今日も、生涯の一日なり

自分軸で生きると決め早期退職した50代独女のつぶやき

NHK「ドキュメント72時間~男が靴を磨くとき~」を観て。ホント、ピカピカ。

こんにちわ、SUMIKICHIです。

最近よく観る「ドキュメント72時間」。今回は、~男が靴を磨くとき~。
ビジネスマンが行き交う東京・有楽町。ここに、今では珍しい「路上の靴磨き」店がある。熟練の職人たちの手にかかれば、どんなにくたびれた靴もわずか10分でピカピカ。今を生きる男の事情を足元から見つめる3日間。
ざっくり備忘録しときましょ。

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7/26(水)12:00

◆通りすがりの若い男性
もともと知ってて、この靴もう厳しいかなと、どのくらい変わるんだろうと思って。こういう所でやるの初めて。ピカピカですねぇ、まだ履けそう。

 ・・どんな靴でも一回1,100円。二年分の汚れがみるみる落ちていった。
   10分ほどで終了。

 

◆出版関係・編集長 男性70歳
神戸から来た。今から大事な人と会わんといけんので、足元見られたらかなわんなと思って。今夜は大事な会食があるらしい。多分場違いな所へ行くことになるから。作家の先生と企業の社長と、その場に私も出ないといけないんです。もう靴磨きってなくなったでしょ、関西には多分京都駅に一人いるだけ。神戸なんかいないです。

 ・・磨かざる者にはわからない大人の世界。
   時代は変わっても根強い支持はあるみたい。

 

◆道路会社 営業 男性39歳
(少し使い込まれた靴を履いている)。思い入れがある靴なんで。僕が転職する時に母が買ってきてくれたもの。もともとは金融系にいたけど、今は道路会社に。実力がなかったんで、色々悩んでたし、何かしてあげたかったんじゃないですかね、僕に。新しい挑戦を見守ってくれたお母さんからのプレゼント。6年間一緒に営業現場を回ってきた。あんまり母から物を貰うとかなかったんで正直嬉しかったですよね。凄いきれい、やっぱり気分が全然変わりますよね。これから会議があるんで気合い入れていこうかなと思って。

 

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14:16 雨足が強まってきた
いつもなら行列ができる時間らしいけど・・そんな中、なぜかスニーカーを履いたお客さん、袋から取り出したのは新品の革靴

◆インテリア関係 男性48歳
最初に磨いて頂いて、革を馴染ませてもらうんです。自分へのご褒美というか、奮発しました、9万円位です。若い頃から人一倍お金をかけてきた。靴は人となりを映し出す鏡。きちっとしていらっしゃる人はやっぱり、いい靴を綺麗に丁寧に手入れされている方が多いなっていうイメージがありますよね。仕事出来そうに見えますね。今、名古屋から単身赴任中。ゆっくり靴を磨くのが至福の時。奥さんはこの靴のことを知らない、だから放送されると困っちゃう。

靴を磨く職人さんも、いい時計持ってる人とかいい洋服持ってる人はいますけど、靴もちゃんとしてる人は少ないんで、いい手入れをしている人は、ちゃんと身なりもしっかりしている人が多いと思います、と話す。

 ・・足元が語る 男たちの生きざま

 

◆IT講師 男性30歳
人前に立ち始めて意識が変化。もともと靴にお金をかけない人間だったんですけど、上司に、靴はお金をかけた方がいいと言われまして、買ったんですよ。5万円位したんですけど、一番最初は清水寺から飛び降りる覚悟でしたね。普通の靴の10倍の値段だったんで。

◆フランス駐在経験を持つファンドマネージャー 男性
90年代にずっと海外だったので、向こうだとやっぱり、靴を見られるんですよね。瞬間瞬間に評価されている。レストランなんかでも、入った一瞬で値踏みされる、特にアジア人は。しかたない。

・・プライドをかけて闘ってきたベテラン勢も

 

◆もう絶滅危惧種みたいなもんだね。わざわざ靴を光らせるっていう文化が非常に少なくなってきた時に、靴好きの人っていうのは、それが分かってるから、すれ違った瞬間に靴を見るわけですよ、「勝ったな」って。

 

18:46
お店は夜7:00まで。この日最後のお客さん。
◆アパレル関係 男性48歳
いつも朝早いんで眠い。朝7時から働きくたくた。でも、一杯飲みに行く前にわざわざ靴を磨くという。相手から見られた時に、ちょっとステキな感じに見られたいなっていう。ま、僕個人の問題かもしれないですね。昔から靴は好きでしたね。1日一足しか履けないのに、嫁からは、そんなにいっぱい靴買ってどうすんの?っていつも怒られてる。

 ・・眠くても、怒られても妥協しない男性は、夜の街へと繰り出して行った

 

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7/27(木) 8:27
翌朝7つ道具をワゴンに乗せて職人さんたちがやって来た。今日は天気もいいせいか出だしは好調。

◆建築会社 営業 男性33歳
ちょっとおしゃれな感じ。頑張っていい物を買いました。コードバンという馬のお尻の皮を使った、光沢が少し違うんです。10万円以上してという高級な一足。他の皮と比べると粘りが違うらしい。現場だと汚れるから、あまりいい靴を履いていかないんですけど。会社ではちょっと浮いてるかも。普段は建設現場を回る営業マンだけど、あえてイメージを変えようと意識しているそう。建築業界ってこんな格好してる人ってそんなにいない。ちょっとオシャレって思われた方がいい業界かなって思うんですけど。なかなか、他の会社とか見ると、結構みんな地味に、日本人特有のあまり目立たないように、っていうのが多いかな。無理して着飾るのも必要かなみたいな。

 

17:11

◆知床 斜里町
きっちりとスーツを着こなしている男性。上京した時はいつも来る。今日は北海道から出張。だいたいこの時期に国の予算付けをしてもらうための要請活動ですね。今日は霞が関の省庁を回ってきた。1万2千人を代表して。道路や飛行機の整備をお願いしに来た。知床は自然の代名詞。美しい自然、豊かな自然、美味しい自然。生き残るためには地域の隅々まで、血管と同じなんですよ、道路とかそういうのはね。首都圏だけに集中するんじゃなくてね、増えてるのはここだけですからね。あっちからも、こっちからも来るんで、なかなかその主張が届くかわかりませんが、精一杯気持ちを伝えることが大事だと思っていますので。

 ・・1500キロも飛んで来て、靴を磨いて、頭を下げて、
   政治の世界って大変だ 

 

18:48
閉店10分前、一人の男性が駆け込んで来た。

◆今日初めてです。定時であがってダッシュで来ました。初めての人の典型、かなり傷んでいるよう。7年間使い込んだという愛用の革靴。丁度結婚する時に、妻からもらった物。今は一番好きな靴。なかなか量販店でも24.5㎝なんてないんで、本革になると25㎝からになるんで、そんな中で探してくれたんで本当に感謝してる。大事にしてきたつもりだけど、気づけばボロボロに。履けなくなると困るのであわてて飛んで来た。全然別物みたい。貰った当時の鮮やかな色が少しずつもどってくる。奥さんですか?もう、かけがえのない人。ここから履いて、また10年、20年とやっていきたい。

 ・・時が経てばまたすり減る。それでも一緒に歩きたい

 

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7/28(金)10:26
職場の後輩を連れてやってきた男性、飲食店シェフ。自分の一番気に入ったのを履いて来なさいと言ったら、それを履いて来た。自分で磨いてるみたいだけど、磨き方が上手じゃないから。靴を見ればその人の人格ががわかるっていうくらい靴って大事だなと思うので。最近飲食店に転職してきた30代の後輩に教えたいことがあるみたい。

◆飲食店勤務 男性35歳
職人さんに、自分で簡易的なものをかなり使ってたでしょと聞かれ、100均で売ってるクリーナーシートで拭いてから靴墨をつけてたと答える。すると、だからこうなるんですよ、汚れがついてて、これはお客さんがつけたねのですよとご指摘。何事も自己流では上手くいかない。職を転々としたきたけど、今の先輩に出会いようやく気付かされた。特にそこまで言われたことがない。人のために何か動ける方、横で一緒に働く仲間を幸せに出来る方、尊敬してます。自分自身もその背中を追いかけて、いずれそういう人間になりたいなと感じますね。磨き終わった靴を見て先輩は、ピカピカになったな、これで心もきれいになったと言い、彼は、これからの私の仕事次第ですねと答える。

 ・・人から人へ受け継がれてゆく“足元の美学”

 

7/29(土)9:37
最終日は土曜日。開店早々、職人さんが靴を囲んで話し合っていた。お客さんが、色々塗りたくって、それが劣化し、沈着して固まっちゃってるらしい。どうやらかなり重症。

◆その靴を持ち込んだのは、製造業 男性32歳
長い間放置していたよう。転勤で東京に戻ってきて、また背広姿で仕事することになったので。前は岡山の工場勤めだったのであまり革靴を履くことがなかった。5年前、東京の営業から岡山の工場へ異動を命じられ、この靴は東京にいた20代の頃履いていたもの。たしか5万円弱。僕の場合は、当時は見栄だったかな。自分が仕事ができないことを自覚してたので、やっぱり実力以上のものを見せたかったんじゃないですかね。成長も遅い人間だったんで、結構周りにも迷惑かけてた自覚もあった。力を出し切れないまま東京を離れ、悔しい思いもした。でも、5年間、工場で厳しく揉まれながら踏ん張ってきた。先輩が諦めずに僕を育ててくれた。もう一回あの頃を思い出して頑張んなきゃ。来て良かった、全然違う。これだったらまた履きたくなる。今の目標は、自分のような後輩を支えられる存在になること。昔は見栄で履いていたものを、今度は自信を持って履く、そういう風に履けていけたらな。


◆靴磨き中の男たちの足元を見て歩く婦人
私、男性を見る時、顔より足元見ますね。ちゃんとしてるんだなとか、何、この人って思ったりとか。それで判断しちゃいけないんですけど、そう思いますね。 

                               (完)      

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靴・・確かに、足元みますよね。さらに、シャツにアイロンが当ててあるか、スーツのパンツの折がピシっとしているか、衿や袖口の汚れ、エトセトラをチラっとチェックして・・そこから、一瞬でその方のイメージをざっくり決めてしまうこともあったりしますね。では、自分はどうなの?洋服はアイロン当てや汚れを気にしますが、靴は・・お恥ずかしながら、若い頃一時、靴クリームなんぞを買って磨いてましたが、習慣化はしませんでした。とほほ。

番組で登場した靴磨き屋さんには男性客ばかり。しかも、サラリーマン。驚くほどの出来栄えで、画面を通して拝見してもピカピカビームが全方向に放たれてまして眩しい。個人的な好みとしましては、そこまで光らせなくても・・とは思うのですが、それは、本物を知らないからでございましょう。元居た職場で、あんなに光らせていた男性社員、いたかな?それにしても、靴から垣間見れるサラリーマン人生、みなさん、頑張ってらっしゃるなぁと頭が下がりますが、磨いて貰うことにお金をかけれるのは、ある意味、幸せなことなんでしょうね。一食抜いても靴を磨くって方もいらっしゃるのかな。

ふと、居候Kくんの持ち物を盗み見してみましたら、まあまあ良い品物を持っているらしく(どこにそんなお金があったのだ?)、よく布で磨いてる姿を見ます。磨くのは財布が多いかな、今忙しいから靴は・・。東京を引き上げてくる際の断捨離で残った身の回り品の中には、数は少ないけれどちょっぴりお高めの革製の靴と財布、鞄がございました。どうしても処分できなかったよう。まあ、無いと働けない。それらには、気を遣っているのに、身なりはやや不潔。番組でお見かけした男性は身なりも清潔そうでトータル的にバランスよさそうでしたのに、Kくんは、なんだかバランス悪くないですか。不思議でございます。って、我が身を振り返ますと・・やっぱり、姉弟、似たようなものでございます。

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日々感謝です。