今日も、生涯の一日なり

自分軸で生きると決め早期退職した50代独女のつぶやき

倉本聰・舞台「走る」を観て。私は走ることをやめたんだよな・・・。

こんにちわ、SUMIKICHIです。

昨日は、倉本聰さん作の舞台「走る」を観に出かけました。観劇の前に心落ち着けるため(なんで?)遠くにある会場までの途中にあるお寺に立ち寄りました。

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この時期の平日だからでしょうね、一人でございました。時期的な寒さとは違う、静粛なひんやり感がございました。30分程度の滞在でしたが、少し心清らかになりました、かな。

 

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そして、舞台「走る」へ。

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一糸乱れぬ走る足音。時間をかけてアスリート並みに鍛え上げた肉体の集団がただ走る。走りながらリズムに合わせた台詞が吐かれる。この役者さんたちは、きっと、演出のためなら裸でも舞台に立つんだろうなと思わせるほどの熱を感じました。

事前にNHK番組で倉本さんの特集を観ていましたので、それぞれの役者さんの背景や舞台になるまでの過程が重なってみえて時間というものの大きさもひしひしと感じておりました。そして、ひとりひとりそんなに長くはないけれど、個性が出るように持ち場を与えられ、今出来ることを果たしていらっしゃいました。 

sumikichi52.hatenablog.com 


大切なのはどっち? 石油?それとも水? 車?それとも足? (うろ覚え)

 

私は誰も信じていない
これまでひとりで生きてきた
今誰かと話したい
自分の敵は自分の中にいた!(これもうろ覚え)

 

肉体の動き、若い役者たちの短い台詞、音楽、照明、それらすべて必要最低限のそぎ落とした演出がシンプルな感動を引き出していたような気がします。やっぱり圧巻は、個人的には最後のシーンだと思います。最後の一人がゴールした瞬間、全員舞台の中央に集まってストップ、と同時に照明がおちる、じーっと見る時間を与えない。うーん・・水面に油を一滴落としたときに、さぁーっと円を描いて広がる瞬間みたいな・・広がりきらないうち、いえ、マックスになるコンマ数秒前に照明おちるってタイミングかな。なぜこのシーンだけに熱がこもってるんでしょうね、ヘンなの。以前観た舞台もそんな感じだったと記憶してます。

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それと・・
一緒に走っていたカップルで、男性が遅れ気味になり女性に「先に行ってくれ、君は自分のペースを押し殺してまで僕に合わせる必要はない」と気にせず先に行けと言うと、嫌だと抵抗し一緒に走り続ける。すると、「君は男心がまるっきりわかってない、男は同情されるのが一番傷つくんだ」と叫ぶ。これについては、男女関係だけではなく、人間関係すべてにおいて言えることなのではないでしょうか。私も同情はつらいです。ですから、相手に対しても同情はしないようにしていますが、この同情の基準も人さまざま。具体的には、上から目線の「かわいそう」発言は控えています。ちよっと心に残りましたね。

人は何の為に走るのか。
何に向かって走るのか。

結局、誰かに教えてもらう答えはなく、自分で見つけなきゃなと思いました。ん?待て、待て。私は走ることを、競争世界で走ることをやめたのでございました。とまってしまうともう走れません。誰かと、集団で、走る気はありません。ひとり、歩くことを決めたのでした。答えはみつからなくていいです。

そうそう、黒スーツ姿のサラリーマン役として大勢のエキストラが出演されておりました。公演場所で募集したんでしょうね、そういえば、ロビーにそんな方達のかたまりがありましたね。面白い試みですね。

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倉本さんのお言葉“この芝居が皆様の心に、夢と涙と明日へのエネルギーを喚起してくれれば、うれしい”とパンフレットにございました。私は歩きますが、しかと充電させて頂きました!

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日々感謝です。

Eテレ「ミュージック・ポートレイト 松本隆×斉藤由貴 第2夜」を観て。感動させようとは思わず・・。

こんにちわ、SUMIKICHIです。

対談者によってごくごくたまに録画視聴しているEテレ「ミュージック・ポートレイト」。今回は、作詞家・松本隆さんと女優・斉藤由貴さん編第二夜。

現在放送中のNHKドラマ「お母さん、娘をやめていいですか?」の番宣をみると、母親役の斉藤さんが涙を浮かべながら「私を殺して」と迫ってらっしゃり、またまたひやっとしております。

前回は、私の青春時代ドンピシャの曲の作詞をされた松本さんにスポットをあてましたが、今回は斉藤さんの曲も備忘録しときましょ。

 

斉藤由貴さん。
多忙なアイドル時代、自分が削られている感覚、自分が思ってもいないことを言ってしまうかもしれないという不安を抱えるようになる。内気だった斉藤さんをマドンナの曲が解放してくれた。5曲目「MATERIAL GIRL」MADONNA

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「はっきりした表現のものを聴くと気持ちが良かった」
本音で生きる解放的な女性が歌う歌詞とマドンナのカッコ良さ。この歌を支えに自分を削っていく日々と闘っていく。

そして、苦しみながらも懸命に前に進んできた斉藤さんは、デビューから10年、28歳のときに大きな決断をする。出会って10日でひとつ年上の男性と結婚。仕事から離れ、半年間夫とともにアメリカで生活。
「なんか自由だなー、なにもないって楽だなー、仕事してない自分は考えられないって思ってたけど、そうじゃないんだ、ここでなきゃいけないって思う必要ないんだ」と感じる幸せな日々を過ごす。そんなとき夫がプレゼントしてくれた曲が心に響いた。6曲目「NOW AND FOREVER」RICHARD MARX。

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月並みなラブソング。「それまでわりと斜にかまえて、物事を小難しくしてしまうところがあったけど、普通に感動して、好きになって、そういう曲を大切にして、励まされて、みんなそういう風にしていくんだなーとこの曲を聴くといつも思う」

30代を迎え、演技派女優として勝負していく時代へ。表現の幅を広げたいと、ことばの表現、詩集やエッセイを執筆。すると、その表現力が認められ大きなチャンスが。大地真央さんが出演するミュージカル「ローマの休日」の作詞を担当。詞すべてをひとりの女優が任された。7曲目ミュージカル「ローマの休日」から「虹」山口祐一郎

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想いを込めて詞を紡いだ。「目の前で平面だったものが立体的に立ち上がってくる感じが、シンプルに感動した、歌って貰えてるーって」と微笑む。

言葉の表現に挑戦したことで、女優としての表現力を深めていく。たゆまぬ努力と挑戦が実り、デビュー30年を超えて再び注目が集まる女優に成長。去年流れた携帯CMで変わらぬ美貌で話題になり、大河ドラマ真田丸」にも出演。ハッタリと名調子で豊臣家をだます阿茶局役。8曲目は「真田丸 メインテーマ」服部隆之女優・斉藤由貴さんの今の到達点。

女優として歳を取ることについて斉藤さんは「女優だから外見も大事だけど、歳をとりながらおもしろいことをやれるって良いことだなー、幸せだなー、シンプルに打ち込める仕事を持ってるって、忘れがちだけど、どれほど素敵なことなんだろうってこの頃とくに思うし、かみしめてる」と話す。

 

去年、ラジオ番組で全盲の女子小学生シンガーと出会う。少女のまっすぐな歌声が初心に立ち返らせる感動をくれた。9曲目「IMAGINE」わたなべちひろ。

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「圧倒的な力になぐられたような感動。嘘や虚構を生業としている女優だけど、この子は何一つ嘘がなくて、感動させようとすら思ってない感じがした。こんなにも自分の気持ちが震えたのは久しぶり。表現ってこういうことなんだなーって」

 

人生最後に聴きたい曲は?

10曲目「ベルガマスク組曲」から「月の光」ドビュッシー
「クラシックの美しい曲。子供の頃から好きだった。そのことを誰にも言ったことが無いのに、ある日、娘が「クラシックの中でこれが一番好き」って弾いていて、血じゃないけど、ハッと思って・・だから最後はこれかな、静かに死ねそう、ふふっ」

 

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松本隆さん。
30代、ヒットメーカーとして不動の地位を築く。仕事は日々舞い込み多忙はキープ。毎日締切に終われ、一晩で6曲を仕上げることも。栄光の陰で松本さんは疲弊していく。そして、1位をとって当たり前という周囲からのプレッシャーが松本さんを襲う。いつか売れなくなるのでは、やめたい、やめたい・・。トップの座から滑り落ちる日がくる、その不安は次第に現実のものとなっていく。

時代は昭和から平成へ。歌謡曲番組が次々と終了し時代の変遷期を迎える。バンドやシンガーソングライターなど自ら曲を作るアーティストが台頭。職業作詞家の活躍の場が減少。そして、1990年頃からまさかの不遇時代へ。そのとき選んだ道が、いちど思いきって表舞台から身を引き自分を見つめ直すこと。

「自分に足りないものはなにか、7年間、流行とは距離を置き、能やバレエを観たり」と、古典を学ぶ研鑽の日々を過ごした。苦しかったこの時期、ある曲と出会う。6曲目 歌曲集「冬の旅」から「つじ音楽師」シューベルト

絶望の淵にいた若者が道端で出会ったのは、手まわしオルガンを弾く老人の音楽家。誰からも注目を浴びなくても淡々と演奏を続ける姿に救われる物語。この年老いた音楽家の姿に松本さんも救われる。不遇の日々でも出来ることを続けるんだ!と松本さんは共感し、この曲に日本語詞をつけた。

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自分ができることをただひたすら・・多くのジャンルの音楽を吸収し、いつか訪れる春を待った。

 

そして、7年後ものブランクのあと大きなオファーが舞い込む。当時すでにアイドルだったKinKi KidsのCDデビューの歌詞依頼。その曲に課せられたハードルは高かった。ジャニ―さんからミリオンヒットをと。「まだ売れるのかな、松本隆の賞味期限って切れてんじゃないのかなって不安はあった」と話す。

二人が放つ輝き、そして危うさをどう表現するのか、答えはなかなか出なかった。なかなかOKが出ず、何度も書き直していたとき、たまたま居間のTVで二人を観た瞬間、「あっ、硝子の少年だ!と思った。そのままタイトルになった、そしたらバアーっと詞が出てきた」と松本さんは言う。7曲目「硝子の少年」KinKi Kids

 

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苦労して作った曲は、二人そのものの世界観を作り上げるものとなる。青春の情景をせつない比喩と映像的な描写で描く、松本青春詩人としての真骨頂がそこにあった。結局、200万枚位売れ「ルビーの指環」を超えた。去年の紅白でも歌われ、松本さんが勝負をかけた曲が今も時代を超え愛される名曲に。

作詞家として走り続けてきた松本さん。しかし、2013年に盟友。大瀧泳一さんが亡くなり大きなショックをうける。これをきっかけに松本さんは「残された時間で自分は何をすべきなのか?」を考え、作詞家活動45周年はっぴいえんどライブを決行。自らの原点に立ち返った大切な時間。ドラムをたたくのは40年ぶり。あらたに作詞もした。8曲目「夏なんです」はっぴいえんど

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「やりたいことは、すぐやっておかないと。人生有限だから」

 

今挑んでいるのは、伝統芸能との融合。和楽器の若手演奏者とともに音楽劇を手掛けている。9曲目「幸魂奇魂(さきみたまくしみたま)」から「天の岩屋戸(あめのいわやと)」藤舎貴生。

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「常に新しいもの、カッコイイものを作って来たけど、自分に一番足らないものは古典かなと。和楽器はとてもいい楽器で、古典の中に閉じ込めておくのはもったいなくて、昔日本語ロックをてがけてひとつのジャンルになったみたいに、別の新しいジャンルが古典の中にできればいいなと」

「僕らは本当の感動をいつも引っ張りださないといけない。リアルでいたい。自分が楽しんで、楽しんで、楽しんで作れるものをいつも探してる」と松本さんは語る。

人生最後に聴きたい曲は?

10曲目「鳥の歌」クミコ。スペインの曲、松本さんが詞をつけた。

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「彼女がチェルノブイリでロシア人を前に歌ったとき、言葉も通じないのにその人たちが泣いちゃって。そういうカタチで、和と洋を結びつけていくのが、これから死ぬまでの僕の仕事かなぁーって」

 

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毎回、私の知らない世界、ジャンルを知ることができて嬉しく思います。そういえば、マドンナの曲に驚いたことや月並みだけど洋楽のラブソングの良さを思い出します。「つじ音楽師」なんて、そんな曲もあったんですねと勉強になり、また寄り添ってしまったり。久しぶりにクミコさんの姿、歌声を聴いて、目指すべきはここなのかなぁ(プロになるって話ではないです)とつらつら思ったり。感動を与えようとは思っていなくて、ただ歌うことで今を生きるといった感じの小学生シンガー。KinKi Kidsの「硝子の少年」は、ほぼ歌詞を見なくても歌えるかも。アイドル曲にもこんな物語性のあるものがと印象に残ってますし、彼らにハマってると思います。嵐の曲ではないなと。

自分の中にどれだけ引き出しがあるか、物事を時間をかけて自分の頭で考えてきたか、失敗を繰り返し挑戦してきたか・・長い年月をどう過ごしてきたかが人生後半に具体的に現れてくるんでしょうね。ん?音楽とは関係ない?やれやれ。
日々感謝です。

 

 

 

「NHKスペシャル 又吉直樹 第二作への苦闘」を観て。もう読んでしまった感じ。

こんにちわ、SUMIKICHIです。

先日放送された「NHKスペシャル」で又吉直樹さんの第二作の執筆に半年間密着しておりましたので、興味深かったところをざっくり備忘録しときましょ。

又吉さんの執筆場所は、東京都内にある、築30年の風呂なしアパート、6畳一間、家賃4万円。この部屋を選んだのは、食うにも困った時代を自分に忘れさせないため。

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今回書こうとしているのは恋愛小説。
主人公は売れない劇作家。その苦悩を全身で受け止める恋人。二人の関係が様々な出来事を経て変化していく物語。実は、この作品は「火花」より先に書き始めていたが、60枚分を書いたところで書き進められなくなった。そんなとき、別の小説の依頼が持ち込まれた。一気に書けた。それが「火花」となった。恋愛小説はそのまま寝かせた。

 「こっちは、もしかしたらもっと時間かけて書くもんやな、という気がしたん
  ですね。」

勝負の第二作として続きを書くことに決めた。

 

9月。
本格的に執筆開始。寝る暇もないほど忙しい日々だが、久しぶりに4日間のまとまった休暇がとれ札幌へ。20歳のとき2ヶ月間小樽の劇場で住込みの仕事をした経験あり、よく札幌に行っていた。

 「その頃は精神的にしんどい時やって、わりと敏感になりやすい場所。当時の
  心境に近づけるかなって」

主人公の内面に、自らの下積時代の心情を投影しようとしていた。自分の才能を信じるものの、誰にも認められない挫折感や焦燥感など、あの頃が蘇ってくる。だからここを執筆場所と決めた。

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 「今書こうとしている主人公は、自分の創作が一番優れているとか他の人を
  認めないとか、みんなにバカにされる対象なんですよね。わりと僕もそう
  なんで・・」

現実にいたら近寄りたくない人物にいかに共感してもらうか作家の力量が試される。

 

主人公の恋人は、明るくまっすぐな女性。評価されず孤独な中に沈み込む劇作家が彼女と出会い、物語が始まる。

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一日10枚以上は書けているが、十分な手ごたえをつかめずにいた。「火花」のときは、登場人物が書き手を離れ、ひとりでに動き出したという。今回はまだその瞬間が訪れていない。
 「どうしても書けない部分が自分の中であるから、耳すませて、登場人物や
  語り手に僕が一緒にならないといけない」

 

今回又吉さんに執筆依頼したのは新潮社。太宰治芥川龍之介も寄稿していた文芸誌の編集長、矢野さんは又吉さんのことを「彼には才能はある。その才能にふさわしい二作目ができるか・・・途中までの原稿を読んで“排水溝”が飛び込んできた。なにげないところだけど、それを見ている主人公の心のありようそのものが伝わってきて」と言う。

     どこでもないような場所で、
     乾ききった排水溝を見ていた。
     誰かの笑い声が
     いくつも通り過ぎ
     せみの声が無秩序に重なったり
     突然消えたりもしていた。

 

10月。
100枚まで書いたが進まない。覚悟していたが、仕事が途切れなくあり執筆の時間が取れない。執筆場所に入っても、現実を離れ物語の世界に入り込むのは時間がかかる、なかなか切り替わらない。

又吉さんは、子供の頃から自分はへんな人間だと思っていた。内向的なくせに周りの期待にこたえようと道化を演じたり、喧嘩をかって出たり。なぜそんなことをしてしまうのか自分でもわからず、葛藤に苦しんでいた。そんな又吉さんを救ってくれたのが、太宰や芥川の小説だった。自分と同じ苦しみを持つ人がいることを知った。文学は頭のいい人たちだけのためにあるのではない。そして「火花」を書いた。たしかに本を読まない若者も手に取ってくれたが、“むずかしい”という人が多かったことにがっかりした。

 「じゃあ次はもっとわかりやすくしようと思うんですよ。自分が面白いと思う
  ものを残したままわかりやすく書きたいなって。わからん奴はええわって
  僕はならないんですけど」


文学性と大衆性を両立させられるのは‘恋愛小説’かも知れないと考えたが、登場人物は生き生きと動き出さない。

執筆の壁にぶつかると、上京4年目にひとり暮らしをしていた木造アパートのある場所に来る。風景を見て自分にぶつけて、反応したものを頼りに進んで行けるから。
「昔から金ないくせにこだわりが強い。机とか買って」
思いきって3万円のソファーを買い、そこに寝そべると安らいだ。先の見えない生活でのささやかな幸せ。又吉さんはソファーのの記憶を二人の幸せの象徴として小説の中においた。

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 「しんどいときもあったでしょうし、楽しいときもあって、振り返ると自分の
  人生がいとおしく感じますね」

 

10月下旬。
又吉さんの中で恋人たちの物語が動き出した。300枚まで書き進め第一稿まで仕上げた。しかし、矢野編集長は「恋愛に比重がかかりすぎ、劇作家の内面をもっと掘り下げるべき、今度の又吉さんの書いた本の読者は100年後なのかもしれない、だからどれだ売れるかよりも、どれだけその場所で小説を深くできるかを考えて仕事してる」と書き直しを求めた。

自分では手ごたえあった原稿だった。又吉さんの掲げた目標は‘わかりやすさ’だから恋愛小説を選んだのに、矢野編集長のいう劇作家の苦悩を掘り下げることが正しい方向なのか迷っていた。しかし、編集長の壁を超えないと掲載はない。

 

12月下旬。
書き直しにとりかかる。苦悩を描けば恋愛にも奥行きが出るかもと考え直した。主人公に背負わせる苦悩を自分の心の中から探す。

 「登場人物のつらいやろうなぁーと思うことを探すのは、書く方にもけっこう
  精神的に削られる面があるんでね。意識の奥底におりていき、自分自身も
  気づいていない、認めたくない嫉妬、悪意を見つけ出す。自分で自分のことを
  変、とか変わっているって言うのは30代くらいになってきたら恥ずかしく
  なってくるじゃないてせすか。だからみんな普通のふりするじゃないですか。
  でも、人前で出したら気持ち悪がられたり、非道徳的なものとか、倫理が欠落
  してるものとか、ほんまに思ってる部分を言い始めたら地獄じゃないですか。
  でも、文学とかはそれを取っ払えて、それが当たり前やから、だから地獄の
  ような部分を表現する場所がないと」

劇作家の主人公がライバルの活躍を耳にし、独白する場面。

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矢野編集長は「推敲力に興奮した。物凄い腕力だなと。この登場人物の‘屈託’、人間の感情の複雑な部分ですが、又吉さんという人が、人間の屈託に呪われた作家、とりつかれた作家、共感しにくい人間って何か変なわけじゃないですが、心がある種いびつなのかもしれないし、そのいびつさを自分自身も抱えているかのような気にさせられる。人間の愚かさをどう書くかというのは簡単なことじゃない」と語る。

 

1月下旬。
36年前に芥川賞受賞した作家・古井由吉(79歳)さんと会う。又吉さんが密かに師匠と仰ぐ作家で、小説を書いてみたらとすすめた人。「小説の面白さは破綻の面白さ。途中で破綻したのをなんとかつぶれないように乗り切った、そこで火事場の馬鹿力みたいなのが出てくると読む方に感動与える・・又吉さんだから書けるものがある」と又吉さんを励ます。

 

2月上旬。
古井さんの言葉を支えにゲラの推敲に取り組む。

 「どんな生活をしている人にもほんまに必要なもの、真理みたいな核の部分が
  あるので、それをちょっとでも書けるといいかな。なぜこんな人間が存在
  しているのかということを暴力的に書くんじゃなくて存在しててええやん、
  じゃないですけど、みんなにちゃんと意味あんねんで、そういうことくらい
  しか書こうとならない」

かつて葛藤を抱えていた又吉さんがる太宰や芥川に救われたように、ひょっとしたら自分の作品も誰かを救えるかもしれない。辿り着いた言葉がある。
「本当によく生きて来られたね」だれにも伝わる平易なことば。

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矢野編集長も、そのことばがキーワードだと感じた。「恋愛小説の恋愛のレイヤー(層)のもっと下にある運命のレイヤーっていうのかな、掘ってるうちにそこに辿り着いちゃった、小説の中ではある期間しか書かれていないけど、最後のページを閉じた後も、主人公たちの人生が何十年と続く感触を感じるんじゃないかな」と語る。

掲載決定、タイトルは「劇場」。

 

2月下旬。
300枚完成、半年間の苦闘が終わった。

 「職業作家として書き続けられるかどうかまだ自信はない。けど、自分にしか
  書けないものがあるということは自信がある。書き続けなければならないと
  いうのはあるけど、小説家として生まれてきたわけでもないので、自分が
  できるとかやれるとかいうふうには思わない。ただ書くだけやし、やるだけ」

第三作のテーマはまだ決まっていない。

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毎度のことですが、だらだらと長くなりました。まるで又吉劇場ショート版のようでございます。途中、又吉さんが意識下に潜ってまだ語れない部分や口に出せば地獄のような悪について語るシーンでは、一瞬自分も試みてしまいそうになりましたが、私、凡人ですので引き返せました。極論ですが、もし万が一私が小説を書く時(ありえないけど)は、死にたくなって遺書がわりとしてのことでしょう。えっ?それって、太宰?

それにしても又吉さんは幸せ者だと思います。大人の事情もあるのでしょうがこんなに注目されているのですから。そして、苦闘までもがボケのような気がします。私は又吉さんファンでもアンチでもないのですが、番組でのリアクションなどを拝見していると、たまーに、相手のはないことを色々自分の中で瞬時に吟味してひとこと発していらっしゃるけれど、心の奥底になにか虚無とか刹那とか・・浮遊感とか・・上手く言えなくてすみません、異質なものを感じます。平たく申しますと、「嘘っぽいやん・・と今思ってる自分はなんやろ」ってことでしょうか。ん?それは私か。

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日々感謝です。

Eテレ「オイコノミア〜祝受賞!文学ノ経済学〜」(再放送)を観て。なに立っとんねん!

最近よく観ているEテレ「オイコノミア」。先日、テーマ“祝受賞!文学ノ経済学”(平成27年10月OA)が再放送されてまして、今さらね、とは思いましたが、ちょっぴり面白かったので個人用に備忘録しときましょ。

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又吉さんが芥川賞を受賞したことをうけて、今回は経済学の視点から文学に迫っています。ゲストは、作家・西加奈子さん。イラン・テヘラン生まれ、大阪育ち、2004年に「あおい」でデビュー、友人の又吉さんに触発されて書いたという「サラバ!」で第152回直木賞受賞。ちなみに又吉さんは、これを読んで「火花」を書こうと思ったとのこと。

この日の収録場所は、築地の割烹「新喜楽」寿の間。戦前より芥川賞直木賞の選考会場として利用され、昭和30年以降は全ての受賞作はこの場で決定。部屋に飾ってある欄間を触って、二人とも「木やな」と見たままの平凡な感想を言う。

さて、本題に。又吉さんの「火花」とは

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経済学者の大竹先生は、経済学の視点からこの本の書評を書いた。

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「火花」には経済学のメッセージが見事に文章化されている。

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「又吉さんは『オイコノミア』で経済学を3年半学んだので、それが生かされている』と先生が言うと、「先生は僕をどうしても経済学芸人にしたがっている』とつっこむ又吉さん。

西さんは「火花」を読んで、作家としてではなく読者として感動したと言う。‘アホで、優しくて、強くて、美しい’その感じが又吉さんそのものやなと、「火花」を書いたことが大きなボケやと思う。傑作書けんのかい!?芥川賞取るんかーい!?全身芸人やと
思う。授賞式見て、感動して涙するけど、泣きながら笑ってしまうんですよ、なに立っとんねん!って。

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ところで、「サラバ!」について。

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大竹先生もお読みになったようで、その中で又吉さんを彷彿させる登場人物がいるとご指摘。

 【高校時代の友人 須玖】
   須玖はサッカーがうまいし、背は低くてもハンサムだ。

正解、又吉さんだと。又吉さんは、「僕ですか、と思ったけど、僕じゃない人も俺みたいやなと思ってる人多いとはず」と答える。

 

「サラバ!」にも経済学のメッセージと共通しているところがある。それは“多様性”。

   大切なのは、人が、ひとりひとり違うことを認めることだ。
   信じるものは違うが、違うからこそ、協力しなければいけない。
   大切なのは、違う人間が、違うことを認めて、そして、繋がることだ。
   宗教なんて関係ないんだ。

  

経済学というのは・・
得意なものに特化(モノを作ったり、サービスしたり)、それを人と交換する(市場経済)、そうすることでお互い幸せになれる、というのが大きな考え方。

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多様な人が、それぞれ作った得意なものを交換しあって、よりよくなるのが大切。みな同じだったら得意なものが一緒で、交換しても意味ない。多様性があるからこそ市場経済を通じて私たちは豊かになる、それと同じメッセージだと勝手に解釈したと先生は言う。

 

そもそも、西さんはどうして小説を書くの?
いろんなアルバイトをしていたが、20代前半で情報誌のライターをしたとき・・例えば今日(収録)でいえば、「新喜楽」のお店紹介なら歴史とかを書かないといけないけど、そんなことには興味なくて、又吉さんが欄間を触ってただ「木やな」とひとことつぶやいたことを書きたくて、でも情報誌では意味なくて、小説だったらそれを書けるんだ、と思って書き始めた。

情報としてニュースでは流さなくてもいいことだけど、一番おもろいのはそっち(欄間の話)、それを知りたいと思う人もおるかも。それが小説家の役目。ニュースからこぼれ落ちることを書く。そして、気づかないことを、誰にでもあるんやと気づかせると。

 

経済学も実は平均的な人の行動を描写する。価格が高いと人はモノを買わないとか。しかし、人間の本質を出すときには、もっと極端な例を作り出して描写したりする。云われてみればそうだけど、気づいてなかったというところを解明していくことが経済学でもある。小説と経済学は似ていると話す。

 

ここで西さんから質問。予想だにしなかったこと、例えば“ギリシャ、めちゃ景気良くなった”みたいなことが経済学でもあるの?と。

先生は、それはあるがそうなったらまた課題ができた、解明しなければ、と答える。又吉さんが、例として、怪獣が現れて、実は優しくて、ここに風が集まるのでこうすればこうでと雇用を生み出し始めたら・・我々作家は笑うけど、経済学者の先生は、分析始める、みたいなことですよね、とおもろいことを言う。

 

さて、経済学的!賞の意味はなんでしょう?
受賞したらその作品を読んでみよう!となる。

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又吉さん自身、今は“シグナル”になっている。本の帯に‘又吉、推薦!’みたいな。又吉さんが最初に書いた帯のコメントは西さんの小説だった。又吉さんが作家として認知されていない時期だったので‘シグナル’にはならないけど、又吉さんの大きな自信になったそう。

西さんは、「小説じゃなくて、エッセイを読んだときに、ヤバーっと思ってて、この人絶対スゴイことになるから(芥川賞受賞は予想外)、きっといろんな人の最初の帯を書く人になるから、最初のお言葉を欲しいと思ってお願いした」と話す。これぞ、まさしく先見の明!

もうひとつ賞の効果として寿命の話があったが割愛。

 

最後に作家・遠藤周作さんのお言葉を。

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ざっと以上のような内容でございました。相変わらず、経済学視点から紐解く様々なコトに、つっこみどころ満載ですが興味深く拝見しております。今更古い再放送の内容をとも思いましたが、よく考えますと、昨日からNHK地上波でスタートしたドラマ「火花」に合わせてなのですよね。ついでに、二作目執筆で苦悩する又吉さんの姿を追ったNスペ番組も放送されましたね。後日別記事に備忘録しときましょ。個人的には、西さんのお話が笑えました。

日々感謝です。

昨日は、女子会尾道ランチしてみました。今どきレモン見るとこうなるよね。

こんにちわ、SUMIKICHIです。

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昨日、女子会ランチ〜尾道ツアー〜を開催いたしました。退職前に仕事で知り合った女子二人(同い年&30歳)と年に数回女子会を開いており、たまにはドライブを兼ねて少し遠出してみようということになり、高速道路にのって一時間半で到着。お天気に恵まれウキウキ。

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前日にランチ本来の目的のお店は、なんと、土曜日休業ということがわかり、急遽ネット検索で評判の良かったお店を予約してくれたのが、道路沿いの商店街寿司屋“みち草”。

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しゃべくり芸人顔負けの大将が作る料理は、ネタが新鮮でとても美味でした。

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レモン・・揚げ物がテーブルに乗ったとき、レモンを見て、我々三人は同時に一瞬固まり、「カルテット(ドラマ)、観よる?」「観よる、観よる」「あれ、どういう意味なんかねーと思ったんよ」「あっ、あれ旦那さんが出る回でわかねよ」「そうなんじゃ、まだ観てないんよね」「じゃあ、今は黙っとくね」「で、かける?」「かけよ、かけよ」みたいな会話をいたしました。おそるべし、カルテット!女子会では、ほぼどこかのシーンの台詞が話題になりますね。

 

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f:id:sumikichi52:20170226082214j:plain ←至る所に有名人の足型が

 

食事を終えて大満足の我々は、ぶらっと歩きますかということで本通りへ。10年ぶりの尾道で、降りてるシャッターの数がまだまだ多いのですが、おしゃれなお店がぽつぽつあり、楽しかったですね。

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f:id:sumikichi52:20170226082220j:plain ←銭湯を改装したお店

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↓気になった“準備中”のお店  何だろう

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そして、せっかくの良いお天気ですので、景色を撮りたい私は、千光寺へ行きたいと我儘を。体力無いのでロープ―ウェー。時間のあるときに歩いて散策しましょ。

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気持ちの良い眺めでございました。名残惜しいのですが、ささっと写真を撮り次の目的地、尾道ハーバーへ。千光寺周辺は時間のあるときに歩いて散策しましょ。

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                  ↑このセットはこの街共通みたい

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↓倉庫を改装したお店 おしゃれでした

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f:id:sumikichi52:20170226082254j:plain ←二人がたんまりパンを購入 後にこれが・・

f:id:sumikichi52:20170226082247j:plain ←日の明るいときの至福のひととき、らしい

 

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あっという間の尾道ランチでございました。

 

実は、二人がたんまり買い込んでいましたパンは、私が車を出し運転したことへの感謝の気持ちということでサプライズプレゼントだったのでございます。ひぇーっ、感激!しかもこんなにたくさん!早々に明太子パンが私のお腹の中へ。

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ちなみに、私は自分用に買ったのが・・尾道でコレ?

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管理職が替わり仕事の流れも変化、異動で事務内勤から営業へ、あと一ヶ月で失業手当が切れ職探しをどうする、などなど三者三様の私達。考え方も少しずつ変わっていくこともありますが、まったりと美味しいものを食べて飲んで、くだらないことで大笑いし合いましょうね、と言う気持ちは変わりませんね。

「ちょっぴり働いてないことへの後ろめたさはあるんよね」
「いいんよーっ。今まで十分働いてきたんじゃん、人生一度きり、
 誰に恥じることなんてないんよ」
「今現役で毎日頑張ってる人にそう言ってもらえると気持ちが軽くなるわー」

これを馴れ合い、社交辞令ととるか、癒しととるか、それは私の課題です。って今どきは言うのかな?

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日々感謝です。

 

 

 

 

 

図書館で借りた書籍記録⑫〜知らなかった、絵封筒とやら〜

こんにちわ、SUMIKICHIです。

私の記録用。今回は、この7冊。何の脈絡もないジャンル。

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f:id:sumikichi52:20170224090720j:plain ←こんなものがあったんだ!?

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切手をこんな風に自由にして良いのですね、へぇーっ。

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f:id:sumikichi52:20170224090716j:plain ←小学生対象の本たち

f:id:sumikichi52:20170224090717j:plain ←また見てみるだけ

f:id:sumikichi52:20170224090719j:plain ←群ようこさん、だから

f:id:sumikichi52:20170224090718j:plain ←また見てみるだけ

やっぱり今は、アート系、詩作系を集めてしまうようです。眺めてるだけで癒されるから。

ちなみに、村上春樹さんの新刊本「騎士団長殺し」が昨日発売されたんですよね。会社員時代でしたら即買いしていましたが、現在無職の身ですので、少しブームが過ぎた頃に図書館でお借りしようかと・・・予約待ちのため数年かかるんでしょうね。ハルキニストではなく、巷の論争を遠巻きに眺める凡人ですが、ある時期「1Q84」に助けられたことがあるのでどうしても気になります。

そうそう、以前、図書館で村上春樹さんについての本をお借りしたことがあり、その時、賛否両論まっぷたつに分かれる稀有な作家だと知りました。いやはや。

  

sumikichi52.hatenablog.com

 

日々感謝です。

 

昨日も詰め込み過ぎの一日。ありのままでいい・・癒されました。

こんにちわ、SUMIKICHIです。

昨日もまた用事を詰め込み過ぎた日でございました。出たついでに・・なんですよね、時間がたんまりありますのに。

午後から、まずハローワークへ最後の求職活動に行きまして、30分程度パソコンで求職一覧をしっかりチェック。

次に図書館に立ち寄り、借本を返却したあと、その日の気分で新たに7冊借本(別記事掲載)。

        

そして、この日のメインのひとつ、Vocal lessonへ。
今月あたまに開催された発表会のときの写真が貼られており、みなさんのとっても素敵な一瞬が切り取られていました。

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下からのあおりのアングルが多く、本当に生き生きとした表情です。愛にあふれた教室でございます。で、開口一番での先生とのやりとり・・

先生「元気ですか?」
私 「(ドキっ)えっ、はいっ!・・元気なさそうに見えますか?」
  「うん・・なんとなーく」
  「(鋭いな)・・もしかしたら、そうですねぇ(言い訳を考えるときみたいに)・・
   レッスン用の選曲で小さな悩みが あるからですかねぇ・・」
  「あっ、そういうこと?・・なら良かった」

私から何のオーラが出てるんでしょう・・と一瞬、不思議に思いましたが、すぐ思い当たりました。正直、ここのところ、演劇関係でモヤっとすることが重なり、全般的に気分が停滞気味だなーって自分でも感じておりましたので、その影響で暗い表情になってたのかなと。うわっ、先生、鋭いなぁ、さすが多くの人たちを見てこられただけおありです。しかし、演劇が・・とは言えず、とっさに曲の話を出してしまいました。もちろん、歌うコト、レッスンのコト、についても同時に考えていましたので、嘘ではないのです。

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今回のレッスン曲は、これまで歌ったことのないスーパーフライの曲から探して、最初に「愛を込めて花束を」に決めて自分で練習してましたが、どうも自分には合わないなぁ、うるさいだけだなぁと思い、歌いやすそうな(上手くという意味ではありません、誤解なきよう)「ダンシング オン ザ ファイヤー」に替えたのです。ここで、ん?歌いやすい曲を選んでレッスンになるの?と考え始め、またモヤっ。そんなこんなを先生にお話しし、実際「ダンシング〜」を聴いて頂いたあと、「愛を込めて〜」も一応聴いて頂きました。

すると、(お世辞もあると思いますが)「ダンシング〜」はたしかに自分が歌いやすい感じだね、で、「愛を込めて〜」は、いい、練習ありよ、スーパーフライのサビが地声で出せるのは生かさないと(決して上手いわけじゃない)、人に聴いてもらったら実は合ってるってことあるので、自分でダメと決めつけないで色々挑戦しましょ、そして広げていきましょ、と言って下さり驚きでした。この人こんなに叫んで死んじゃうじゃないの?って感じでいいんですか?と念押しすると、この曲はそれでいいと思うよ、と。洋楽もやってみようよ、とも。

なんだか、自分でいいんだ、ありのままでいいんだ、と思えた瞬間でございました。

帰宅後、即、フェイス・ヒルの古いアルバムを取り出し、好きな一曲を聴き、これ、挑戦してみようかなぁ・・と図に乗ってしまうのです。

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おっ、その前に、夕方からもうひとつの用事。芝居の練習。昨日は、舞台監督さんも参加して下さり、照明や音のきっかけチェック。

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私は出番が少ないので、この日も練習は後回しになり、傍観者状態でございました。ならば、そっとしておいてくれれば良いのに、同級生ということで気安いのか団長は、私をオチに使い、ちょっとモヤっ。具体的に申しますと、台詞は一応覚えているのに、いちいち私に台本ちゃんと確認してよ(他の年下の仲間には言えない)、などと。これは、私が、はぁ〜っ?って内心ムっとしても、大人の対応でニコニコ、ヘラヘラしているのがいけないのだと思います。いやはや。健康のため、いつかのライブのため、私はなんとかやり遂げます。

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最後に、どうでも良い写真を載せときましょ。先日の記事で列車の写真を載せたのですが、ひとつ新バージョンがございました。 

sumikichi52.hatenablog.com


早朝出勤時など乗客が増えるときは3両と書きましたが、実は5両を発見いたしました。6〜7時台なので知りませんでした。

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これで一日の車両数の流れが完璧かしら。ホント、どうでも良いですね。
日々感謝です。