今日も、生涯の一日なり

自分軸で生きると決め早期退職した50代独女のつぶやき

《人生棚卸》会社員時代の迷走③

人生棚卸のお時間です。

自分を縛り続けていた会社員時代の迷走ぶりを勝手に綴っておきましょう。
会社員時代②の続きです。

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39歳〜52歳

一つの部署に9年となると異動対象となる。日商簿記2級合格しているし、会社全体が見渡せると思い経理部を希望していたが、編成部へ移った。役割は変わるが、業務部時代から付き合いが深かったので、新鮮味はなかったし落胆した。番組の視聴率分析や番組宣伝広報、番組イベント仕切りなど、報道制作部並みに忙しかった。番組制作が資料作成作業に替わっただけ。

この後、また制作部に異動。今度はディレクターではなく、プロデューサーという肩書きだ。また、落胆。違う世界を知りたいと切に願った。この頃になると、もう、悪評レッテルを貼られてはおらず(本人だけがそう思っている?)、真面目な部類に入れてもらっていたようだ。

相変わらず、転職計画は練っていたが、起業という気分にもなっていた。世間知らずとは何とも恐ろしい。アロマコーディネーターとかキャリアインストラクターとか資格取得に励んだ。しかし、信念もなく軽い気持ちでやっているので、はい、資格とりました、以上、で終わる。情けない。

この頃は、舞台にも立つことなく忘れていた。というより、仲間から忘れられていた。

仕事は一応誠実にこなしていたので、そろそろ年齢的に次のステップへということで、かねてからの希望が叶い、経理部に異動となった。といっても、42歳でゼロからスタートするのは厳しいなと感じた。管理職目指して励んでくれとのお達しだったが、ここで自分の我の強さや上手な立ち回りが不得手という弱点が再び露呈し始め、ステップアップはしないまま時は過ぎた。いくら真面目に取り組んでいても、いくらムードメーカーとして場を取り持つ役割に徹していても、人より抜きんでるためには、何かが必要なのだ。ヤル気?会社のために我を捨て切れること?上司の懐に飛び込む?それよりも何よりも、やはり、数字を扱う仕事は向いてなかった。簿記の勉強はしたものの実務は苦手。9年も下っ端仕事の経理実務を繰り返せば、いつも間にか、お金の流れが理解できるようになり、世間の経済ニュースの内容が、多少面白く感じる時もあったが、このまま伝票処理のおばさまで終わるのか、どうなんだろう、と悶々としていた。

何とか自分の生きづらさを解消したくて交流分析講座などに参加したりした。ここで知り合った仲間とは現在も年一回だが、忘年会で近況報告している。

そろそろまた限界か、と思っていたところ、47歳で初期の子宮頸がん宣告をうけた。ショックというより「やっぱり。でも、子宮かぁ、甲状腺ではないんだ。」と受け入れた。母も癌で他界しているし、若い頃から甲状腺の腫れに注意、と言われてきたからどこかは何かあるだろうと。何よりも、これまでの自分を押し殺した生き方はいつか破滅すると思い込んでいたので全て納得できたのだ。しかし、その後、まてよ、「独り者だし誰も困らないから、死ぬのは仕方ないか。でも、ずっとやりたかった事に手をつけないままでは死ねない!」と心が叫んでいた。

療養のため10ヶ月休職している間と職場復帰してからの5年間、ずーっと人生を見つめ直し続けた。自分と対峙した。独りで、ずっと。気が狂いそうになった。孤独と闘う中、ご無沙汰していた演劇仲間と出くわし、今度芝居やるから出ない?と誘ってくれ、是非とも!と即答していた。動きも鈍いし、声も出てない、滑舌も悪い、でお粗末だったが、舞台上で、集中して生きている感覚を20年ぶりに味わった。みっともなさの方が勝っていたが、自分に必要なのは、この演芸の空間に身を置く事なのだと再認識した。いや、プロになるとかそういう話ではない。観客はいなくても良いのだ。それをやっている空間・時間にいたいのだ。現実逃避?それでもいいではないか。この時心の中で何かが動いていた。

52歳。癌再発転移観察期間5年が終了。すでに住宅ローン完済。まだ見つめ直し
ても結論が出ぬまま、何から手をつけて良いのかわからなくなっていたところ、丁度、築17年の持家の水回りの修繕が必要だったこともあり、まず、住環境を整えることにした。結局、新築ほどの大型リフォームとなり、経費倍増となったため早期退職が一旦遠のいた。しかし、他人にどう思われようと自分が好きな個性的な空間が出来上がり、自信がついた。途中で妥協せず諦めずに建築士さんに願いを伝え続け、それを受け入れて貰え、熱を持って事にあたれば願いは実現出来ると。
そして、引越しに伴って、これまで失敗していた断捨離をしてみると、気持ちが変化した。最初は部屋も心もからっぽになり、徐々に本当に望むものが心の底から湧いてくるのだ。それからしばらくは、頭で考えず、心を放牧させみた。好みの空間で、演芸や歌うたい、物書き、・・好きな事だけに没頭する日々。贅沢な品物や海外旅行はいらない。持っているお金の範囲内で生活するようにすればいい。生涯ひとりでいい。足るを知る。エトセトラ。

この考え方からスタートさせると、後は簡単に思考は進んだ。
55歳で早期退職するぞ!決定!

④に続く・・

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‘資格’・‘早期退職を決めるときにしたこと’・‘病気’・‘リフォーム’などの詳細はそれぞれ別記事にします。

またまた、まとまりなく長くなってごめんなさい。
自分の心の整理のために綴ったものなので退屈だったことでしょう。
最後までお読み下さった方、有難うございました。