今日も、生涯の一日なり

自分軸で生きると決め早期退職した50代独女のつぶやき

実践!“一日一禅”

こんにちわ、SUMIKICHIです。
Eテレ「まる得マガジン」で、‘禅の言葉で生活をグレードアップ 実践!一日一禅’という、興味深い内容の番組が放送されていまして、ざっくり備忘録しときましょ。禅語は好きですし、5分のミニ番組ですので、簡単に取り入れられそう。

 

禅語、それは人生の教えを記した禅の修行の道しるべ。指南役は、曹洞宗 徳雄山建功寺18世住職 枡野俊明さん。番組は8回シリーズ。

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①はじめての坐禅 

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身も心も執着から完全に抜け落ちるという状況、何ものにも捉われず、身も心も一切の執着から離れた禅が目指す最高の境地。

ストレスが多い現代社会には、禅の心を取り入れることが有効だと枡野さんは言う。人々の心に欲や悩み、いろいろなストレスが埋まっている、これを心のメタボリックシンドロームと呼んでいる。心のメタボを解消するには坐禅


坐禅をするときは、坐蒲(ざぶ)を使う。なければ、座布団を半分に折って。
・両脚は、結跏趺坐 か 半結跏趺坐。
 胡坐をかいて腿の付け根の上に両足先を乗せるか、片足先を乗せるか。
・手は、両手で輪を作り、親指が軽く触れあうかたち。

・体の中の邪気を一度吐き出す。
・体を振り子のように左右に振り、しだいに体が真ん中でピタっと
 止まったところで静止。
・姿勢が整ったところで坐禅開始。

坐禅の最中は、目は見開かず、半分に開き、視線は斜め45度下に落とす。
・鼻で呼吸を行いながら40〜45分間ほど。初心者は10分でも大丈夫。

家で行うときは壁やタンスに向かって、明るすぎない場所でリラックスして行う。

まず、続けることが大切。いつしか身心脱落の境地に近づけるでしょう、とのこと。

 

少し慣れたら・・
坐禅で心を調える

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唐の時代に活躍した百丈懐海禅師という方が唱えられたのが、この百丈山という自然豊かな中でどっかりと坐っていること、命を頂いて坐っていることが、何よりも尊く有難いことだとお答えになった、という意味。

その境地にいたるために坐禅をしましょう。
‘調身 調息 調心’。姿勢を調えれば 呼吸が調う 両方が整うと心が調う。 

・脚や手は前述同様。
・意識して骨盤を立てているような姿勢で。
・鼻から呼吸し、慣れてくるとやがてゆっくりになってきて
 1分間で4〜5回くらいになる。

もし、頭に何かが浮かんでくるようならそれに取り合わず、浮かんできたものはそのままに放置、そうすると自然に心が調い、調心という状態になる。

足が組みづらいときや仕事場で一息つきたいときは、椅子坐禅。背中は、背もたれから離して坐り、膝は肩幅くらいに開く。

 


③はじめての写経

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心に浮かんでくるいろんな想いをそのままにしておく、そして、消えるままにまかせる、そういう状態のこと。

心がざわついて落ち着かない時、写経をすると心がすっきり落ち着いてくる。
今回の写経は般若心経。仏様の智慧が凝縮され、最も多く写経されているもの。

最初は、最後の部分を書いてみよう。市販されている写経セットを利用。

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サンスクリット語を音写したもので、‘私もみなとともに行こう みなで悟りの境地を円満成就しよう’という意味で、一番重要な部分。

・始める前には、手を洗い口もゆすぐ。
・まずは、合掌しながら深くお辞儀し、写経する一文を唱える。

・お手本の上に紙を置く。筆ペンでもボールペンでも良い。
・姿勢を正し、呼吸を整えてから始める。
集中して、一字一字丁寧に、上手い下手ではない、心穏やかな時間に入ることが大事。

最後に、普回向(ふえこう)を唱える。f:id:sumikichi52:20170801085419j:plain

 

④般若心経を書く

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禅では、そのひとつのものに一心不乱に取り組んでいる状態、そのものと一つになる、そのものと一枚になる。雑念を捨てて写経三昧。

般若心経は、“大般若経”という600巻にも及ぶ経典を276文字に凝縮したお経。

・手順は③と同様。

写経には“一字一仏”という言葉があり、一字一字心を込めてを仏さまを書いているという気持ちで取り組む、そうすることで、仏さまの教えと一体になるということ。そして、写経には、願いを込めることもできる、それは最後に、‘祈願’を入れる。
祈願例・・諸縁吉祥、家内安全、心願成就、身体健全、商売繁盛、諸災消除、世界平和など
写経したものは納経(お寺に収める)できる。

 

⑤生活の中心をすがすがしく

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一番大切なのはお掃除。信心より掃除が先にきている。仏の道を志す者にとって最も重要な信心よりも掃除が上位であるとこの言葉は表わしている。

掃除は、単にその場をきれいにするだけでなく、自分の心の中の塵や埃を払う行いだと考える。お寺では掃除のことを作務という。

では、作務の智慧を活かして家の中を掃除してみる。


≪台所≫
命のあるものを調理する神聖な場所だと考えてみる。そうすると、常にきれいにしておかなければならない。使ったものは、すぐもとの場所にもどす、後回しにすると億劫になる、出しっ放しだと神聖さを保つことはできない。

修行僧が、便をしたり、寝起きしたり、食事したりする所を“僧堂”という。ほか、“浴司(風呂)”、“東司(トイレ)”、があり、、この三ヶ所では、修行僧が口をきくことは許されていない、重要な場所と考えられている。“東司”には、烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)というご本尊さまが祀られている。お参りしてからトイレに入る。それだけ大事な場所だと位置づけられている。

丁寧に磨けば、自らの心も磨き上げられる。禅寺の掃除には、見えない所こそきれいにするという鉄則がある。人目につきにくい場所も丁寧に掃除しよう。部屋の状態というのは、自分の心の状態が映ってしまう。部屋がきれいになると、心も強くすがすがしくなる。

 

⑥家の中をきれいに

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体と心は切り離すことができない一体の関係であるという意味。落ち込んだ時、もやもやして切り離すことができない時、体を動かすことが大事。心が沈んで淀んでしまっているので、気分を変えるにはお掃除するのが一番もってこい。


玄関は‘家の顔’といえる場所。最重要お掃除エリア。
・内側は、ほうきで隅から中央へ寄せるように掃く。
・掃き掃除後、固めに絞った雑巾で水拭きを行う。
・掃き掃除と同様に、隅から中央に向けて拭いていく。
・玄関の外側も、まずはほうきで掃き、打ち水で清める。
 埃が舞うを防ぐ上に、夏は涼しげ。

禅の言葉で

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窓ガラスは本来、透き通っていてピカピカ。だとしたら、塵や埃など汚れが積もってからでは遅くて、常にそうならないように掃除しておくのがあるべき姿。

・まず、ぬるま湯に浸して絞った雑巾で、水拭きをする。
・その後、乾拭きをし水滴の跡を消す。

清々しい気持ちになる。空間をきれいにする、というのと、心は一体。いつもそんな気持ちでいられることが大切。

 

⑦おもてなし その一

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この茶会を催す機会は一生に一度、もてなす側ももてなされる側も誠意を尽くしてその場にのぞまなければいけない、もともとは人をもてなす時の時世の言葉で、もてなしの基本となる心構え。

来客時、一期一会の気持ちでもてなす方法紹介。

≪玄関≫
お香を焚いてもてなすのもひとつの方法。
夏・・清涼感のある香り
冬・・温もりを感じさせる香り
焚くタイミングは、来客時にいかにも、あなたのために焚いてますというのは野暮、到着時間を見計らって香りの調節をしておく。

≪お花≫
もてなしに欠かせないのが、お花。
季節の花をお香と一緒に玄関の靴箱の上や床の間に置く。華美にならず、さりげなく。

≪お茶とお菓子≫
季節感のあるもの。暑いときは透明感のあるもの。基本は、先に手に取って頂きたいものを“右側”に置く。

  抹茶(左)+ お菓子(右)    お菓子(左)+ 煎茶(右)
    ―お菓子が先―          ―お茶が先―


お客様到着後は、季節に合わせたお茶を出すのも心配りのひとつ。
 夏・・良く冷えた麦茶
 冬・・ほうじ茶
招かれた方も、こんなにもてなして貰って有難いなと嬉しくなる。

 

⑧おもてなし その二

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和やかな表情をして、思いやり深い優しい言葉で人と接しなさい、来客を迎える際の心構えはこの言葉に言い尽くされている。

おもてなしは挨拶から始まる。まずは、お客様が来た時、
和顔愛語の心で挨拶する方法。

≪玄関に出てお出迎え≫
挨拶で注意すること・・言葉とおじぎを同時にしてはいけない。
まずは、相手の顔を見て言葉を言ってから、おじぎをする。日本古来の“語先後礼”。

出迎え3歩 見送り7歩
出迎えは相手に3歩、歩み寄る 「ようこそおいで下さいました」と言葉を言ってからおじぎ。

≪見送り≫
「本日はありがとうございました」と言って、相手の後に従い7歩進む
 相手の姿が見えなくなるまでその場に立ち続ける。
 逆に、見送られる側は、相手を立たせたままにしないよう、最初の角を曲がって
 視界からいなくなるのが心配り。

もてなす側ももてなされる側も和顔愛語

日々過ごしている生活そのものが禅に続いているよということ。心に溜まっている塵や埃を取り払い、心軽く過ごしましょう。       (完)

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ほとんどが当たり前の事なのでしょうが、意味も分からず行っている所作や禅語が結構ございました。お恥ずかしながら、お茶とお菓子の配置や出迎え3歩 見送り7歩、修行僧さんたちの作務中の私語禁止など。実は、以前、禅的生活とかなんとかいうタイトルの本を読んで日々の生活に活かそう!としましたが、すぐ忘れて・・今回は、ミニ番組のため詳細な説明はございませんが、指南役の有難い雰囲気のお言葉をお聴きしながら映像で観ますと、なんとな簡単に日々の生活に取り入れやすい感じがいたしました。

台所は、命あるものを調理する神聖な場所だと心に刻むと、使ったらもとにもどす、いつもきれいに、と身体が勝手に動く?かな。窓ガラスにしましても汚れが積もったら拭く、ではなく、そうならないように拭く。そうだよねーと思いはすれど、我が家の窓ガラスは未だに水滴跡がばあーっと。

よく考えてみますと、型から入るのも大切だと思いますが、相手のことや空間のことを心から想えば、自然と言動に表れますよねぇ。多少型にはまっていなくとも。空間をきれいにしておくのも、そこに集う人たちに居心地良くいてほしいという気持ちの表れでしょうけれど、まずは、一人のときでも空間を清潔に保つのは、自分を大切にしてるという表れですよね。いえ、自分だけが気持ちよければいいというスタンスではなく、自分を労わっていればこそ、相手への心配りがより深くなる・・のかな。まあ、これが、なかなかしんどくもございます。だって、あとでやろってなりますもの。美と労力は切り離せないものでございます。えっ?私だけ?

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日々感謝です。