今日も、生涯の一日なり

自分軸で生きると決め早期退職した50代独女のつぶやき

Eテレ「オイコノミア〜知らなきゃ損する“価格”の話!〜」を観て。表情が経済指標に!?

こんにちわ、SUMIKICHIです。

去年からよく観ている「オイコノミア」。今回のテーマは、〜知らなきゃ損する“価格”の話!〜。普段“適切な”価格で買い物できてる?不動産や賃金など、モノやサービスの価格が適切かを知る、強力な手がかりを一挙大公開、その全てに経済学が生かされていた!って内容。ゲストは、タレントの大久保佳代子さん。珠算二段、数字が大好きで、見ると算盤を弾きたくなるらしい。

では、備忘録としてざっくり綴っておきましょ。

 まず、労働の価格である給料についての質問から。

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見かけではわかりにくい“数字”の落とし穴がある。見方は後で。

価格って、買う立場からはよくわからないもの。そういうことを

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売り手売り手は“相場”をよく知っている、買い手はたまにしか買わないので正しい値段を知らないことが多々ある。「うちの旦那も、醤油買ってきてってお願いしたら、どれがいいのかわかんないって・・」と大久保さんがさらりと言うと、しばらくして、又吉さん、「大久保さん・・想像ですか?怖いです」とポツリ言う。そんなことも挟みながら本題へ。

 

【知らなきゃ損する 不動産の価格の話】
一生の買い物で大きいものといえば不動産。不動産屋は多くの情報を持っているが、買い手は持っていない。そういう状態を解消しようと2006年から国土交通省が不動産取引の情報データベースを作り始めている。
『土地総合情報システム』
不動産を購入した当事者にアンケートを行い、実際に売買が成立した価格を公表。現在サンプルは約280万件、誰でもウェブ上で閲覧可能。取引価格と広告価格はズレることがあるので消費者の強い味方かも。データはサンプル数が大きい方がよくて、どんどん大きくなっていくとビッグデータとなる。

マンション購入した又吉さんは、怖くて見れないといい、先生は買ったあとでこのシステムを知り、見てがっかりしたそう。

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次に、
【知らなきゃ損する モノの価格の話】
物価指数って気にする?の質問に、大久保さんは「野菜とかは気になりますね」とのお答え。政府は、価格指標を作っていて代表的なものが

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物価は、1970年代に急上昇し、90年代以降はほぼ変わっていない。又吉さんも大久保さんも、そういえばそんなに価格の変化を感じないと言う。

では、次のグラフで毎年何%上がっていくかというのを示しているかを見ると

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1970年代のオイルショック時にピークになっているのがわかる。
インフレ率25%だと、“来年の125万円”が“今年の100万円”と同じ、つまり、購買力が同じ(同じモノが買える)になる。物価の動きがどうなっていくかということで、実質的な負担が決まってくる。インフレと比例してみんなの収入が上がっているとは限らない。

ここで冒頭の質問のひとつについて、Aさん、Bさんそれぞれに仮説をあてはめて解説。

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単に数字だけをみるのではなく

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ここで、『消費者物価指数について探る。
この指数を出すのには大変な手間がかかっている。
毎月、全国3万店舗の小売価格を、調査員750人が店に出向いて調査している。
調査対象は、家計に必要な品目をまとめて“バスケット”と呼び、585品目が入っている。中身は、牛肉や米、パンなどの食料品から、背広、PTA会費、通信料、サービス代など家計に必要なものすべて。

1946年から調査開始され、時代によって家計も変化するので何度も対象品目も改正されてきた。例えば、2012年に外食部門で“えびフライ定食”が廃止され、“豚カツ定食”に改正、2017年には“お子様ランチ”廃止。子供が減少したというのも反映されてるのかも。時代を反映させて丁寧に改正を重ねており、指数計算したデータも信頼できるものであるはずだが・・落とし穴がある。

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同じバスケットの中のモノを買うのに、いくらかかるかの変動を示すもの、なのでバスケットは固定しておかなければならない、が、高くなったモノはシェアが落ちる、落ちているのは計算には反映されていない。例えば、昔は、米の支出の割合が高かった、すると米の価格が上がると物価水準が大きく上がる、みたいな。

どういう割合で、それぞれの商品を消費しているかというのが非常に重要な情報になっている。より正確な物価指数を出すために経済学者は日々考えている。

 

そこで、この欠点を補う新しい物価指数を作る会社を訪問。
2013年、東京大学の教授たちが、より正確な物価動向を表す東大指数を開発。2年後、この技術を応用したベンチャー企業設立。
全てのPOS(販売時点情報管理 スーパーでよく見かける最近のレジスタイル)データをもとに食料や日用品など30万点の価格を調べ、毎日物価指数を計算。情報は日本銀行メガバンク、証券会社などの顧客に送られる。ここの会社は20代後半が中心。日銀を始め、金融機関もIT企業出身者などで構成。

一般に物価指数っというものは、一ヶ月に一回公表されるが、ここではビッグデータを用いて日次で提供。リアルタイムで反映される経済の羅針盤的な効果がある。従来の指数と比べて、商品の売上シェアの変化をスーパーマーケットにあるPOSデータを買うことで、シェアの変化も、リアルタイムに捉えて新しい物価指数に組み込んでいる。経済学者が欲しかったデータが、高解像度の顕微鏡で見れるようになったみたいなこと。

 

さらに、この新しい物価指数を使えば、1990年代のバブル崩壊の対処も早いタイミングで調整できていたのではと言う。

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物価指数は、経済の体温計と言われているので、物価が上がっていると景気は悪くないんだろうと判断されがち、日本銀行は物価が上がっているのでバブルははじけていないんじゃないかと、どうしても判断しきれなかったのでは。新しい計算機で計算し直したら、93年頃からマイナスとなり経済の失速を示している。

他にも、新しい経済指標を開発中。SNS上の発言、例えばポジティブかネガティブかで解析することで、世の中の気分を数字に置き換え経済の動向を読み解くというものやATMにあるカメラで人の表情を捉え、暗いか明るいかを自動的に判断し、景気動向を表すなど、かなり画期的。

また、毎日深夜一時半に気象衛星が撮影している日本の姿を、明るさの変化で解析。夜中の暗い映像の中に、人間の活動変化が表れ、つまり、経済活動が活発なほど夜は明るさを増す、それを経済指標の数字に置き換えるというもの。ちなみに、朝鮮半島を見ると、上の北朝鮮部分は真っ暗で、下の韓国部分は明るい、経済活動とすごく相関していると言われている。

 

さらにさらに、宇宙から地球を見たときに、ものすごく高い温度を出しているポイントを見つけることができる。光をベースに物理の法則で逆算すると、ひとつひとつが、天然ガス工場、石油工場などの熱源ポイントである。

又吉さんひとこと、「すっごいですね、未来感が!」。同感です。

今後の夢は、日本の経済指標が世界の企業にも役立てたいそう。新しい経済指標のデザインをしている間にも、現実の経済は変化している、いろんなアイデアを試して作った方が今の世の中がもっとわかる、とも。

 

最後に
【知らなきゃ損 労働の価格(賃金)の話】
政府は、国民の平均賃金の統計を発表しているが、1990年代から下がり気味でなかなか上がらない。2015年に一人当たりの賃金を上げた企業は全体の85%ある。フルタイム労働者とパートタイム労働者のそれぞれの平均賃金推移も下がってはいないのに、合わせると下がるのはなぜか。これは、新しく働き出した人の平均賃金が低くと全体の平均値は下がったのだはないか。このように、部分で分けたそれぞれの動き方と全体の動きが違うことを

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では、冒頭の質問のもう一方についての見方。三人の従業員だとして。
A社の場合。一人が2,000万円、二人が各々200万円。
B社の場合。三人とも600万円。
このように、平均だけではなく、全体の分布を見ることも大切。

全体の分布を知るためのいくつかの数字がある。

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A社の場合。2,000万円の一人が1位、200万円の二人が2位、3位とすると・・
      中央値は2位の200万円、最頻値は200万円。
B社の場合。中央値は600万円、最頻値は600万円。

自分の立場・能力によって、中央値がどう変化しているかに注目。

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自分の限られた経験だけで現実の姿だと思い込んでしまうことがある。ちょっと一歩下がって統計の数字を見て現実を把握しよう、政治家など特に、統計を見た上で政策を決めていくのは大切、と先生は語る。

又吉さんは、20代の頃はニュースで見る数字はかけ離れ過ぎてて世の中のことを知ろうとする気持ちがなくなってた、大人になるにつれこういうことだったんだとわかってきて、実感が統計に近づいてきた感じだと言う。

大久保さん、地に足つけて生きないと未来はない、勉強になりましたね、と感想を話す。

    又吉さんの経済ポエム 「使える数字を知る」

 

この備忘録(もはや書き起こし?)では、説明不足でつっこみどころ満載でございましょうが、個人的には“へぇーっ”“ほーっ”と興味深いこと満載でございます。

スーパーでよくみかけるPOSシステムを見てて、30数年前に学生バイトでレジ打ち経験があるため、人間の手打ちレジの方が数段早い(ミス多いけど)のに、とイライラしたりしていましたが、自分の視野の狭さが恥ずかしくなりました。POSから枝葉がひろがり様々なコトに活用されているのはなんとなく知っているつもりでしたが(知った上でイライラ)、具体的に理解していなかったんですねぇ。それに、宇宙からの視点・視野なんて、私の日々にはないもので、せいぜい空を見上げてその上に想いを馳せるくらいなもので・・まぁ、良いか。

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日々感謝です。