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今日も、生涯の一日なり

自分軸で生きると決め早期退職した50代独女のつぶやき

NHKドラマ「夏目漱石の妻」初回&2回を観て。

TV番組 日々のコト 読書 人生棚卸

こんにちわ、SUMIKICHIです。

苦手なのになぜか気になる、そんな事ございませんか?
私にとって、作家・夏目漱石さんがそのひとつ(ひとつ、だなんて失礼ですね)なんです。過去記事でも夏目さんに少し触れていますが、幼い頃の読書体験をある時期まで引きずっているようです。読書感想文の対象本に「こころ」を選んで理解できず、というか自分が足を踏み入れていい領域ではない気がして、それ以来夏目漱石という名前を聞くと苦手意識が蘇るんですね。

 

sumikichi52.hatenablog.com     

ですので、番組欄で夏目さんのドラマ(主人公は妻だけど)が始まるのを知っても最初は観るつもりはなかったのです。それがどうしたことでしょう、NHKドラマ好きの私は録画予約だけはしていたんですね。苦手意識を克服してみたらどうだと言わんばかりに。単純に、番組宣伝ポスターも好みですし。けれど、なかなか視聴しなくて、やっとこさ、画面に映すだけはしてみようと・・・すると、あらあら、いつの間にか入り込んでしまいました。そもそも単純なのです私。

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番組広報の文章をお借りしますと、

「夫婦は小説より奇なり」。明治という激動の時代を駆け抜け、夫婦として成長していく姿を、妻・鏡子の視点から、生き生きとユーモアを交えながら描くエンターテインメント・ホームドラマが登場!今年は夏目漱石没後100年の年。「吾輩は猫である」「坊っちゃん」「こころ」など今なお夏目漱石の作品は人々に愛されている(私は例外)が、実はその多くは、妻・鏡子との夫婦生活を下敷きに描かれている。頭脳明晰で几帳面、しかしとんでもなく気難し屋の漱石。一方、大らかで、自分の考えをすぐ口にする鏡子。正反対の二人は、時にぶつかり合い、時に支え合いながらも、やがて、かけがえのない家庭を築いていく。

という内容で、“ユーモアを交えながら”って、そりゃ笑えるところはありますが、私から見れば人間の奥底に潜む哀しみが滲み出る場面が多くそちらが興味深いです。

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配役については、特に思い入れはなかったのですが、長谷川博己さんのキャラは素敵ですね。初めて知ったのはNHKドラマ「セカンドバージン」で、最近では「シン・ゴジラ」が印象に残っているかな、彼には、クールで鋭利な雰囲気が漂うけれど内には激情を隠し持っているという役が合っているのかなと個人的には思います。余計な演技がないのが観ていて楽。尾野真千子さんは、可愛いですね、くるくる表情が変化して。最近よく出ていますが、あまり私の好みの役をしなかったけれどこれは好きかな。お二人とも特に好きな俳優さんではなかったけれど、逆にそれが良いのかもしれません。大ファンでしたら気が散って内容に集中できなくなりますので。あっ、嫌いでも気が散るか。

それにしても、NHKドラマはやっぱり素敵です。映像が素敵、照明が上手い、尺の長いアップが多い、台詞を喋るではなく表情で語る感じ、、心情に合わせた構図・カット割り、そして、音楽が合っていますよね。いつもはそんなに気にならないのですが、奥様の自殺未遂のあと、夫婦が手を取り合う重苦しい場面にクラシック(?)のあの音楽がかかって気持ちが救われました。

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ただひとつ、やっぱり観ない方が良かったかなと思うことが・・・私は、夏目さんに自分の姿をほんの少し重ねてしまうようです。ですから、夏目さんが心情吐露する場面ではちょっとつらかったかな。可哀想というよりつらかったですね。いえ、同じ境遇で育ったわけではないのです。裕福ではないにしても両親に疎んじられて育ったわけでもなく、多少人間不信に陥る出来事は体験したといえども、夏目さんほどでは全くないです。それに私、凡人ですし。なのに、なぜ?そういう細胞の持ち主ってことかしら。はっ?意味わかんない。とにかく、夏目さんが心を病んでいたという事は世間並みに存じ上げてはいたのでやはりそこと向き合うようになるよね、と思ったのです。そして、奥様の存在は生きてゆく上で非常に重要で、その夏目さんに寄り添う姿を拝見するのも辛かったりするのかな・・わかりません。

初回でやめておこうかと思ったんですよね、二話でも夏目さんが変わるくだりがあるようなのでどうしたものかと・・。一応録画予約はしていました。う〜ん・・映像きれいだしなぁーっ、で、結局観ました。なんじゃそりゃ。

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二話。親に捨てられて育った夏目さんは、身分の違い、目上の者に過敏に反応し、見下されていると思い込み敵愾心を持っているらしい。そして、人間は生きて苦しむためにあるという。精神を病んでイギリスから帰国した夏目さん、いえ、長谷川さんの眼つきやオーラからが苦悩が伝わってきました。それからは、妻役の尾野さんとの闘いの日々。喧嘩だけれど夫婦漫才のようなやりとりと切なくて苦しくなるシーンとの応酬で、観ている私の気持ちも落ち着きませんでした。コロコロ変化するシーンに楽しんで良いのか、落ち込んでいて良いのか自分の気持ちを確かめながら観ているのですが、混沌とする際に前述したようにBGMに助けられます。あっ、ここは能天気に感じていいのだなと。

印象に残ったのは・・
奥様が医者から夏目さんは病気なのだと言われた時「病気なんですね、だったら家族は看病しなくっちゃ」と元気になった表情が可愛いなと思いました。ですが、父親とのやりとりで「夏目と戦争している。来る日も来る日も自分が試されている気がする。本当に幸せな家族になれるのかどうか、つらくて。籠って本を読む夏目の姿を見ると、家族との折り合いの付け方がわからずこの人もつらいんだろう、だから本を読む、みんな寂しいんだな。」とうつむく姿が切なくて。また、「うつむいて ひざにだきつく さむさかな」の句や「それが家族というものなんだろう」とつぶやきお金を貸した(あげた?)夏目さんの遠くを見る眼差しもなんとも形容しがたく気分が心の底に沈みます。

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とりあえず、福猫が住みついて、夏目さんが大きな声で笑ってくれて、奥様がそれを見て微笑んでいる、それだけで救われます。

余談です。夏目さんの書斎、好みの雰囲気だなぁー、こんな場所で仕事する自分の姿が理想だったのかもなぁーと思った1話・2話でございました。って、一体理想が何個あるんだ?

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日々感謝です。