今日も、生涯の一日なり

自分軸で生きると決め早期退職した50代独女のつぶやき

NHK「先人たちの底力 知恵泉〜“ダルマ宰相”高橋是清〜」に出演された青学陸上部・原監督の言葉。

こんにちわ、SUMIKICHIです。

早期退職前は知らなかったNHKの番組「先人たちの底力 知恵泉」。授業で習った程度ですが、興味があって録画した『高橋是清』特集を今頃(忘れておりました)観ましたら、なんと、ゲストに箱根駅伝2連覇の青山学院大学陸上競技部・原監督が出演されてました。数日後に箱根駅伝もあることですし、本日は主に原監督の言葉を中心に、高橋是清氏は簡単に綴らせて頂きましょ。
ちなみに、私、毎年箱根駅伝中継を観ております。

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では・・
橋是清氏は、幕末から昭和を生き、総理大臣、大蔵大臣を歴任した七転び八起きの「ダルマ宰相」。その人生はすさまじい失敗だらけ!留学先のアメリカで奴隷同然に売られ、銀相場で大損し、南米の鉱山経営で破産、無一文に…。それでも屈せず起き上がった。人気の秘密は、優しげな風貌と楽天的な性格とすぐれた交渉力。経済制度の調査で訪れたアメリカで、日露戦争の戦費調達のイギリスで、最初は相手にされなくても、独自の機転とアイデアで相手の気持ちをつかんで、交渉をまとめてしまう。最後は国民のための政治を貫き軍にはむかったため二・二六事件で暗殺されるが、明治~昭和初期の日本で、老若男女のハートをわしづかみ!番組は、2回にわたってその極意に迫るというものです。

1回目のテーマは、「人生七転び八起き どん底から神様へ」。
〜失敗から立ち上がるには〜高橋是清の知恵
その①『全身全霊でジタバタせよ』
私の楽天の意味は、そのうちどうにかなるであろうとか、
棚からぼたもち式に幸運が落ちてくるのを漫然と待っているとかいうような意味の楽天ではない
自分の全身全霊をかたむけて、最善をつくす、あとは天にまかせるのみである

その②『失敗こそ学びのチャンスととらえよ』
ひどい目にあった そこでひとつ相場というものを研究してみたいという考えがおこった

その③『ヒントはすべて現場にある』
見知らぬ分野に乗りだす時は、現場から学び直すべきだ
元来、仕事そのものに軽い重いはないものであるが、
虚栄の心があるとそれがわからなくなってしまうものである
どんなささいな仕事でもおろそかにしてはならぬ


2回目のテーマは、「人の心をつかむ極意“財政の神様”」。
〜相手の心をがっつりつかむには〜高橋是清の知恵
その①『恥を捨て、自分をさらけ出せ!』
現場の女性担当者と信頼関係を築くため、彼女たちが習っている社交ダンスをひとり、毎朝出勤前に練習した

その②『時間をかけて土台を作れ』
毎日訪問して雑談をし、その話の中に日本のイメージを良くすることを織り交ぜた
日本人は信頼できると思われるように努めた


凄いですね、高橋是清氏。二・二六事件で暗殺された、くらいしか記憶になかったのに、大変な苦労人。嬉しいことに自分と被るところがありました。失敗だらけというのはもちろんですが、いろんな仕事(社内異動や学生時代の数々のアルバイト)をした、たまーに忘れた頃に役立つものもある、あたりかな。えっ?比べるな?はい。

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以上のような魅力的な高橋是清氏(ざっくり過ぎ)を観ながら、原監督はご自身のことを色々と語ってらっしゃいました。すでに周知の事実ばかりかもしれませんが、居酒屋セットでざっくばらんにお話される姿も乙なものでございます。

正直申しまして、そこまで詳しくないので簡単な経緯を。

原監督は、今年箱根駅伝2年連続総合優勝達成、監督就任から12年かけ、かつて弱小といわれた陸上部をトップに押し上げた。そんな原さんも人生失敗続き。かつて社会人選手のエースとして抜擢されるも、ちょっとした怪我の処置で大失敗し、陸上の道からドロップアウト。2004年、運よく監督就任を依頼されたが、チームの成績は落ちるばかり。解雇寸前に追い込まれる。それでも、自らの失敗経験を踏まえて編み出した独自の指導方法で最強のチームを作り上げた。


「社会人時代5年でクビになった。1年目に自分の不注意で足首を捻挫してちゃんとケアしてなかった。その日に酒を飲んだりしたり取り返しのつかないことをして、パフォーマンスを発揮できなくなって、抹消された。引退して歳月が流れて気づいた、陸上に対する思い入れ、覚悟がなかったのだと」

「日頃から学生にも言っている。今部員が50人いる。1番から50番まで順番がつく、今の自分のポジションからどう努力していくのか、一生懸命やって50番だったら仕方ない、負けじゃないよ、そこまで頑張ろうと。その頑張り具合をどう評価するか、そこが監督の力量。やるべきことはやったんだから、あとは天にまかせて。そこは(高橋是清の)楽天に通じるかも」

「選手に対しては、箱根駅伝とどう向き合うか、うちは同好会じゃないよ、日本一を狙う覚悟を持って入ってきなさいと言っている。入口部分でボタンのかけ違いがないようにする。あとは、練習の目的。今は走り込む時期なのか、スピードをつける時期なのか」

「就任当時は1期生に、今年優勝しようねとは言わなかった。君たちを指導するけども、箱根への夢を叶えさせてあげる約束はできない、だけど、このチームを10年後必ず優勝させるから一緒に礎を作ってくれないかという話をした。」

一期生たちはよく納得できましたね?
「そのとき達成できる目標を立てたってことですかね。半歩先の出来ることをつかませること、うまみをつかませるように仕掛けていった」

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「私自身、箱根の経験なし、オリンピックにも出ていない、全くの素人監だった。選手をスカウトする際、威張ってもすぐボロがでるから情熱だけは誰にも負けないって自分をさらけ出しましたね。そして、予選会突破とか勝敗とかじゃなく、箱根の勢力図を変えて行こうじゃないかという大きなビジョンを掲げてました。妄想か幻想か、夢をいつも言うようにしていた。監督について行ったら達成できるんじゃないか、なんか面白そうだと思わせる。ビジョンをかかげつつも、目先の出来ることをやらせて、どんな小さなことでも成功体験を作らせてあげることが大事」

「まず、予選会を突破することからスタート。陸上競技の核は、規則正しい生活をするというのが大前提にあったので、下積みを続けたがなかなか成果が出ず、三年目に一番成績が落ちた。周囲から規則が厳しいとか優しくしろとか、選手からもこの監督で大丈夫?とか色々言われたが、これをしっかりしていれば必ず花開くと伝えていった。ばすしてはならないポイントっていうものがあると思う。いろんな誘惑があるので、陸上に向き合っていく姿勢にもっていくというところに一番時間がかかった。自分の経験上、こいつそろそろさぼりそうだな、とか嗅覚がきく」

 

最後に、原監督は、高橋是清氏が何度打ちのめされても立ちあがったことを知り、
「これを言ったら嫌われるんじゃないか、とか、これ間違ってるんじゃないか、と思うこともありますが、もうブレません!(笑)」と力強くおっしゃってました。

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ビジネス社会でも全く同じことが言えますね。指導者、管理職にとっては非常に難しいことばかり。私は、勝敗に関係なく「この人について行ったら何だかワクワクする」っていう直感を大事にしたいです。もちろん、大風呂敷を広げるというものではなく、掲げられたビジョンが魅力的である上で。物事って、誰とそれをするかの“誰と”ってのも重要だと思っています。お正月の箱根駅伝前にこの録画を観ておいてよかったな。虫のお知らせでしたね。

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日々感謝です。