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今日も、生涯の一日なり

自分軸で生きると決め早期退職した50代独女のつぶやき

Eテレ「オイコノミア〜祝受賞!文学ノ経済学〜」(再放送)を観て。なに立っとんねん!

最近よく観ているEテレ「オイコノミア」。先日、テーマ“祝受賞!文学ノ経済学”(平成27年10月OA)が再放送されてまして、今さらね、とは思いましたが、ちょっぴり面白かったので個人用に備忘録しときましょ。

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又吉さんが芥川賞を受賞したことをうけて、今回は経済学の視点から文学に迫っています。ゲストは、作家・西加奈子さん。イラン・テヘラン生まれ、大阪育ち、2004年に「あおい」でデビュー、友人の又吉さんに触発されて書いたという「サラバ!」で第152回直木賞受賞。ちなみに又吉さんは、これを読んで「火花」を書こうと思ったとのこと。

この日の収録場所は、築地の割烹「新喜楽」寿の間。戦前より芥川賞直木賞の選考会場として利用され、昭和30年以降は全ての受賞作はこの場で決定。部屋に飾ってある欄間を触って、二人とも「木やな」と見たままの平凡な感想を言う。

さて、本題に。又吉さんの「火花」とは

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経済学者の大竹先生は、経済学の視点からこの本の書評を書いた。

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「火花」には経済学のメッセージが見事に文章化されている。

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「又吉さんは『オイコノミア』で経済学を3年半学んだので、それが生かされている』と先生が言うと、「先生は僕をどうしても経済学芸人にしたがっている』とつっこむ又吉さん。

西さんは「火花」を読んで、作家としてではなく読者として感動したと言う。‘アホで、優しくて、強くて、美しい’その感じが又吉さんそのものやなと、「火花」を書いたことが大きなボケやと思う。傑作書けんのかい!?芥川賞取るんかーい!?全身芸人やと
思う。授賞式見て、感動して涙するけど、泣きながら笑ってしまうんですよ、なに立っとんねん!って。

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ところで、「サラバ!」について。

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大竹先生もお読みになったようで、その中で又吉さんを彷彿させる登場人物がいるとご指摘。

 【高校時代の友人 須玖】
   須玖はサッカーがうまいし、背は低くてもハンサムだ。

正解、又吉さんだと。又吉さんは、「僕ですか、と思ったけど、僕じゃない人も俺みたいやなと思ってる人多いとはず」と答える。

 

「サラバ!」にも経済学のメッセージと共通しているところがある。それは“多様性”。

   大切なのは、人が、ひとりひとり違うことを認めることだ。
   信じるものは違うが、違うからこそ、協力しなければいけない。
   大切なのは、違う人間が、違うことを認めて、そして、繋がることだ。
   宗教なんて関係ないんだ。

  

経済学というのは・・
得意なものに特化(モノを作ったり、サービスしたり)、それを人と交換する(市場経済)、そうすることでお互い幸せになれる、というのが大きな考え方。

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多様な人が、それぞれ作った得意なものを交換しあって、よりよくなるのが大切。みな同じだったら得意なものが一緒で、交換しても意味ない。多様性があるからこそ市場経済を通じて私たちは豊かになる、それと同じメッセージだと勝手に解釈したと先生は言う。

 

そもそも、西さんはどうして小説を書くの?
いろんなアルバイトをしていたが、20代前半で情報誌のライターをしたとき・・例えば今日(収録)でいえば、「新喜楽」のお店紹介なら歴史とかを書かないといけないけど、そんなことには興味なくて、又吉さんが欄間を触ってただ「木やな」とひとことつぶやいたことを書きたくて、でも情報誌では意味なくて、小説だったらそれを書けるんだ、と思って書き始めた。

情報としてニュースでは流さなくてもいいことだけど、一番おもろいのはそっち(欄間の話)、それを知りたいと思う人もおるかも。それが小説家の役目。ニュースからこぼれ落ちることを書く。そして、気づかないことを、誰にでもあるんやと気づかせると。

 

経済学も実は平均的な人の行動を描写する。価格が高いと人はモノを買わないとか。しかし、人間の本質を出すときには、もっと極端な例を作り出して描写したりする。云われてみればそうだけど、気づいてなかったというところを解明していくことが経済学でもある。小説と経済学は似ていると話す。

 

ここで西さんから質問。予想だにしなかったこと、例えば“ギリシャ、めちゃ景気良くなった”みたいなことが経済学でもあるの?と。

先生は、それはあるがそうなったらまた課題ができた、解明しなければ、と答える。又吉さんが、例として、怪獣が現れて、実は優しくて、ここに風が集まるのでこうすればこうでと雇用を生み出し始めたら・・我々作家は笑うけど、経済学者の先生は、分析始める、みたいなことですよね、とおもろいことを言う。

 

さて、経済学的!賞の意味はなんでしょう?
受賞したらその作品を読んでみよう!となる。

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又吉さん自身、今は“シグナル”になっている。本の帯に‘又吉、推薦!’みたいな。又吉さんが最初に書いた帯のコメントは西さんの小説だった。又吉さんが作家として認知されていない時期だったので‘シグナル’にはならないけど、又吉さんの大きな自信になったそう。

西さんは、「小説じゃなくて、エッセイを読んだときに、ヤバーっと思ってて、この人絶対スゴイことになるから(芥川賞受賞は予想外)、きっといろんな人の最初の帯を書く人になるから、最初のお言葉を欲しいと思ってお願いした」と話す。これぞ、まさしく先見の明!

もうひとつ賞の効果として寿命の話があったが割愛。

 

最後に作家・遠藤周作さんのお言葉を。

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ざっと以上のような内容でございました。相変わらず、経済学視点から紐解く様々なコトに、つっこみどころ満載ですが興味深く拝見しております。今更古い再放送の内容をとも思いましたが、よく考えますと、昨日からNHK地上波でスタートしたドラマ「火花」に合わせてなのですよね。ついでに、二作目執筆で苦悩する又吉さんの姿を追ったNスペ番組も放送されましたね。後日別記事に備忘録しときましょ。個人的には、西さんのお話が笑えました。

日々感謝です。