今日も、生涯の一日なり

自分軸で生きると決め早期退職した50代独女のつぶやき

NHKドラマ「夏目漱石の妻」3話を観て。

こんにちわ、SUMIKICHIです。

昨夜放送のNHKドラマ「夏目漱石の妻」3話は・・・
小説「吾輩は猫である」で一躍作家として有名になった夏目さんが教師を辞めて誘いのあった新聞社で小説を書くようになる。ある日、夏目さんが幼い頃に世話になった養父が夏目家を訪れ、夏目さんにお金を用立てて欲しいと頼む・・・ざっくりですが、そんなお話でしたね。

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夫婦喧嘩は夫婦漫才のように見えて微笑ましいのですが、やはり全般的に気持ちは沈んでしまいました。実はこれが好きなのかも。

雨の中、鏡子さんが竹中直人さん演じる養父から念書を取り返すシーンと念書を取り返した鏡子さんが夏目さんにそれを手渡すシーンは、誰に感情移入して良いのかわからなくなり、オロオロしてしまいました。このドラマは鏡子さんの視点中心に描かれているのですが、基本的に私は夏目さん寄りなので。

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明治時代の女性は目上の方を敬うという礼節をわきまえてらっしゃるんですね、鏡子さんが養父に対して訴える台詞を聞いているとそう思いました。現代ならもっとストレートに厳しい言葉を投げつけているかもしれません。いえ、全員がそうなわけではありませんが。「夏目は人情はあります」と言い切る鏡子さんは、心底夏目さんに寄り添ってるんですね。養父も消えてしまいたいと思いながらもお金をむしり取って去ったのでしょう。藁をもつかむ心境を全否定は出来ないんですよね、私。似たような状況を見て育ちましたから。
そして、鏡子さんが夏目さんに「(養父は)もうここにはお越しになられないと思いますよ」と念書を手渡すと、「これでまた身内が消えた。君は父親を切った時はどんな気持ちだった?君は強いな、僕には出来ない」と静かに部屋を出て行き、残された鏡子さんは黙ったまま滂沱の涙・・。いち視聴者の私としましては、はっ?そりゃないでしょ?と唖然としてましたが、流れ出る涙を拭うことなくうつむき加減の顔のアップをずっと観ていると、台詞が聞こえてきたような気がします。

「・・ほんとに、あの人ったら・・ここでまた私は試されてんでしょうかね、あぁーぁ。」って感じでしょうか。個人的見解でございます。夫婦の事はわかりません、独り者の私には、すみません。

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う〜ん、対人関係においてあんなに滂沱の涙状態になるほど、真剣に人と向き合ったことないかもしれないなぁー、私は。喜怒哀楽全てに対して心のどこかが勝手に微妙にブレーキかけてる気がしています、いつも。ですから、この夫婦を見ていると、体力消耗するでしょうけど生きてる感はあるんでしょうね。

あっ、そういえば、夏目さんが「いい父親だったんだ」と胃の痛みに耐えながら叫んだ事に、そう思ってたんだと驚きました。私、まだまだ未熟者ですね、見抜けませんでした。その言葉に養父は我に返ったんでしょうか、きっといたたまれない気持ちで苦しかったことと思います。違うかな?

終盤青年も登場し最終回に繋がるのですね。つらいですが、最後まで見届けようと思います。たった4話で夏目さんのことを理解出来るとは思いませんが、我が家にいつか読もうと思って置いてある「吾輩は猫である」をそろそろ読んでみようかなと心は動いています。

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