今日も、生涯の一日なり

自分軸で生きると決め早期退職した50代独女のつぶやき

Eテレ「オイコノミア〜帰省シーズン到来! 実家とうまくいく経済学〜」を観て。すでに実家はないけれど。

こんにちわ、SUMIKICHIです。
レギュラー視聴しているEテレ「オイコノミア」。今回のテーマは〜帰省シーズン到来! 実家とうまくいく経済学〜。帰省シーズン到来!今“実家”を離れて暮らす人は今国民の7割に及ぶ。実家の親と上手くコミュニケーションをするために、経済学の考え方を用いるとスッキリ上手くいく!?というもの。ゲストは、漫画家・蛭子能収さん。では、かなりざっくり備忘録しときましょ。すでに実家というものはないけれど。

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子供が、独り立ちして実家からいつ離れるか、その後両親とどう関わっていくかはとても大切で、その親子関係を経済学で考えてみる。その時、ひとつのキーワードがある。

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今回の場合は“血縁”によるコミットメント。

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子供の場合、自分の意思で産まれるわけじゃない、産まれた時点で“血縁”というつながりで行動が縛られる。自分(子供)が離れた後、母親が一人になって大丈夫かな、という感情になるのは、この“血縁”によるもの。

この親と子のコミットメント、強さゆえの弊害も・・。
例えば、子供が独立したいという時に、‘私を置いて出て行くの?親不孝じゃない?’と強烈な言葉を言われたら、受ける子供側としてはどうして良いかわからなくな。これを

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コメットメントが強いってことは、退路を断っていること。その中で強く押されると逃げ場がなくなってくる。親という強い立場から圧力をかけられると子供はホールドアップした状態に陥る。これも“血縁”というコミットメントのなせる技。

他の関係と比較してみると・・。
例えば、夫婦関係。これもお互いを縛るコミットメント。何によって縛られている?結婚制度。結婚に至るまでいろんなプロセスがある。指輪を贈る、両家に挨拶、結婚式、友人たちの前で誓いをたてるなどしてお互いを縛っていく。

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決定的な違いは、社会制度によって縛られているけれど離婚はできる。親子関係の場合はずっと続いていく。

“血縁”というコミットメント。強いからといって放っておくのは危険。良い関係を保つために子供は、働きかける必要がある。

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蛭子さんは、上京して来て何日も泊って帰ろうとしない母親に、いつまで居るの?と聞くと、すぐに帰ったことがあり、いくら嫁さんからせっつかれたとはいえ、あの時は心苦しかった、と振り返る。

“血縁”によるコミットメントにより、うしろめたいっていうのがあるが、そういうのは経済学で・・

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親子の間で決めようねと言っても、言いづらかったり、照れくさかったり、で“血縁”という関係があるために交渉費用がかかる。昔の親子間の交渉費用は、ほとんどかからなかった。一緒に暮らして、家業に勤しんでいるのでいつの間にか以心伝心、ツーカーだった。昨今の親子は、生活環境が異なることが多く、会話ははずまないので交渉費用がかかる。

又吉さんの家族は比較的仲が良いが、たまに母親の言葉を理解するのに、難しい小説を読むより難しいと言う。上野動物園でパンダのこどもが産まれたニュースをメールで送ってきて、国家間の不穏な空気ある中でこれを捉えたのか、早く結婚しろってことなのか、いろんな意味で難しい。
蛭子さんは、息子さんと何を話していいのかわからないから、あんまり会わなくていい、愛情はあるから健康でいてくれたらそれでいいと言う。

 

今は交渉費用が高くなった。なぜ高くなったのか?

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つまり、親が持っている情報と価値が、子供のそれとズレる。何を考えているのかわからない。

又吉さんは、昔、母親が上京した際に、奮発して美味しいお店につれて行こうとしたら母親はすでにファーストフード店で食事をすませていた、その方が落ち着くらしい、親孝行はひとりよがりになる可能性があるなと思った、と話す。

 

では、この非対称性を少なくするには?交渉費用を高くしてじっくり話す。国民的話題や歌謡曲とかをテーマにすれば盛り上がる。共通の話題を見つける。

 

ところで、最近、世の中を賑わしている片付けられない実家の問題。ある調査によれば、28%の人が帰省した際に実家を片付けたくなったそう。昔の物がいつまでもあり、子供が大事に思っている物と親のそれのズレ。散らかりの原因は、“親子間の情報の非対称”にある。

 

こういう問題を解決するプロ、片付け会社社長・杉之原富士子さんは、これまで3,000件以上の片付けを手掛け、いくつかの解決方法を紹介。

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娘Aさんが久しぶりに実家に戻ると、台所には大小様々な鍋の山。
A「なんでこんなに?」
母「最近は軽くていいのが出てるのよ」
A「なんで古いの残すの?」
母「まだ使えるし、もったいない」
A「これなんか子供の頃から使っててボロボロ、使わないでしょ!」
鍋を巡っての大論争。

杉之原さんがとった解決策は・・
          『思い出を聴く』
   娘Aさんにお母さんの思い出をじっくり聴いてもらう

その鍋でどんな料理を作っていたのか、あのとき確かにそうだったね、というような話をしたことで、お母さんのいろんな思い出が“外に”出た。「そうねぇ、私(お母さん)にとっては卒業なんだね」と納得してくれた。娘Aさんは交渉費用をかけて、話を聴いてあげて、鍋というものの価値を思い出という価値に転換することができた。さらに言えば、親子で話し思い出を“共有”することで、情報の非対称を解消することができた。

 

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娘Bさんが久しぶりに実家に戻ると、クローゼットには大量の衣類が。
B「リサイクルとか捨てるとかしたら?」
母「まだ着るし・・」
渋々売ることに納得してくれた母と一緒に買取窓口へ。
母「えっ!?これ全部でたった800円!?売るのやめます!」
自分の財産がそれだけの値打ちしかないとショックで、片付かないまま。

杉之原さんがとった解決策は・・

       『捨てる・売る以外の方法を提案』
  古着とか団体、自治体とか回収してくれるところで活用してもらう

母「私の服が役に立つのね」と喜んで持ち込む。

値段がつくのも良し悪しで、寄付の動機は、お金じゃない、人間の善意の気持ち。ものの価値から心の価値へ転換。この二つの事例は、価値の転換。

 

さて、実家と上手くいくために避けて通れないのが財産の問題。親が子供に財産を残す動機について、経済学での研究がある。

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  利己的とは、親が子供に面倒をみてもらうために財産を利用

  利他的は、遺産は子供のため

  王朝的というのは、代々続く家のため

日本とアメリカで、どれが重要かと考えているか調査したところ・・

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この違いは宗教心によるものと分析されている。

 

この財産の継承は、最近難しくなってきている。かつては、子供が小さい時は親の方が財力がある、やがて子供が出世し、親が退職すると立場が逆転、だったが、最近は、経済が成長していなくて子供の給料が上がらない、おまけに、日本の平均寿命が延びて、親がリタイヤ後も、リレーのバトンをほいと渡すわけにもいかず、併走し続けなければならないので大変。

又吉さんは、子供が親を養えない状況を知ってほしい、親を養うのは当然という常識は少し考えてほしい、と話す。世の中変わってきているから親子関係も難しくなっているが、なるべく交渉費用をかけて、夏、実家に帰るとかは大切ですね、と指南役は言う。

又吉の経済ポエム・・

  リレーだとすると 今走ってる世代、次の世代 遅いのではなく坂道  

                                  (完)

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私には、もう実家というものはございません。自分が建てた(自慢ではないつもり)家が私の居場所でございます。母親は私が29歳のときに癌で亡くなり、30代前半で一生独身を貫く覚悟を決めて家を建て、父親とは別居でずっと独り暮らし。父親も一昨年癌で亡くなって、天涯孤独。って言いたいところですが、4歳下の弟(ブログ上ではKくんと表記)がひとり、東京の大学生となってそのまま東京で就職し、ずっと関係の薄いまま今に至っていたのですが、先月からわけあって私の家で居候中。ここに至るまで様々な葛藤がありまして、今回の親子間の血縁コミットメントならぬ、兄弟コミットメントにより、期間限定同居を受け入れたのでございます。交渉費用も高くついております。今月中旬で居候一ヶ月を迎えますので、その頃 、想うコトを綴ってみたいと思います。そうそう、両親が生存中に心の内をもっと聴かせて貰っていれば良かったと日々思っております。ですから、Kくんとも日課のように、幼少期の頃の話をしては大笑いしております。それは、おいおい。

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日々感謝です。