今日も、生涯の一日なり

自分軸で生きると決め早期退職した50代独女のつぶやき

Eテレ「オイコノミア〜いくらで聴く?音楽の経済学〜」を観て。 素敵なデュオ。

こんにちわ、SUMIKICHIです。

テーマによって観ているEテレ「オイコノミア」。今回は“いくらで聴く?音楽の経済学”。思いがけず、ほっこりする生演奏が聴けて得した気分になりました。

番組の序盤で、ゲストの清水ミチコさんが矢野顕子さんのモノマネを披露して下さったのですが、この芸も経済学で読み解けるそう。
最近、音楽CDを売るために、お酒とジャズCD、イタリア料理本とオペラCD、といった食品や書籍と一緒にCDを陳列している店舗を見かけますが、これら各々を経済学では・・

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ポイントは、片方の消費量が増えると、もう片方の消費量も増えるということ。補完財を組み合わせて売ることによって新たな音楽ファンを生み出す。清水さんのモノマネが面白ければ、面白いほど矢野顕子さんの歌が聴きたくなると。すると清水さんは、確かに、矢野さんの音楽動画が多ければ多いほど、自分の動画も上がってる、と言う。

ところで、音楽市場では、CD売上は減っているのにライブの売上は絶好調で、今や音楽ソフトの販売に代わって音楽産業の中心になっている。そこで話題となっているのが、チケット転売問題。

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今年8月に音楽関連団体が中心となってチケット高額販売取引の防止を求める声明を発表。日本を代表する150組以上のアーティストや20を超える国内音楽イベントが名を連ねている。そういえば、よく目にしますね。

そもそも、この転売。自分が買って自分が行くつもりだったライブに行けなくなり、友人に高い価格で売るのは違法ではない。この場合本人以外でも行けるチケット。しかし、初めから利益を得るための転売目的でチケットを大量購入し、他人に売って儲けるのは「古物営業法」「物価統制令」「迷惑防止条例」などに違反することがある。これも、よく聞きますね。

 

どうして転売がおきるのか?経済学で考えると・・

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ん?どういうことですか?

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価格と希望者のバランスを崩す設定をすると、売れ残りや買えない人が発生。上図の場合、4,000円に下げると希望者がキャパを超え、買えない人が出て、買えなかった人で2万円出しても観たい人が、買ったけど4,000円以上出したくない人から買ったりする、こうして転売がおこるそう。みんな知ってることですよね。

 

それでも、チケットの価格を上げないのは理由がある。

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人気が出たからといって価格を上げると反感を買う(笑)かも。

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広告の本当の意味は、

音楽業界が狙ってるのはアーティストとファンが長期的に信頼関係を築いて、お互いに利益が出るように想定して価格を設定しているわけです。その設定価格を転売があるとその意図を崩されてしまう。そういうことに対して抗議しているんです。

とのこと。

しかし、抽選ではずれ続けている人など高額でもなんでも欲しい人はどうしたらいいんでしょうね。

 

ここで、又吉さんは転売対策として、チケットを高めに売って、当日会場で一部キャッシュバックする斬新なシステムを提案。8,000円で買って5,000円戻す、結局3,000円で観る、みたいな。買占め対策にはなるかも。ですって。

 

さて、ここで経済学の実験。
なんと、又吉が大ファンというハンバートハンバートさんが生演奏を披露!又吉さんもびっくりのサプライズ出演。すみません、私、存じ上げてなくて。今年でCDデビュー15年目。夫婦デュオ。
まず、一曲だけ聴かせて頂き・・・雰囲気として勝手に書いてみました。

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素敵!番組観て良かったと本気で思いました。CDレンタルします!

では、実験の質問。Q、今の二人の一曲にいくら支払いますか? 

実験ルールは、
・チケット代は自分の財布から支払うと想定
・料金は消費者の言い値

 

参加者の答えは様々。知らないからご縁があったということで100円(50円×2人分)、CD購入代+素敵な生演奏で2,000円、大ファンだけど本日財布忘れて5,000円借りてて帰りの交通費引いて有り金4,500円、あとは840円、1200円など。又吉さんは、大ファンで二人の価値を知っているし、番組用に来て頂いたので2万円!、清水さんは、自分だったら3,000円貰えたら嬉しいと思い、夫婦なので割り引いて5,000円。私は、単純にライブ時間と曲数、本日の交通費などを計算して一曲なら1,000円にしました。平均は4,503円でした。

ところが、経済学者の大竹氏は、0円。冷静に考えると、全く同じ服が、1,000円、500円、0円なら0円を買うはず、だと。

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ならば、無料で良いと言われているのに、お金を支払おうとしているのはなぜ?

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結果は・・

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これは、定価15ドルを知っていて自分で値切ることに抵抗がある。500円払うよりも自分で0円にしたと思う方がつらい。
こういう行動をとることを

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この仮説のポイントは、他人に見られているかどうかは関係ないそうだ。

レストランでの会計も言い値でという実験がある。とても美味しい料理を食べて、料金は封筒にお金を入れて払う場合とオーナーに直接渡す場合とでは、どちらの売上が多かったか?
答えは、封筒の方がより高く集まったとのこと。誰にも見られない場合でも、自分のイメージを守りたいのかも。へぇーっ、直接の方かと思いましたが。まぁ、自分も封筒の方が入れやすいかな、本当に美味しいと感じたら相場の金額入れるかな。

 

最後に、「いくらでもいいから値段を決めて下さい」と楽曲販売したアーティストがいた。イギリスのバンド・RADIOHEAD。2007年にニューアルバムを購入価格を消費者が決めるという異例の方法でネット配信。一ヶ月で全世界120万人アクセスがあり、無料で手に入るにもかかわらず約4割が有料ダウンロード。バンドの市場価値を知っていてセルフイメージ仮設により、タダでは失礼だと思ったのだろう。

是非、ハンバードハンバートさんにもやって頂いて、又吉さんがいくら払うか知りたいですねぇーという会話になり、又吉さんは、0円でダウンロードしてるかも(笑)と締めくくっていた。

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毎回、ほんまかいな?と思う話もありますが、じわじわハマってしまいます。何より今回は、ハンバードハンバートさんというデュオを拝見出来てラッキーでございました。ですが、歌うたいに興味がある私としましては、歌うってどういうことなんだろう?と経済学ではなくプチ哲学をしてしまいました。

日々感謝です。