今日も、生涯の一日なり

自分軸で生きると決め早期退職した50代独女のつぶやき

Nスペ「縮小ニッポンの衝撃」を観て想ったコト。

こんにちわ、SUMIKICHIです。

皆さん、どちらにお住まいでしょうか?

先日、NHKスペシャル「縮小ニッポンの衝撃 」を観ました。ご覧になられた方がいらっしゃると思いますが、ざっくり申しますと「5年ぶりに実施された国勢調査の結果、調査開始以来史上初めて日本の総人口が減少。一極集中が進む東京でさえ、オリンピックが開催される2020年には減少に転じると予測。地方では、今のままのインフラや行政サービスを維持することができないことが明らかとなり、それらを積極的に縮めていく動きが加速。東京都23区の中にも対策に動くところも出てきた。縮小していくこの国の未来図を探っていく。」というものでした。

随分前から云われて来たことでしょうから、目新しさはないのでしょうが、国勢調査ではっきりマイナス人口の数字がはじき出され番組にまとめて頂いたのですから、これまでぼぉーっと生きてきて役立たずの自分ですが今一度考えてみようかと思いました。単純に、子供増やせばいいじゃん、女性が働きやすい制度を整えればいいじゃん、の話はとりあえず置いておきます。

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番組で紹介されていた主な地区は下記の通りでした。
①東京都豊島区
②北海道夕張市
島根県雲南市

 

①東京都豊島区
池袋を抱える区で現在人口28万人だが、2020年に人口減少の見込み。対策チームを立上げ人口分析を開始した。これまで地方からの転入人口が支えてきたが、割合の多い20代単身者の平均年収240万円で同年代より40万円少く、これでは結婚も子供を持つことが困難で人口減につながる。転入者の年齢層をみるとこれまで20〜24歳が多く、25歳以上は結婚して郊外に転出していたが、現在25歳以上の比率が伸びている。東京はオリンピックに向けて建設需要が高まり、主に警備員不足。地方で職が見つからず、一時的に東京で働く若者がそのまま働き続けて、気付いたら貯金も出来ず、結婚も出来ず状態。そのまま低収入のまま歳を取り、行政としては、税収が減るのに社会保障額が増える一方で行政サービスをカットせざるを得ないのだ。

豊島区の試算では、2020年人口減、2028年税収減収始まる、2035年社会保障額50億円増加・財源不足、2060年不足額100億円、そして、2040年には東京のほとんどの区で人口減少、とのことだ。

お恥ずかしい限りですが、東京各区の人口構成の内訳を初めて知りまして、地方が貧乏になっても、地方からの転入者によって東京が潤い、それが地方に分散されるという循環が崩れると説明されても一体どこから手をつければよいのか凡人の私は途方にくれるばかりです。そう思っていると、次に、人口減少ならそれに見合った行政サービスコスト削減『撤退戦』にいち早く取り組んでいる市が登場しました。

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②北海道夕張市
10年前に財政破綻した夕張市。最盛期は人口11万人が現在は9千人以下。350億円の借金返済のため、『撤退戦』に取り組み、これまで市民の希望は聞かず反発があろうと図書館や公園を廃止したり、医療機関も縮小したり。全国の自治体からどこまで切り詰められるのか確かめたいと視察に訪れるそうだ。そんな夕張市の市長に5年前就任したのが鈴木直道氏35歳。東京都の職員を辞めてだ。ここで、私は驚きました。なぜに?私の目にはヒーローに映りました、ミーハーですみません。しかも、給料は手取で15万8千円、公務でも交通費は自腹。なぜに?疑問は解消されないまま番組は進む。今取り組んでいる課題が、1200世帯から260世帯に減った市営団地のスリム化。たとえ空き室だらけでも一人でも居住者がいれば維持費はかかる、年間17億円だ。なんとか一部に集約したい。人口流出につながるかもしれないが、それよりコストカットの道を選んだ。理解してもらえるよう地道に話し合いを続けていくしかないと市長は語る。

この他、中学三年生へのアンケート結果で、地元高校への進学希望者の割合が3割、以前は8割だった。市の将来に希望が持てないからだ。また、築40年の保育園の修繕費も必要。やらねばならない事は山ほどあるが、予算には限りがあり、捨てなければならないものもある。検討の結果、資格取得や進学を後押しするために夕張高校に予算をつけた。財源は、全国から集まったふるさと納税の寄付金だ。

はっ!そうだ、ふるさと納税!私は偽善者ではないつもりですが、何か協力出来ることはないかと思った時にこの方法はありかもしれませんね。今頃気付くか?すみません、ほんとに。そして、行政サービスに限りがあるということで、行政側は自分たちの地域を自分たちで守るという住民の意識改革を求め、動き出した地区があります。

 

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島根県雲南市
行政サービスを担い始めた地区、雲南市。12年前財政非常事態のため12町村が合併、2割職員減。市を30の住民組織に分けて各代表者を決め、水道メーター検針や福祉の見守りなどを住民交代で行っている。しかし、高齢化が進み担い手がいなくなり限界を迎えている。限界集落に詳しい大学教授に「人口に見合った生活圏にしていき、維持管理が難しい場所は切り捨て中心に集める、反発があるだろうが元気なうちに変えないと皆出て行く」とアドバイスを受け、住民代表が実際に現地を歩いてみると点在する住宅や田畑が荒地に囲まれている状態で愕然としたという。頭ではわかっていても現実を目にし、地域の縮小について本気で議論することを決めた。

 

各地でこのような住民組織の立上げが進んでおり、年間160万円の活動資金を与えられて生き残りへの引っ張り役を担うことになったある代表は“嵐の中に船を出すようなもの、先が見えない”と静かに微笑んでいた。国は、現在1600以上の住民組織を3000に増やしたいと考えている。消滅させるのかどうかも住民たちにも考えて欲しい、今ひとりひとりが向き合う時代に来ている、もう先送りに出来ない。

以上の流れで番組終了。

 

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正直に申しまして、大上段に構えて自分に提言出来ることなど全くありませんが、自分の生活圏に置き換えてみますと・・。現在私が住んでいる地区も田舎で(まだまだ限界集落ほどではない)消防団は地元の男性陣で組織されています。普段地元イベントにはほとんど参加していませんでしたが、今年初めてとんど祭りのお手伝いをした際、子供の頃学校の行事でこんな風景見たなぁーと懐かしくて予想外に楽しかったんですね。けれど、煮炊き部門を仕切る女性陣は50代の私でも若い部類に入るくらいご高齢で「あんたたちやり方を覚えといてよ、引き継いでもらわんといけんからね」と笑いながら話してらっしゃいまして、竹準備や火つけ部門の男性陣も同様な状況で、引き継ぐ若者が減っています。地元になかなか戻って来ないそうです。いつもニュースで見聞きしていてもどこか他人事のようでしたが、その時現実を見て実感しました。祭り自体、日本の田舎の原風景として残して欲しいなと。あっ、残してほしい、ではいけないですね、残したいという参加意識が大切ですね。

番組を観ていてそんな事を思い出しました。普段は忘れてるんですよね。

住民組織・・もし自分にそんな団体への参加を呼びかけられたら入るだろうか?私は地元の人間ではないので仲間には入れないでしょうけれど、もし・・。会社員時代なら、いえいえ忙しくてなどと逃げていたでしょうね、けれど今はとりあえず乗っかってみて考えようかな、暇ですし、人生で自分にとって何が楽しい(単なる快楽ではない)ことなのか薄々体感し始めてきたところですし、自分で役立つことがあるなら、な〜んてチラッと思ったりしている今日この頃でございます。まっ、口では何とでも言えますけどね。

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日々感謝です。