝居の練習中ということもあり興味津々。“書かされている”という状況に置かれている人、置かれたことがある人、羨ましいなと思ったりしますね、なんだかこの世に存在意義があるみたいで。

また、倉本さんの脚本スタイルを拝見し、自分の芝居の練習で発生するモヤモヤ感が多少払拭された気がします。しかし、私の役名が名もなき「事務員」ということに未だに?の気分ですね。台詞は極端に少ないわけではないですし、特に不満があるわけではありませんが、他にも「婦人」とか「少女」とかもあり、根っこがないんだなと感じます。舞台「走る」と現在の練習状況などについては別記事に綴っておくことにいたします。

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日々感謝です。

 

Eテレ「オイコノミア〜モテの極意〜」を観て。綾部さん、恐るべし。

こんにちわ、SUMIKICHIです。

去年からよく観ている「オイコノミア」。今回のテーマは、〜モテの極意〜。去年2月に放送されたようですが、最近(去年時点)枯れ気味な又吉直樹に贈る応援企画!プレイボーイを自認する相方・綾部の人生38年で編み出したモテの極意を経済学で徹底検証。ご意見番に、モテる女YOUも登場!って内容でした。今回は(も?)、笑いました、綾部さんのアホらしさが面白すぎるのと、又吉さんの冷めた生き方が興味深くて。

では、備忘録としてざっくり綴っておきましょ。

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芥川賞受賞皮切りに、又吉さんのイメージは大幅アップ。35歳にしてモテ期到来。ぐいぐいアプローチされて嬉しいのでは?いや、ぐいぐいは、嬉しくないですかね、自分からぐいぐいいきたくなることがあるのが一番幸せですかね・・となかなか上手くいきそうにないご様子の又吉さん。

そもそも、経済学と“モテる”は関係あるの?

もちろん!経済学で男女関係を分析する、それによってモテるようになったり幸せになったりすることのヒントが見つかるかとのこと。へぇーっ、意外、と淡々と反応する又吉さん。

で、モテるってどういうこと?
経済学の視点から考えると、市場においては、多くの人が欲しがるい商品、つまり需要が多くて供給が少ないと奪い合いになる、こういうことが男女の関係にも存在していて、恋愛市場において“モテる”とは、どのくらい需要があるのか、ということに対応する。

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多くの需要に供給が足りず奪い合いに、それが“モテる”という状況。今の又吉さんは、この状況では?という問いに、全く実感ないと答える。

では、この“需要と供給”について考えてみよう。実践的に日々“モテる”ことを研究している、モテ学研究家・綾部氏(ピース相方)にモテ理論をご披露頂くことに。ビデオメッセージで登場。

Q、好みのタイプは?
いつの頃からか熟女限定になってますけど、そんなことは一言も言ってなくて、たまたま素敵だと思った女性が27歳、33歳、54歳、62歳だったてだけで、限定していない。この世界に入ってきた理由が、ひとりでも多くの女性を抱いて死んでいきたいということを掲げていたので、女性のことに関してはそこだけは曲げられない。

唐突ですが、イチロー選手も生まれながらにして持っているセンスがあると思うが、それプラス、誰よりも一番バットを振ったと思う、打つために日々練習した。ですから、女の子に電話したりとか、やさしくするためにはどうしたらいいかなとか、服装を変えようとか、バットを振る、つまり“モテる”ための努力を誰よりもしてる自信がある。

ちなみに、おこがましく、イチロー選手の話をさせて貰ってますけど、しかもNHKで、ちょっとさすがにドキドキしてます、雑誌レベルの話なんで・・とお断り付き。

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このVTRを観たYOUさん、大笑い。まぁ、悪気はない子なんで、はははっと。

悪ふざけに見えるが、的を得ているそう。経済学的に考えると、2つポイントがある。

一つは、“ストライクゾーンが広い”、つまり、“市場が大きい”というメリットがある。

二つめ、“モテるために努力をしている”は、一般企業でいえば、商品などの“研究開発を怠らない”と言い換えれる。

又吉さんは、たしかにネタ合わせ中でもマメにずっと女の子にメールしてた、努力を惜しまないつていうのは隣で見ててもそうだと言う。

企業努力っていうのは、ぶっちゃけモテます、9割5分の女子がゴリゴリ押せばおちる、とYOUさんは断言する。この発言を聞いて、まじっすかと又吉さん驚く。

二人の会話が面白い。

YOU「あとメールの返信がくそ早い!」
又吉 「僕はメールは少し寝かせます。最初の感想と寝かした後の感想を比べて
    文面を考える」
YOU「あいつ好きやなと思っても、少し寝かせる、悪気なくけっこう
    酷い人ですね、自分が寝かしたいから寝かすという。
    自分のモノサシで進めていくってことですね」
とYOUさん、鋭いご指摘。

又吉さん、女性とのつき合い方に色々と課題がありそう。もう少し恋愛観を聞こう。

又吉さんの“ストライクゾーン”は?
狭くはないけど・・個性的な人が好きかも。ころんで膝から血が出ているのに、全くおかまいなしに、じゃ、何食べる?みたいな元気で明るめな人らしい。

 

ここで、ピースの二人のモテを分析。恋愛観をレストランに例えてみると・・

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綾部さんは、さかんなPR活動によって幅広い層のお客様が集まるお店。又吉さんのお店は、一見さんお断りの会員制でなんだか入りにくくてあまり繁盛してない雰囲気。でも、こういうお客を選ぶお店があっても悪くはない。

又吉さんは、なるほどピースのことがよくわかりますわと感心し、TVに出る前から綾部はめちゃめちゃ人気あってスターやった、僕は人気なかった、このイメージが強かったんでしょうねという。

 

では、“モテの極意”を綾部研究家に聞いてみよう。

何よりもまず“清潔感”が大切なので、ファッションは重要。ケース バイ ケースですが、何着ていいかわからない人には・・

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VTRを観て、また大笑いのYOUさん。この人、面白いですねぇー、日常がコントみたいな人なんでとても好きなんですけど、天然も入ってるんですよね、でも、これでモテるんですよね、と寛大。

笑かしているけれど、真実も含まれているよう。ポイントは、綾部さんが言っているモテるファッションというのは、自分が着たいものを着ているのではなく、相手が求めているもの、学んで、よし、これだ!というものを着ている。これを経済学ではこういう。

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自分はオシャレな人間だというを相手に伝えるために努力している、こういうコストをかける行動のことをいう。口で言うだけなら誰でも出来る。

又吉さんはシグナリング出来てる?
できてないですねぇ。出始めの頃、黒い服禁止だった。綾部からお前みたいな暗い奴が黒着てたら終りだろと言われて。で明るめ着てたけど、最近はもう
ええかなと思ってる。

ここでちょっとした実験。街ゆく人にインタビュー。又吉さんのモテ期は本当なのか?。名前をふせて“どちらが好き?”と質問。

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結果、Aは23票、Bは8票。続いて、Aは綾部、Bが又吉、と種明かしをしたら、Aは19票、Bは12票・・逆転には至らず、モテ期にしては寂しい結果に。

結局、結婚となったら、綾部さんの方が明るく楽しいのかも。が、又吉さんは反撃に出る。綾部は入口だけなんですよ、僕はだんだん好きになっていき、後半につき合ってというタイプだと。けれど、相手に伝わらなくてはねぇ。

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では、又吉さんのモテ期の波に乗るにはどうしたら良いのか?

経済学では、恋愛はゲームと考える。ゲームとは、戦略的状況のことで、相手の出方と自分の出方で結果が変わるような世界のことをいう。

恋愛をゲームだとしたときの注意点を綾部研究家に聞こう。
“モテの極意”【1mmの接触】
例えば、合コンで隣に座った女性が気になった場合、みんなで会話しながらも、椅子に置いた相手の手の小指に、自分の小指をそっと1mmほど接触してみる。相手の女性は、あっ、あたったなぁーと思って、一回はずす。
                 ↓
そこをあえてもう一度小指を接触してみる。もし、嫌われてたらはずされるけど、嫌でなければそのままのはず。そしてこの状態を二人で共有しようという力がめばえる。しばし、このまま。
                 ↓
あるタイミングで、相手の小指に自分の小指を一瞬乗せる。ん?どうしたんだろ?と相手は思う。30〜40分、何事もないかのように過ごす。
                 ↓
そして、トイレに行くと言って立ち上がると同時に、相手の顔を見ずに手をぎゅっと握って放す。

これでOKらしい。タイミングを間違えると、何するんですか!になるので、多くを語らず【1mmの接触】。

 

VTRを観て、こんなこと何時ごろ考えてんねやろ、と感心するやらあきれるやらの又吉さん。しかし、経済学にも通じる考え方があるよう。まず、ちょっと接触、相手が逃げるかどうか、自分に関心があるかどうか知りたいときにする、これを経済学では

f:id:sumikichi52:20170213131207j:plain←“スクリーニング”です

相手が自分のことをどう思っているかふるい分けすること。接触してから手を握るまで30分以上、このじらすという行動も効果的。これを経済学では・・

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もともとは心理学用語。人は苦労して手に入れたものほど価値ほ感じる。自分を安売りせず、相手をじらしている間に自分の価値があがっていく。

綾部はできるかもしれへんけど、僕は衝撃度が大きすぎて、ちょっと・・と又吉さん、引き気味。

たしかに、一般人にはちょっとハイレベルな方法なので、出会いを増やすことに目を向けてみよう。

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需要と供給がマッチするような、厚みのある市場に行くという理論。自分を魅力的だと思ってくれる場所。例えば、女性でフットサルが好きなら男性が多いクラブに入ってみるとか。自分が好きな場所をちゃんといくつかみつけて出かける。又吉さんならどこ?本屋とか花屋かなぁ。
YOU 「脚とか折ったら、たくさんの看護師さんに会えますよ」
又吉  「リスクでかすぎますよ」

 

最後に、女性に喜ばれるデートの場所選びについて、どこが良いのかわからない方のために、綾部研究家からアドバイス。

初めてのデートは「恵比寿で鍋を食べて下さい」とのこと。ほとんどの女性の方に可もなく不可もなくであり、そこで次のデートのための情報を聞き出す。優秀なスクリーニング。

又吉 「鍋食べながら相手の好みを聞き出すっていう時間が楽しそう。
    今まで意識したことなかったから」
YOU「えっ?ないの?」
又吉 「行く場所も近いとこで浅草、遠いとこで鎌倉。
    その二つでなんとかやってきた。もちろん僕の好きな場所」
YOU「相手のためになにかしたなーってことは?」
又吉 「相手がヒップホップ好きやったら、CD全部聴いて、TシャツもXLの
    着て、一回その世界にどっぷり浸かる。そういうとこあるんです」
YOU「それが出来て、なんで行きたい店とか聞き出せないの?」

 

一歩踏み出す勇気のない方、綾部研究家の極意は参考になるのでしょうか?

最後の最後にひとこと。

又吉 「もし綾部が結婚するとしたら、この極意の術中にはまった女性じゃなく、
    VTR観て、アホやなこいつ、と笑ってくれる女性が合うんでしょうね」
YOU「(もし結婚するとしたらどっち?)もちろん、又吉さんです!」

又吉の経済ポエム『あやべの方法を使わずにモテたい。』

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なんだか・・・面白かったの一言です。何が?いえ、もう、経済学というより、ピースのお二方とYOUさんのかけあい(綾部さんはVTR出演 映像は文字で表現する能力がなく残念)がオイコノミアらしくなく(らしいのかな?)、楽しませて頂きました。ちょっと脱力感のある雰囲気が、この年齢にはマッチいたします。そして、突っ込みどころ満載なのに、ちょっぴり勉強になったりするのも好きでございます。

そうそう、男性のファッションスタイルについて、自分の好みは年代によって変化したように思います。若い頃は、ちょっとデザイナーもののカッコイイ感じが好きでしたが、今は、アイロンのかかったシンプルな綿シャツにジャストサイズのGパンか綿パンにベルト、といったトラッドスタイルに清潔感を感じますね。え?私の好みはどうでもよい?失礼いたしました。聞かれてないついでに、私も結婚するなら、又吉さんかな。ひなたぼっこしながら、会話もなくただお茶をすする音だけが聴こえる・・みたいな。

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日々感謝です。

Eテレ「100分de名著 ガンディー『獄中からの手紙』」第1回〜政治と宗教をつなぐもの〜を観て。「歩く」って・・。

こんにちわ、SUMIKICHIです。

最近よく観る Eテレ「100分de名著」。今月は、暴力ではなく精神の力でインドを独立に導いた指導者マハトマ・ガンディー。

「インド独立の父」とも呼ばれ、身をもって実践した「非暴力不服従主義」の思想は、今も多くの人に巨大な影響を与え続けてる。特に刑務所で収監中書いた弟子たち宛ての「獄中からの手紙」にはガンディーの思想の精髄が込められているといわれている。

第一回は、歴史の転換点となった「塩の行進」の意味を読み解き、近代人が回避してきた「政治と宗教の本来の関係」を見つめなおしていくという内容。

では、ざっくり備忘録。

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番組冒頭で、なぜ弟子たちに手紙を書いたのか?を説明。
ガンディーは、刑務所を、まわりから遮断されてじっくりと物事を考えることができる修行場、つまりお寺だと考えた。その中で自分の考え方を整理して弟子たちに伝えようとしたとのこと。

まずは、当時のインドの時代背景から。
大航海時代、インドへ進出したイギリスは、植民地支配を開始。以来、不当な支配から独立するため、指導者がたびたび現れるも、イスラム教徒とヒンドゥー教徒の対立の溝は深く、インドが一丸となることは難しかったためどれも失敗に終わってきた。

1916年、そんな状況の中に登場したのがガンディーだった。これまでの指導者とは全く異なる方法「非暴力」で独立運動を指揮し、インド人の注目を集める。

1919年、イギリスは不当な法律「ローラット法」を成立。インド人に対して逮捕状なしで逮捕、裁判なしで投獄ができる悪法。ガンディーは人々に対して、仕事を休んで、その日一日断食して、静かに祈りを捧げるという変わったストライキを呼びかけた。断食の習慣はイスラム教にもヒンドゥー教にもあり、これを利用した。

その年4月6日、インド中でストライキが行われ、それまでは考えられないほどの人数が断食に参加し、まさにインドが一体となった。しかし、それでも、イギリスとインドの対立はおさまらなかった。

4月13日、弾圧政府への抗議のため、非武装の国民約2万人が公園に集まると、イギリス軍は無差別に銃撃を開始、1200人が殺された。民衆はこれに黙っていられず、とある村でのデモに対して警官が発砲したのをきっかけに、警官22人を殺してしまう事件発生。ガンディーは、暴力を暴力で返す現状をみて、こんなことではインドは独立
できないとして運動を停止し表舞台から退いてしまった。

ガンディーが目指した独立は、近代文明を超えた国家を作ること、もっと上の次元の高いところだった。

「もうひとつのイギリスを作ってどうするんだ!」と表舞台を去ったが、次世代のグループがまたガンディーを呼び戻す。そのとき行ったのが『塩の行進』。
1930年3月12日から4月5日まで、距離380km(東京〜名古屋間くらい)、アーメダバードからダンディ海岸まで歩いてインドを南下していくというもの。

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当時、インドの人たちは勝手に海で塩を作ってはいけなかった。イギリスの専売制で、イギリスを通して買わないといけない法律があった。

「おかしいじゃないか、天からの恵みで、私たちが生きて行くには必要不可欠なこの塩、それをなんでイギリスが支配している!?これが一番大きな矛盾の表れだ」

しかし、これを聞いた若い指導者たちはポカンとしていた。もう一回独立運動をやろうという時に、塩を作りに歩いて行くって、この人は何をやりたいんだろう、と。

1930年3月12日、『塩の行進』開始。ガンディーは数十人の弟子たちと海岸へ向けて歩き始めた。焦ることなくゆっくりと、一歩一歩。途中で立ち寄った村で、なぜ歩くのかを説明してまわり、一緒に塩を作りに行きましょうと呼びかけた。     

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なぜ塩を作ってはいけないのか、ガンディーの歩く様は、人々には巡礼のように映った。人々の間に広まったこの行進は、次々と一緒に歩く人が加わり、数千人規模という大きな動きとなって行く。アメリカのニューヨークタイムズ紙も同行したことによりインドだけでなく、世界中からも注目を集める。
「ガンディー 塩を製造○○法に挑む」
GANDHI MAKES SALT,DEFYING INDIA’S LOW

4月5日、海岸に到着。たくさんの人が一斉に塩を作り始めた。

5月4日、ガンディー逮捕。
しかし、その後も人々は、警官が振り下ろす警棒の痛みに耐えぬき塩を作り続けた。

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スタジオでは、フィルムが残っていることに驚きを示す。
どうしてここまで熱狂したのか?
「歩く」という行為。巡礼という宗教的な側面をガンディーは重視した。例えば、インドには貧しい人たちがたくさんいて、その日の生活のためだけに炎天下の下半裸で働いている、ガンディーも同じ姿であの炎天下を歩いている、それがインドのあらゆる階層の人たちに響いたのだろう。ガンディーは宗教家であると同時に、非常に戦略的な政治家でもあった。

ガンディー以前にも、政治に宗教を使った人がいた。その人はヒンドゥー教のおまつりの熱狂を使ってイギリスに対抗しようとしたが、イスラム教徒に対しても対立を煽ってしまい、インドが分断されてしまった。特定の宗教シンボルにのっとってやると熱狂はおこるが対立も起きる。では、どうしたらよいか考えると、あらゆる宗教を超えたひとつの宗教「真理」みたいなものをつかまなければならない。ガンディーは、それを「歩く」という非常にシンプルなことを使った。ガンディーは、本の中でも冒頭で「真理」について述べている。

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ガンディーは、法律と真理というものがあれば、真理に基づいて行動すべきだと考えた。たしかに塩を作るというのは当時は法律違反だった、しかし、人間が天の恵みをうけて生きていく方にこそ当たり前の権利があるならば、そっちに従いなさいと。
「真理」についてさらに詳しく書かれた部分がある。

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ガンディーは、様々な宗教をしっかり勉強した人。その結果、統一の「真理」というものがあるのではと考えた。この葉とこの葉は違う、どっちが本物?争うことになんの意味があるんですか?その葉は、大きな木から生えたひとつのものである以上、大きな観点から見るべきだと。

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人間である以上、どうしても不完全な人間は完全な「真理」をつかけことは出来ない、それに対してどういうアプローチがありうるのかということが宗教の違いである、自分の宗教こそが絶対正しいんだという「真理」の所有はしてはいけないという。

 

続いて“政治と宗教”について。
私たち近代人は、政教分離と教えられてきたが、ガンディーは、政治と宗教を分けるべきではないと考えた人。宗教というものがあらゆるものを包み込んでいるある種の「真理」である以上、政治は別ですよ、と分けることはできないと考えた。宗教性というものを政治の中に入れていくこと、それは歩くこととか断食とか、非常にシンプルでみんながわかるように行動としてやろうとした。それはガンディーの新しさであり、独立への大きな力になった。     

この後スタジオでは、アメリカトランプ大統領の選挙期間中のイスラム教徒排他発言について触れ、ガンディーの考え方は、そんなことを乗り越えるための大きな構造とか考え方を示してくれると思うと話す。1つ相手を認めると、全部攻め込まれるような気がして、より根深い対立のまま議論してきた、ガンディーみたいな感じで人を説得したことなかったので反省、と伊集院さんは言う。さらに、たかだか奥さんとの対決ですら、落としどころを決めておかないとどんどんエスカレートしていく、その落としどころを見つける作業が難しい、とリアルな日常生活も明かす。・・・2回へ続く。

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ガンディー。中学生の頃でしょうか、授業で習った時「非暴力!?そんなやり方でまとまるの?・・・でもそれが本当なら凄い!」と感銘をうけたのを覚えています。以来、揉め事や対立が起きた際、たまーにガンディーが脳裏をよぎり、感情を抑え、なるべく相手の言い分をじっと聞いて耐えてた時もあったような気がします。ちょっと使い方を間違ってて、ただ耐えているだけではなんの解決にもなっておりませんでしたが。ですから、今月テーマに取り上げられてまして、懐かしさもあり、そして、サラっとしか学んでいませんので深堀りさせて頂くために観ています。なーんにも知らずにきたなぁーと反省。「歩く」・・奥深き人間の行為。

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日々感謝です。

 

 

 

Eテレ「ミュージック・ポートレイト 久本雅美×つんく♂ 第2夜」を観て。

こんにちわ、SUMIKICHIです。

対談者によってごくごくたまに録画視聴しているEテレ「ミュージック・ポートレイト」。二人の著名人が人生で大切な10曲を持ち寄り、語り合う番組。一組で第一夜と第二夜、二回にわたって放送。今回は、タレントで女優の久本雅美と音楽プロデューサー・つんく♂、第二夜。6曲目からです。

では、備忘録。

 

久本雅美さん。
90年代に入り、多くの人気番組に出演。次々とレギュラー番組を獲得していく。私って人気者?と思った瞬間は、遊園地ロケに行って、ものすごい人だかりが出来て身動きできなくなった時。この頃は、忙しくなると同時に、エネルギーが有り余ってて、毎晩飲み歩いていたな、寝なかった、充実してた。

初の冠番組メレンゲの気持ち」の初ゲストはつんく♂だった。多くの憧れのゲストに会えるようになり、ならばと、大阪の古巣のバンド、憂歌団にも会った。高校時代追っかけをしていたバンド。自分の誕生日会で、憂歌団さんが耳元でささやくように歌ってくれた曲が6曲目「君といつまでも」憂歌団

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こうして、多忙となる毎日。しかし、TV出演が増える一方で、本業の舞台出演は減っていった。バランスがとれなくなっていた。TVでも舞台でも面白いと言われたい、でも舞台でのクオリティが納得できないものとなっている、なんやあいつ、舞台では全然あかんやんと言われたくない、ちょっと休憩しようかなーと悩み揺らいでいた。そんなとき、劇団の若手の舞台案内が届き、観に行った。

舞台は、不器用で決して上手くはないけれど、みんな全力で自分の持ち場を果たしてて、若さに任せた破天荒なもの、かつての自分の姿をそこにみた。なんておもろいんやろーって思ったら、涙がとまらなくなった。この舞台のテーマ曲を聴いたとき、自分の体がみなぎるのを感じた。7曲目「アジアの台風(百花繚乱編)」ポカスカジャン

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私、逃げてたな、自分のプライド保とうとしとったなと。ちゃんとやろう、両方全力でやろう!とエネルギーもろた。知らない間に楽を選んでしまって、失敗できないし、周りにどう見られているかばかり気になっている、ここに落とし穴がある。やはり、どうあるべきかを考えていかんと正解は見えてこない。若手が自分を変えてくれた、そしてこの曲聴くと“ありがとう”と思う。

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2000年、試練が訪れる。下積み時代を支えてくれた母・敦子さんが他界。忘れられないエピソードがある。闘病中の母と家族らでカラオケに行き、一緒に歌ったのが十八番だったこの曲、8曲目「大阪で生まれた女」BORO

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歌の合間に、あんなこともありました、こんなこともありました、とMCを入れて、結局オチなく歌い終わって、オチないんか!というのがいつものパターンなのだが、いつも通りにやっていて、ふと母を見ると、泣いているではないか。よう頑張った、よう頑張ったと。笑かすバージョンが号泣バージョンに変わって、自分もぐっときた。破天荒な言動で世間から批判もあった娘を母は誰よりも理解し、応援してくれた。

ある番組に母が出たとき、こう語っていた。

「10人おったら十人十色。その人たち一人ひとりに愛されるのは難しい。だから、この子の持ち味を生かすような演技のできる役者になってほしい」と。

そして、亡くなる前に残した言葉。

「結婚してもしなくてもいい。ただし、彼氏は作りなさいね、心がギスギスするからね」

また、常に“実るほど頭をたれる稲穂かな”の言葉を言わされていた。何回言わされたかわからん。母を失くした翌年、好きなタレント調査でついに一位を獲得。人気№1タレントに登り詰めた。

 

50歳を超えても第一戦で活躍する久本さん。尊敬してやまないビートたけしさんから、意外なアドバイスを受けていた。「大事なことは、お笑いの女性であっても、女性だってことは忘れちゃダメ」と。9曲目は「嘲笑」ビートたけし。大人になっても心に秘める純粋な気持ちを歌った歌。

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芸人と女の振り幅がどれだけ大きいかがその人の芸域やて。何でもええから笑かしたらええねんとは違う、女性を捨てる部分、女性である部分、振り幅が大事、振り子の原理だよ、と。感動した。品というのは、絶対に忘れたらあかんなと。さらなる高みを目指すには常に女性であることを忘れるな。

人を笑わせるのが好きな少女
喜劇女優を夢見て上京
アングラからメジャーへ
愛する母の死を乗り越え
さらなる喜劇女優の高みへ

人生最後に聴きたい曲は?10曲目「三百六十五歩のマーチ」水前寺清子

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つんく♂さん。
1997年、たて続けのミリオンヒットで順調に見えたシャ乱Q。しかし、メンバー間に音楽の方向性の違いが出始め、つんくはバンドでは自分のやりたいことの限界があると感じ始めていた。そんなとき、ある番組の企画でアイドルグループのプロデュースをしてほしいとオファーがくる。最初はバンド活動もあるし、忙しいし無理と思ったが、自分のやりたいジャンルのみで勝負できると聞いたので引き受けた。

朝定食みたいな親しみやすさということでモーニング娘。当初は素人同然の5人組でスタート。僕なんかは、誰かにものを教えてもらったことがないので、マイクの持ち方、ヘッドフォンの付け方とかも考えたことなかったけど、そこから教えるわけです、それはそれは大変でしたけど。

本当は自分を一番可愛がってほしい年頃、なのに誰かがセンターになって、誰かが端っこになる、その辺を納得させながらやっていく、贔屓してるとならないように気をつけた。そこで、メンバー全員が輝ける曲を作りたいと思った。それぞれのキャラクターを生かした振付と細かな歌い分けで勝負に出た。そして生まれたのが6曲目「LOVEマシーンモーニング娘。

この曲は、ポップス界に革命を起こす。いろんな要素があって、可愛くなくてもおいしい時もある、自分はセンターやないけど、目立つ瞬間がある、学芸会とか忘年会でもいろんな人が「私は○○役やります」って歌いやすかったのかも。

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つんく♂は、波に乗って新たな戦略を作り出し、一時代アイドル帝国を築きあげていく。

2000年、シャ乱Q活動休止、プロデュース業に専念。まず、自分の声で仮歌を録音、女性の音域や声色をまねして歌い続け、多い時は一日一曲のペースで制作、喉を酷使していたこの頃から喉の不調を感じ始めるようになった。

2005年、カバーアルバムを発表。ありのままでいい、というビリー・ジョエルのナンバーが歌う楽しさを思い出させてくれた。7曲目「Just The Way You Are」ビリー・ジョエル

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この曲は沁みるんですよねぇ、なんでやろ。作品っていつまでも残るから歌を残しておきたいって、レコーディングもちゃんとやって。「曲=作る」になってて、単に「歌う」という喜びを噛みしめてたのかな、原点みたいな。

 

その後も喉の調子は一進一退を繰り返していた。2014年、咽頭がんとわかり、半年間放射線治療をうけ治まったようにみえた。その後、念願だったモーニング娘。のニューヨーク公演に同行したが、病院から治ってなかったと知らせが入り、すぐ日本に呼び戻され即手術。6時間半に及ぶ声帯全摘手術、歌手の命である声は失われた。

まぁ、未だに信じられないですけどね、とパソコンのキーボードを打ちながら何度も天井を見上げる。まさか歌えなくなるなんて夢にも思ってなかったけど、こうやって生きてるし。落ち込んだのは落ち込んだ、もう仕事もこなくなるな、みたいな気持ちだった。

しかし、仕事の締め切りは迫る。ニューヨーク公演を支えてくれた日本人ミュージシャンに共同制作を頼み、声が出せないという壁を新たなスタイルで乗り越えようとした。ヴォーカルに選んだのは、6歳の少女。仮歌が歌えないので細かなニュアンスが伝わらないと心配したが、そんな不安を少女の声が吹き飛ばす。9曲目「I'm a lady now」Hotzmic。

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今までやってきたスタイルが出来なかったけど、その分勉強して色々駆使して、音楽との接し方も少し変わり新鮮。この声に救われた。声を失っても音楽を作る方法は必ずある。つんく♂に新たな道が開けた瞬間だった。

2年前、母校・近畿大学の入学式で声を失ったことを公表。今、新しい人生を歩き始めていますと。

音楽家として以前と大きく変わったのは、家族と過ごす時間が増えたこと。自宅療養中、子供と一緒にテイラースイフトのアルバムを聴いていた。子供は、どんどん曲を覚えて歌うようになった。9曲目「We Are Never Ever Getting Back Together」テイラー・スウィフト

子供たちに、このお姉さん、日本に来るからライブに行く?と聞いたら、行きたい!と言ったので、家族で行くことにしたら、ライブの日までがすごく楽しみで、アルバムを聴き込んで・・・あぁ、こういうの高校生の頃よくやってたなぁって、忘れてたワクワク感を家族で共有できたのがテイラーだった。ライブで子供と一緒にテイラーっ!って。最近、音楽聴くのがまた楽しい。元気です!ぶっちゃけ、妻と子供が元気ならば、それでええかなってのが結論だったりする。変やけど。

 

笑いの町・大阪で育ち
ビートルズに憧れ手にしたギター
大阪では人気者 上京して苦悩の日々
稀代のヒットメーカーへ
歌手の命 声を失った今
音楽の楽しさを思い出し
第二の音楽人生を歩む


人生最後に聴きたい曲は?10曲目「ヘイ・ジュード」ザ・ビートルズ
少年時代から好きだった。迷いに迷った・・本当は、もしかしたら、子供の鼻歌が一番幸せなんでしょうね。でも、この曲もポールがジョンと子供のことを想って書いたという話もあるし、歌詞の意味もわかっていない中学の頃でも、このメロディと雰囲気に感動できた。これって音楽そのものやと思う。音楽って一瞬にして世界観を作ってしまう。その頃の匂いまでもどってくる。なんででしょうね、音楽って記憶の中に入り込んでいくんでしょうね。

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最後に、お二人のこれからの夢は?

「生涯現役、みなさんに必要とされるお笑いの女優さんでありたい」と久本雅美さんは言う。
「やはり音楽を作り続けたい。世界でも何かつんく♂らしいことやれないかなと」というつんく♂さんに久本さんは、「いや、世界目指しましょ、私も何かのきっかけで世界行くかもと思ってますから、夢は大きい方がええっていいますから」と、さらに「コンビ名どうしましょ?つんく&マチャミで!」とたたみかける・・・・笑いの渦の中で、番組終了。

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私、この番組を観始めて日が浅いのですが素敵な番組ですね。つんく♂さんのカバーアルバムを聴きたいなと思いました。そして、ここでもまたビートルズ、「ヘイ・ジュード」。高校時代の合唱発表会で歌った曲。当時こんな曲を歌っていいんだと衝撃をうけた曲。ビリー・ジョエルももう少し聴き込んでみよっかな、なんて思ったり。知らない世界、忘れてた時間、心が癒されます。

日々感謝です。

 

Eテレ「オイコノミア〜知らなきゃ損する“価格”の話!〜」を観て。表情が経済指標に!?

こんにちわ、SUMIKICHIです。

去年からよく観ている「オイコノミア」。今回のテーマは、〜知らなきゃ損する“価格”の話!〜。普段“適切な”価格で買い物できてる?不動産や賃金など、モノやサービスの価格が適切かを知る、強力な手がかりを一挙大公開、その全てに経済学が生かされていた!って内容。ゲストは、タレントの大久保佳代子さん。珠算二段、数字が大好きで、見ると算盤を弾きたくなるらしい。

では、備忘録としてざっくり綴っておきましょ。

 まず、労働の価格である給料についての質問から。

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見かけではわかりにくい“数字”の落とし穴がある。見方は後で。

価格って、買う立場からはよくわからないもの。そういうことを

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売り手売り手は“相場”をよく知っている、買い手はたまにしか買わないので正しい値段を知らないことが多々ある。「うちの旦那も、醤油買ってきてってお願いしたら、どれがいいのかわかんないって・・」と大久保さんがさらりと言うと、しばらくして、又吉さん、「大久保さん・・想像ですか?怖いです」とポツリ言う。そんなことも挟みながら本題へ。

 

【知らなきゃ損する 不動産の価格の話】
一生の買い物で大きいものといえば不動産。不動産屋は多くの情報を持っているが、買い手は持っていない。そういう状態を解消しようと2006年から国土交通省が不動産取引の情報データベースを作り始めている。
『土地総合情報システム』
不動産を購入した当事者にアンケートを行い、実際に売買が成立した価格を公表。現在サンプルは約280万件、誰でもウェブ上で閲覧可能。取引価格と広告価格はズレることがあるので消費者の強い味方かも。データはサンプル数が大きい方がよくて、どんどん大きくなっていくとビッグデータとなる。

マンション購入した又吉さんは、怖くて見れないといい、先生は買ったあとでこのシステムを知り、見てがっかりしたそう。

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次に、
【知らなきゃ損する モノの価格の話】
物価指数って気にする?の質問に、大久保さんは「野菜とかは気になりますね」とのお答え。政府は、価格指標を作っていて代表的なものが

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物価は、1970年代に急上昇し、90年代以降はほぼ変わっていない。又吉さんも大久保さんも、そういえばそんなに価格の変化を感じないと言う。

では、次のグラフで毎年何%上がっていくかというのを示しているかを見ると

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1970年代のオイルショック時にピークになっているのがわかる。
インフレ率25%だと、“来年の125万円”が“今年の100万円”と同じ、つまり、購買力が同じ(同じモノが買える)になる。物価の動きがどうなっていくかということで、実質的な負担が決まってくる。インフレと比例してみんなの収入が上がっているとは限らない。

ここで冒頭の質問のひとつについて、Aさん、Bさんそれぞれに仮説をあてはめて解説。

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単に数字だけをみるのではなく

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ここで、『消費者物価指数について探る。
この指数を出すのには大変な手間がかかっている。
毎月、全国3万店舗の小売価格を、調査員750人が店に出向いて調査している。
調査対象は、家計に必要な品目をまとめて“バスケット”と呼び、585品目が入っている。中身は、牛肉や米、パンなどの食料品から、背広、PTA会費、通信料、サービス代など家計に必要なものすべて。

1946年から調査開始され、時代によって家計も変化するので何度も対象品目も改正されてきた。例えば、2012年に外食部門で“えびフライ定食”が廃止され、“豚カツ定食”に改正、2017年には“お子様ランチ”廃止。子供が減少したというのも反映されてるのかも。時代を反映させて丁寧に改正を重ねており、指数計算したデータも信頼できるものであるはずだが・・落とし穴がある。

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同じバスケットの中のモノを買うのに、いくらかかるかの変動を示すもの、なのでバスケットは固定しておかなければならない、が、高くなったモノはシェアが落ちる、落ちているのは計算には反映されていない。例えば、昔は、米の支出の割合が高かった、すると米の価格が上がると物価水準が大きく上がる、みたいな。

どういう割合で、それぞれの商品を消費しているかというのが非常に重要な情報になっている。より正確な物価指数を出すために経済学者は日々考えている。

 

そこで、この欠点を補う新しい物価指数を作る会社を訪問。
2013年、東京大学の教授たちが、より正確な物価動向を表す東大指数を開発。2年後、この技術を応用したベンチャー企業設立。
全てのPOS(販売時点情報管理 スーパーでよく見かける最近のレジスタイル)データをもとに食料や日用品など30万点の価格を調べ、毎日物価指数を計算。情報は日本銀行メガバンク、証券会社などの顧客に送られる。ここの会社は20代後半が中心。日銀を始め、金融機関もIT企業出身者などで構成。

一般に物価指数っというものは、一ヶ月に一回公表されるが、ここではビッグデータを用いて日次で提供。リアルタイムで反映される経済の羅針盤的な効果がある。従来の指数と比べて、商品の売上シェアの変化をスーパーマーケットにあるPOSデータを買うことで、シェアの変化も、リアルタイムに捉えて新しい物価指数に組み込んでいる。経済学者が欲しかったデータが、高解像度の顕微鏡で見れるようになったみたいなこと。

 

さらに、この新しい物価指数を使えば、1990年代のバブル崩壊の対処も早いタイミングで調整できていたのではと言う。

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物価指数は、経済の体温計と言われているので、物価が上がっていると景気は悪くないんだろうと判断されがち、日本銀行は物価が上がっているのでバブルははじけていないんじゃないかと、どうしても判断しきれなかったのでは。新しい計算機で計算し直したら、93年頃からマイナスとなり経済の失速を示している。

他にも、新しい経済指標を開発中。SNS上の発言、例えばポジティブかネガティブかで解析することで、世の中の気分を数字に置き換え経済の動向を読み解くというものやATMにあるカメラで人の表情を捉え、暗いか明るいかを自動的に判断し、景気動向を表すなど、かなり画期的。

また、毎日深夜一時半に気象衛星が撮影している日本の姿を、明るさの変化で解析。夜中の暗い映像の中に、人間の活動変化が表れ、つまり、経済活動が活発なほど夜は明るさを増す、それを経済指標の数字に置き換えるというもの。ちなみに、朝鮮半島を見ると、上の北朝鮮部分は真っ暗で、下の韓国部分は明るい、経済活動とすごく相関していると言われている。

 

さらにさらに、宇宙から地球を見たときに、ものすごく高い温度を出しているポイントを見つけることができる。光をベースに物理の法則で逆算すると、ひとつひとつが、天然ガス工場、石油工場などの熱源ポイントである。

又吉さんひとこと、「すっごいですね、未来感が!」。同感です。

今後の夢は、日本の経済指標が世界の企業にも役立てたいそう。新しい経済指標のデザインをしている間にも、現実の経済は変化している、いろんなアイデアを試して作った方が今の世の中がもっとわかる、とも。

 

最後に
【知らなきゃ損 労働の価格(賃金)の話】
政府は、国民の平均賃金の統計を発表しているが、1990年代から下がり気味でなかなか上がらない。2015年に一人当たりの賃金を上げた企業は全体の85%ある。フルタイム労働者とパートタイム労働者のそれぞれの平均賃金推移も下がってはいないのに、合わせると下がるのはなぜか。これは、新しく働き出した人の平均賃金が低くと全体の平均値は下がったのだはないか。このように、部分で分けたそれぞれの動き方と全体の動きが違うことを

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では、冒頭の質問のもう一方についての見方。三人の従業員だとして。
A社の場合。一人が2,000万円、二人が各々200万円。
B社の場合。三人とも600万円。
このように、平均だけではなく、全体の分布を見ることも大切。

全体の分布を知るためのいくつかの数字がある。

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A社の場合。2,000万円の一人が1位、200万円の二人が2位、3位とすると・・
      中央値は2位の200万円、最頻値は200万円。
B社の場合。中央値は600万円、最頻値は600万円。

自分の立場・能力によって、中央値がどう変化しているかに注目。

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自分の限られた経験だけで現実の姿だと思い込んでしまうことがある。ちょっと一歩下がって統計の数字を見て現実を把握しよう、政治家など特に、統計を見た上で政策を決めていくのは大切、と先生は語る。

又吉さんは、20代の頃はニュースで見る数字はかけ離れ過ぎてて世の中のことを知ろうとする気持ちがなくなってた、大人になるにつれこういうことだったんだとわかってきて、実感が統計に近づいてきた感じだと言う。

大久保さん、地に足つけて生きないと未来はない、勉強になりましたね、と感想を話す。

    又吉さんの経済ポエム 「使える数字を知る」

 

この備忘録(もはや書き起こし?)では、説明不足でつっこみどころ満載でございましょうが、個人的には“へぇーっ”“ほーっ”と興味深いこと満載でございます。

スーパーでよくみかけるPOSシステムを見てて、30数年前に学生バイトでレジ打ち経験があるため、人間の手打ちレジの方が数段早い(ミス多いけど)のに、とイライラしたりしていましたが、自分の視野の狭さが恥ずかしくなりました。POSから枝葉がひろがり様々なコトに活用されているのはなんとなく知っているつもりでしたが(知った上でイライラ)、具体的に理解していなかったんですねぇ。それに、宇宙からの視点・視野なんて、私の日々にはないもので、せいぜい空を見上げてその上に想いを馳せるくらいなもので・・まぁ、良いか。

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日々感謝です。