初めて実物を見たチェンバロ、揺らぎの奏を肌で感じ・・。
こんにちわ、SUMIKICHIです。
チェンバロってご存知でしょうか?
先日、芝居仲間の同期男性Aさんから誘いのあったチェンバロ演奏会に出掛けました。名前は聞いたことありますが、チェンバロって実物を見たことも単独の演奏も聴いたことがないのに音楽会という名前に釣られていそいそと。
会場は料理店の隣の小さなホール。
ただ単にクラシック音楽を聴かせて貰えるだけだと思っていましたら、なんと、楽器の由来や特徴などをとっても分かり易く教えて下さいました。はっ?音楽の授業が始まっちゃいました?と最初は戸惑いましたが、これが結構面白くて、いつの間にか聞き入ってしまいました。
この日の奏者はチェンバリストの明楽みゆきさん。京都出身。大阪音楽大学音楽学部卒業。同学部専攻科修了。大阪音楽大学附属音楽学園、大学講師を経て現在札幌在住ですが、国内各地でフリー演奏活動をされているそうです。
チェンバロって、見た目でピアノの部類かと思いましたが、どうやら弦をはじいて音を出す方式の「撥弦楽器」らしいです。イメージとしては、竪琴を横に置いたものと思って下さいとおっしゃってましたね。鍵盤と連動したツメが弦をはじくことで音を出しますが、この鍵盤と連動する機構のうち、ツメが取付けられた部分は一つひとつ簡単に取り外すことができ、この部分を「ジャック」と呼ぶそうです。部品は繊細で、ジャックは演奏で壊れてしまうこともあり、メンテナンスしやすいように作られているとのこと。
またコンサートの際、輸送するときに自分自身で解体と組み立てを行うことができるみたいですが、逆に、自分でしなくちゃいけないってことですね。そして、湿気などの影響を受けやすく毎日調律するらしく、大変ですがより愛着が湧くそうです。
織田信長や豊臣秀吉もたいそう気に入ったとのことで、その時代からあったなんて知りませんでした。宮廷音楽用の楽器で、全て手作り。制作に作家ものだと4年かかるらしいです。根裏には繊細な装飾でラテン語のメッセージが記されています。“音楽は喜びの友・悲しみの薬”と。
フランス革命後、音楽を大衆に広めるため丈夫で大量生産して作るピアノの発展とともに一時衰退しましたが、20世紀以降古楽器として復活し、今日では主にバロック音楽を演奏する際に活躍しているんですって。随所に精細な装飾が施されたもので、すべての部品が手作業で組み上げられている、まさに工芸品と言える楽器。
ピアノは鍵盤楽器で、ハンマーで弦を叩くことで音を出す「打弦楽器」。 蓋を開くと弦が張ってあるところまではチェンバロと共通ですが、ピアノの方が強靭な構造で、全く別物とのことです。
明楽さんは、チェンバロの演奏を聴いて頂きながら、チェンバロが活躍したルネッサンス~バロックの時代に、ヨーロッパや日本で起きた物事・文化や芸術の知識を深めて頂けたら…という想いで演奏活動をされています。明楽さんのHPをご覧頂くとより深く歴史などを知ることができますよ。前述の説明も一部参考にさせて頂きました。
演奏は、何の予備知識もなく聴くより、分かり易いお話の後で聴かせて頂いたので、心に沁みる感じと申しますか、張りつめた弦をはじく音がシャープだけど微妙な揺らぎがあって、あっ、これは演奏技術ですね、とっても素敵でした。改めてCDを聴いてみようかと思ったほどです。“ハナミズキ”と“涙そうそう”も弾いて下さり、口ずさんでいました。以前行ったカフェでの音楽会でもそうでしたが、曲と曲の間にMCが入る、特に曲解説や選曲理由を話すのですが、一般的な儀式なんですね。なるほど。
続いて、ヴァイオリンとソプラノ歌手(知人ですが)さんのアンサンブル。これも、素敵でした。最後の曲、カッチーニ作曲の「アヴェ・マリア」が最高。帰宅して“You Tube”で聴いてしまいました。会場が、それ用の場所でしたら、さらに盛り上がっていたかも。
音楽会の後は、食事会。芝居仲間さんたちと芝居の話なんぞをして和気あいあいと過ごしました。やはり予定通り来年3月に公民館で公演するらしいので、仲間に入れて頂きます。出番の少ない役になるでしょうけど。久々に人と会話し、笑ったなぁ。大丈夫か?私。私は、私で、ライブ曲を練習するとします。
↑左側が芝居仲間の同期男性で脚本を書いてくれてます
おっ、本日夜、カープvsファイターズ、日本シリーズ第三戦だ、しかも黒田投手登板!ドキドキ、ひとり静かに応援してまっす!
日々感謝です。