今日も、生涯の一日なり

自分軸で生きると決め早期退職した50代独女のつぶやき

NHK「ドキュメント72時間~基地の町 大人のロックフェス~」を観て。負けねぇぞ!

こんにちわ、SUMIKICHIです。

最近よく観る「ドキュメント72時間」。今回は、~基地の町 大人のロックフェス~。米軍の横田基地がある東京・福生。音楽やファッションなどアメリカ文化が根づいたこの地で、30年以上続くロックフェスティバルがある。他のフェスと違うのは、ステージで歌うミュージシャンの年齢がちょっと高めなこと。多くは地元で働く40代から60代。「ラブ&ピース」を叫んでいたかつての若者たちは今、何を叫ぶのか。その歌は観客に何をもたらすのか。夏の終わり、手作りのカニ坂ロックフェスに密着する3日間。ざっくり備忘録しときましょ。

 

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8/25(金)12:00
初日に合わせて会場へ。夕方には始まるそうだけどまだステージを作っている。出演者たち自ら作る。

◆カフェバー経営 46歳男性
耳にピアスがついている。嫌なことがある度にあけてきたらしい。

10回位あったということですね。いい意味で不良たちの集まりですね。実行委員長も65歳過ぎてまだ不良です。あちこちでやってるフェスとは違いますんで。

 ・・実はこのロックフェス、今年で34年目を迎える歴史あるイベント

 

◆英語塾講師 53歳アメリカ人男性
30年位日本に住んでいるけど、ここにいる人たちはみんな知ってる。今日は夏休みで時間があったから、ちょっと助けに来た。

基地の仕事をきっかけに福生で暮らし始めたそう。

 ・・ロックフェスは地元の交流の場にもなってきた

 

◆カニ坂最古参 宙さん 水道工事 67歳男性
一回目からステージに立つ街のスター。渋いオーラ漂う。20歳で鹿児島から上京、働きながらロックの道へ。若い頃は米軍基地を回って、演奏もしていたそう。米軍ハウスを借りて、そこに住み始めたのが福生。もう47年、歳を重ね家族もできたけど、第一線に経ち続けている。

いつも肉体労働でほとほと体をいじめながらやってます。ほとんど音楽に費やしてきたから、僕の場合は。

 

 

17:30 いよいよスタート
入場無料、3日間で30組が演奏する。

◆おっさんだらけのカニバンド。福生を象徴するような「白いハウス」という曲を歌います!米軍用の住宅が並ぶ街を歌った若かりし日の一曲。

  ♪ あの角で待っているって言うけど
     白いハウスばかりで どこかわからない

 

 ・・福生の若者にロックを教えたのは ―
      基地から流れてくる米兵向けのラジオ放送だった


◆地元ライブハウス経営のママ 65歳
  ♪ 今がすべて
     ビール片手に 私に尋ねた
       人生は何のためにあるのかって

演奏を終えたママがステージから降りてきた・・
ライブハウスやってるから、時々歌うんです、お店で。歌い続けるエネルギーをくれたのは、20代に会ったアメリカ兵だという。

あの頃福生に来てる外国の人は、徴兵制でみんな嫌々来てる人が多かったので、戦争は反対だし、(お店で)ストレス発散して帰るみたいな、そういう人が多かったですね。特に印象に残っているのは、ベトナム戦争が終わった時、軍服を脱ぎ捨てて、自分の足で踏んで、ライターで火をつけて燃やして、泣いてた人がいっぱいいたし、戦争が終わってバンザーイみたいな、そういう人が多かった。その光景が今でも鮮明に焼き付いて
ますけど、忘れられない。

 ・・当時の若者たちが感情をぶつけたロック
        その情熱は今も街に こだまし続ける

 

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8/26(土) 8:58
福生には日本語学校や工場が多く、50ヶ国以上の人が暮らしている。だから、露店も国際色豊か。

11:14

◆基地輸送関係 48歳男性&基地自動車整備 49歳男性
出番を待っているミュージシャン2人。高校生の頃からカニ坂に来ている。30年位前から・・いつの間にかそんなに経ってるんだよね、未だに若手だけどね。二人とも基地で働いてるけど、基地反対、戦争反対、矛盾だね。しょうがないっすよね、25年以上働いてるもんな。

気づけば40代後半、色々あるけど折り合いをつけてきた。

20代とか昔はこれで食っていけたらなぁと思ったりもしてたけど、今はもう(プロに)ならない方がいいですね。それよりもプロになんない方がロックですよね。

 

徐々に集まるお客さん、やっぱり年配の人が多いみたい。ノリノリで踊るワンピース姿の女性がステージに上がっちゃった。

◆元ゴルフキャディ ちょっとご高齢
毎年来てるんですよ、無料だから。ロックが大好き、曲に合わせて腰を振るのが大好き。女性に歳を聞くのは失礼よ、相当歳だけどね。通い始めたのは5年前。行きつけのお店のマスターが誘ってくれたそう。昔からロックが好きだったわけじゃないけどね。10年前に旦那に逝かれてしまって、夜も眠れなくなったの。みんな私みたいな気持ちになるはずですよ。

そんな時にロックに触れて、生前夫が褒めてくれた得意のダンスを思い出したそう。

死んだ旦那が言うの、あなとはカリスマ性があるとかって。ひとりで生きてるんです、ロック貰って。負けねえぞ、とか言って生きてるんですよ。

◆近所にお住いの中高年ご夫婦
初めて奥さんを連れてきたんどけど、うるさいって。


 ・・全身から絞り出される大人のロック
      心の奥に眠っていた青春が解き放たれていく

 

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17:02

◆飲料プラント営業 49歳男性
最後のバンドを待ってます。‘狂育委員会’、福生では有名ですよ。20年前からやる曲は変わらないんで、そこがいいんですよ。息苦しさを吐き出すような演奏がたまらない。  

 

◆狂育委員会のステージ 御年64歳の3人組
    ♪ これから始まるクソたれバンド
             本音半分 建前半分

 ・・昼の最後のを飾る、会場の熱気も最高潮に

 

18:51
演奏後の狂育委員会のメンバーに声をかけてみた。

プロじゃないですよ、植木屋です、造園業。今は騒いでんけど昔から‘NO NUKES(反核)’。広島のいろいろなところで・・。

学生運動の余韻が残る70年代、同級生と始めたバンド。今も歌っているのは昔と同じ曲。

ここから世の中変えようとか思いたいけど、無理だよな、でも無理だろうけど思ってる、ってそんなもんだよ。いくらワーワー言ったって、たかが植木屋が言ったってしょうがねぇじゃん。結構あちこち行きますけど、俺たちはウケるんですよ、なぜか。桑田圭祐ほど良い詞もないのに。

 

◆朝会った基地で働く男性2人バンド
    ♪ 手をつなGO
        手と手をつなごうぜ
           別に何もできなくても

      今夜も空に向かって矛盾を叫ぶ

 

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8/27(日)12:49
ロックフェス最終日。初日に出会った67歳の街のスター登場。ステージ下で声援を送るひとりの女性が。

◆精神福祉士 66歳女性
この場が大好き、みんなフリーで。ここにいると、自分らしく、自分自身でいていいんだろうなって。

ひとつ上の宙さんの歌に自分の人生を重ねてるみたい。

世の中で生きてるとさ、いっぱい制約とかあるでしょ、会社や近所でこうやっちゃいけないとか、でも、そうじゃなくて、こいつらって、魂を歌ってるんだから、凄いよ。

    ♪ できることの できるすべてに
            感謝 感謝 感謝感激

宙さんにとってロックとは? ロックは俺だよ。


 ・・最後の曲まで 人々は踊り続けていた

 

◆癌手術を乗り越え2年ぶりに踊る女性
入院中に、私のために、このカニ坂の様子を撮りに来てくれた友人がいて、本当に嬉しくて涙が止まらなくて、本当に有難かったです。自然体で生きられるだけで有難いな、幸せだと思います。

 

8/28(月) 9:08
宴が終わり、ステージ解体が始まる。大人のロックフェスに朗報?30代のメンバーが加わり、新たな風も。

若手が台頭してきたから、我々は追い出されるかもしれない・・ハハッ。 (完)

 

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ライブハウス経営ママの忘れられない光景・・ベトナム戦争終了後、基地駐在の外国人兵たちが軍服を脱いで、燃やし、涙を流しながら喜びを表していた・・ママの歌う姿に重ねて観ていると、なんでしょうね、やりきれないですね。そんなときにも、どんなときにも、音楽は人々に寄り添ってますよね。ワンピースのお姉さまの‘負けねぇぞ!って言いながら、ひとりで生きてます’にも、あっ、そのフレーズ、いいかも、と思ってしまいました。誰に対しての‘負けねぇ’なのかは深く考えずに、人智の及ばない何かに向かって。そうそう、私、ロック好きと言ってはおりますが、なんだか、違うなぁ、ただのポップス好きでしかないな、と反省いたしました。魂の叫びを口から発する、自分を解き放すことは出来ないなぁと。しかし、つくづく、やり続けることの偉大さに心惹かれる今日この頃でございます。Vocal発表会、島ライブ、私らしく楽しみましょ。

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日々感謝です。