NHK「ドキュメント72時間〜京都 青春の鴨川デルタ〜」を観て。ここから小説できる?
こんにちわ、SUMIKICHIです。
最近よく観る「ドキュメント72時間」。今回は、〜京都 青春の鴨川デルタ〜。印象に残った人たちをざっくり備忘録しときましょ。
観光地から離れた鴨川デルタで、川を見ながら思い思いの時間を過ごす京都の人たち。その心をちょっと覗いた三日間。
5/12(木)12:00
京都の街を南北につらぬく鴨川。川をさかのぼると三角形の鴨川デルタが現れる。5月だというのに気温は30度近く、飛び石を飛んで中洲へいく人たち。気持ちよさそう。
◆そんな中で、大きなカメラを抱える男性がいた。その先には、晴れ姿のカップル。結婚式の前撮りらしい。大学時代、この辺で遊んでいた二人、大阪からやってきた。結婚式は9月だけど、7、8月になると白無垢では地獄なので早めに。
・・新緑の川辺は歩いているだけでいい気分
◆昼間から盛り上がっているおじ様たち
還暦になって良いことがあった。めちゃめちゃべっぴんな上品な彼女と出会ったらしい。ずっと独身を貫いてきたけど、久しぶりに恋におちた、あまりにも可愛くて声をかけたら、彼女もナンパされたって喜んでたって。お相手は同年代。ゲットした電話番号にこれから連絡するらしい。
◆流れる背景にビデオ撮影している結婚2年目のご夫婦
遊びで奥さんを主人公にプロモーションビデオ用の撮影中。お互い病院のデイケアで出会った。二人とも心のかぜ患者だった。旦那様は映像の制作会社に勤めていたが、今は求職中。奥さんに出会ってまたカメラで撮りたくなったらしい。今は好きなものを撮れるから楽しい。まずは、家でお酒を飲みながら単独上映会をするんだって。
・・古くから京都の街を流れ続ける鴨川
◆家ではうるさいと言われるから、ここに来て指笛の練習をする男性もいる
・・ひと時の開放感を求め、今も多くの人が引き寄せられる
◆ここは映画「たまこラブストーリー」の舞台になってて、聖地巡礼を兼ねて遊びに来た若者男性
・・川辺で過ごす時間は十人十色
19:05
◆暗くなった川辺で星空を見上げる京都の大学2年生
北斗七星かな、高知県の田舎出身なんで、よく空見て、星きれいだなって思ってた。
◆家が小さいからと、サークルの新歓合宿の出し物の練習をする大学生たち
・・京都は、30近い大学がある学生の街。鴨川デルタは第二のキャンパスみたいな場所らしい
23:25
◆喧噪から離れたデルタの片隅で黙って座っている東北出身の大学二年生男子19歳。
「この鴨川デルタに、大学卒業までに何時間いたかなっていうのを、自分の中で計ろうと決めて今もそれをやってる途中です」と静かに言う。ただここにいることを目的に、毎日滞在時間を記録している。4月1日から始め、今日(5/12)で2948分。
「バイトもしてないし、楽しいことも何もないんで、京都の大学生らしいこと何だろう?って思ったら、デルタかなって」。番組スタッフが「可能性たくさんあるじゅないですか?」と尋ねると、「というのは、今、僕が可能性をつぶしてるってことですか?」と静かに尋ね返す。
憧れの大学に入って、ひとり暮らしを始めたけれど、気がつくとここで過ごす時間が増えていたという。
スタッフは興味を抱いたのか会話が続く・・
「まわりを見ていてどう感じたり?」
「他人が他人に合わせるために、自分を頑張って取り繕ってるように思います」
「ここに来る時間が増えることによって何か変化はありますか?」
「それはこれからなんです」
・・川辺でひとり月を眺めたり、スマホをいじったり、深夜の鴨川は、これまで知らなかった自分を発見する場所なのかな?
5/13(金)21:30
鴨川は学生たちの宴会の場になっていた。
◆賑わう様子を対岸から眺めている大学一年生の女子3人
「パリピ(パーティーピープル)やなって眺めてたんです。あの中にも、居心地悪くて帰りたいよーって人いるやろなって」。地元京都の高校を卒業し、みんな別々の大学に進んだが、思わぬ悩みにぶつかっているらしい。「みんな女子高6年間、男とどう触れ合えばいいのか。小学校以来やから、すごいびっくりしてる感じ。すぐホレやすい、チョロいんですよ、優しくされたら好きってなっちゃう、この人優しくていいなーって」とみんなで大笑い。さらに、「あそこの輪の中に入ったら、すぐ彼氏できそうやんな」ですって。
・・思い描いた未来は、まだちょっと遠いみたい
◆昨日会った、時間を記録する男子。今日は誰かと一緒のよう。三人だ。
「僕と彼(時間記録男子)が、ここで昨日知り合って。いつもいるみたいで、声をかけてきて。僕もそんなに友達多いタイプじゃないんで、この時間にここにいる時点で気は合いますよね」と笑い合う。翌朝4時までいるつもりらしい。
・・景色は同じでも、そこにいる自分は少しずつ変わっていく
5/14(土) 5:05
学生たちが帰った土曜日の早朝。誰もいない川辺をじっと眺めている人がいる。
◆建設業、男性61歳
40年前の学生時代をここで過ごした。その後も、人生の節目に京都を訪れている。家族は神戸の震災で亡くした。その時、泊まり込みで京都駅の建設に携わっていた。「そこから人生、狂っとる。今は身体壊しとるから、鴨川見とこうかなと」。奥さんと子供を亡くし、ずっとひとり暮らし。最近重い病気が見つかり、若い頃遊んだこの場所を見たくなったという。「授業サボって昼寝したり・・なつかしいんですねぇ。鴨川の流れは全然変わってへんけどね、昔のまんま」。
・・流れに漂うたくさんの思い出。川べりでひとり、青春の大切なものを確かめる
5/15(日)最終日7:50
川の飛び石は大渋滞。この日は京都・葵祭。見物客がデルタを彩った。(完)
私も、ギターの練習をするのに自宅だと近所迷惑かと思い、ならば戸外で?となった時、真っ先に思い浮かべるのは・・広大な草原か川辺ですね。番組では、鼓や横笛の練習をしている姿もありました。散歩とかランニングとか・・ほのぼのとした風景ですよね。しかし、深夜ひとり、時間を記録する学生とスタッフのやりとりを見ていると、ここから何か小説とかにつながる?なーんて、勝手に妄想したりしました。それに、女子たちの、他者の集まりの中にいるとちょっぴり‘居ずらさ’を感じるみたいな言葉を聞くと、多少は誰しも抱える感情だよねぇと思いました。
川・・・・川の流れのように・・・。
日々感謝です。